防衛副大臣臨時会見

日時
令和4年9月28日(水)19:26~19:32
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の井野防衛副大臣臨時会見

1 発表事項

 本日、北朝鮮は18時台、北朝鮮西岸付近から、2発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射いたしました。詳細については現在分析中ですが、いずれも落下したのは北朝鮮東岸に近い日本海であり、わが国の排他的経済水域外と推定されます。また、当該弾道ミサイルはいずれも変則軌道で飛翔した可能性があり、飛翔距離等については以下のとおり推定されますが、引き続き分析中です。1発目についてですが、18時10分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度の低い高度で、約350km程度飛翔、2発目、18時17分頃、北朝鮮西岸付近から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度の低い高度で、約300km程度飛翔、今回の発射について、防衛省から、政府内及び関係機関に対して、速やかに情報共有を行いました。現在までのところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されていません。北朝鮮は、特に今年に入ってから、かつてない高い頻度で、かつ新たな態様でのミサイル発射を繰り返しております。昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は、わが国及び地域の安全保障にとって看過できません。25日にも弾道ミサイルを発射したばかりであり、これまでの弾道ミサイルなどの度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであります。また、ウクライナへの侵略が発生している中で、立て続けにミサイルを発射していることは許されません。関連する安保理決議に違反するものであり、強く非難いたします。北朝鮮に対しては、北京の大使館ルートを通じて抗議を行いました。総理には、本件について直ちに報告を行い、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶などの安全確認を徹底すること、不測の事態に備え、万全の態勢をとることの3点についてご指示がありました。また、これを受け、防衛大臣からは、米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すことについて指示がありました。その後、私のもとで関係幹部会議を開催するなど、対応に万全を期しております。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、そして平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。こうした状況を踏まえ、いわゆる「反撃能力」も含めあらゆる選択肢を排除せず検討し、今後とも防衛力の抜本的強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q:冒頭ありましたように前回のミサイルの発射が25日と短期間での発射となりましたがその意図について副大臣どういうふうにお考えになりますでしょうか。

A:北朝鮮の意図等についてはわが方から具体的にこうだということは申し上げることは困難でありますが、いずれにしても分析しているところであると言えます。

Q:変則軌道の可能性があるというふうにおっしゃいましたけれども、ご紹介いただいた350km程度と300km程度という飛翔距離は今後分析の結果伸びる可能性があるいうことでしょうか。

A:もちろんただいま分析中でございますので、その可能性ももちろんあるかと思いますが、いずれにしても分析している最中でございます。

Q:通常の弾道軌道であればご紹介いただいた距離だという、そういう理解でよろしいでしょうか。

A:そういうことも含めて今、分析をしている最中でございます。また、追々分かり次第追加の情報が公表できるかと思います。

以上