防衛大臣記者会見

日時
令和4年6月10日(金)09:30~09:36
場所
参議院別館3階防衛省控室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 ロシア軍の関係です。6月9日、海上自衛隊が、北海道東方の太平洋で活動するロシア艦艇5隻を確認いたしました。ロシア国防省は、ロシア軍太平洋艦隊の艦艇40隻以上・航空機約20機が参加する大規模演習を、6月3日以降、太平洋において実施するとしており、これに関連して、千島列島周辺海域及びわが国のEEZを含む三陸沖の海域において、ミサイル発射等を目的とした航行警報を発出しています。今回海上自衛隊が確認したロシア艦艇の活動は、こうした演習の一環であると考えており、今後、三陸沖においても演習を実施する可能性について、注視する必要があります。また、ウクライナ侵略を行う中にあっても、ロシア軍が極東においても同時に活動し得る能力を誇示する狙いもあると考えており、関連する軍事動向について、重大な懸念を持って情報収集・警戒監視を継続してまいります。それから北朝鮮についてですけど、6月5日、北朝鮮によるミサイル発射事案については、現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案すると、北朝鮮は、同日9時台、これまで公表していた6発の弾道ミサイル以外にも2発の弾道ミサイルを発射し、これらは極めて低い高度で短時間の飛翔をしたものと考えられます。この2発の弾道ミサイルの詳細については、引き続き、情報収集・分析を行っているところですが、いずれにいたしましても、わが国の領域やEEZへの弾道ミサイルの飛翔は確認されておりません。私は、3年ぶりに対面の開催となりますシャングリラに出席いたします。この後、6月10日から6月12日の日程でシンガポールを訪問いたします。会合においてはスピーチを行う予定であります。ロシアによるウクライナ侵略が示すインド太平洋地域への含意や、この地域の平和と繁栄に向けたわが国の取り組みについて説明するとともに、ルールに基づく国際秩序の維持・強化のために国際社会が結束して対応することの重要性、これを各国に訴えてまいりたいと思います。この機会を利用して、二か国、三か国間の会談を行ってまいります。できる限り多くの国と行い、地域における安全保障上の課題について率直な意見交換をしてまいりたいと考えております。今回は、開催国シンガポールのウン国防大臣、オーストラリア・マールズ国防大臣、ニュージーランドのヘナレ国防大臣、カナダ・アナンド国防大臣、中国の魏鳳和(ギ・ホウワ)国防部長、また日米豪、日米韓防衛相会談など、時間が許す限り会談を行うべく、最終的な調整を進めてまいります。

2 質疑応答

Q:今、御紹介ありましたこの後の出張の件、シンガポールの件ですけども、各国国防大臣との会談なども予定されていると今、お知らせがありましたが、目指すべき成果であったり、意気込みについて教えてください。

A:今の厳しい安全保障環境の中で、インド太平洋地域の関係各国の国防関係者が集まって、この地域の平和と安定のために議論をする、大変重要な、有意義な機会だと考えております。そこでスピーチをさせていただける、この機会を大切にしたいと思っております。

以上