防衛副大臣臨時記者会見

日時
令和4年5月4日(水)13:34~13:39
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
北朝鮮による弾道ミサイル発射事案後の鬼木防衛副大臣臨時会見

1 発表事項

 北朝鮮は、本日5月4日(水)12時2分頃、北朝鮮西岸付近から、1発の弾道ミサイルを、東方向に向けて発射しました。詳細については、現在分析中ですが、最高高度約800km程度で、距離は約500km程度飛翔し、落下したのは、北朝鮮東岸の日本海であり、わが国の排他的経済水域外と推定されます。また、防衛省から、政府内及び関係機関に対して、速やかに情報共有を行いました。現在のところ、航空機や船舶からの被害報告等の情報は確認されていません。北朝鮮は、特に今年に入ってから、巡航ミサイルの発射発表も含めれば13回に及ぶ、極めて高い頻度で、かつ新たな態様での発射を繰り返しております。昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は、わが国及び地域の安全保障にとって看過できないだけでなく、これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、わが国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。関連する安保理決議に違反するものでもあり、強く非難をいたします。北朝鮮に対して、北京の「大使館」ルートを通じて抗議を行ったところであります。総理及び総理臨時代理である官房長官には、本件について直ちに報告を行いました。総理からは、①情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、②航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、③不測の事態に備え、万全の態勢をとることの3点について指示をいただきました。訪米中の岸大臣にも直ちに報告をいたしまして、大臣からは、①米国等と緊密に連携しつつ、情報収集・分析に全力を挙げること、②不測の事態の発生に備え、引き続き警戒監視に万全を期すことについて指示がありました。また、岸大臣からは、国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応している中での発射であり、断じて容認できないとのご発言がありました。その後、私の下、防衛省において、関係幹部会議を開催するなど、対応に万全を期しているところであります。防衛省としては、引き続き関連情報の収集と分析に努めるとともに、警戒監視に万全を期してまいります。米国、韓国を始めとして、関係国と緊密に連携しながら、国民の生命、そして平和な暮らしを断固守り抜く決意であります。こうした状況を踏まえ、いわゆる敵基地攻撃能力の保有も含めあらゆる選択肢を検討し、今後とも防衛力の抜本的な強化に取り組んでまいります。

2 質疑応答

Q:今回のミサイルで変則軌道ですとか、何か特異な点が見られたところがあれば教えてください。

A:今回発射された弾道ミサイルの弾種については、所要の情報を基に総合的・専門的な分析を行う必要がありまして、現時点で確たることを申し上げるのは控えさせていただきます。

Q:先ほど、最高高度約800km、飛行距離約500km程度とご発言がありましたけれども、ICBM、あるいはIRBM等、可能性について分析はいかがでしょうか。

A:そちらも分析中ということで。はい。現在では確たることは差し控えたいと思います。

以上