防衛大臣記者会見

日時
令和4年3月15日(火)08:39~08:45
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 ウクライナへの装備品の提供についてですが、昨日午後、航空自衛隊C-2がポーランドの空港に着陸し、防弾チョッキ、鉄帽をウクライナ政府に引き渡しました。このC-2はすでに帰路に就いております。防衛省として、ウクライナに対する支援を引き続き行っていく方針であって、今般、ウクライナへの装備品等支援物資の一部を米軍の輸送機により輸送することが決定しました。これは、日米両国が共に、ロシアの侵略を受けているウクライナに対して共同で連帯の意思を示すとともに、日米同盟の絆の下、引き続き国際社会と結束してロシアの行動に対して毅然と行動していく意思を示すものであります。米軍の他にも、民間輸送力のオプションを用いて、迅速な提供に努めてまいります。さらに、防衛省は、現在提供を進めているものに加えまして、新たに、双眼鏡・照明器具・医療用資器材の提供を決定しております。我々は、今後ともウクライナの人々を支援し、彼ら彼女らの生命を護れるように、可能な限り行動してまいります。海自のIMED21、カンボジアのIMED21部隊は、本日、カンボジアのシハヌークビル港に寄港し、歓迎行事に参加するほか、カンボジア海軍との親善訓練を実施をいたします。明日は、IMED21部隊指揮官がリアム海軍基地を訪問し、基地司令官を表敬する予定であります。本年、カンボジアはASEANの議長国を務めます。2月のフン・マネット陸軍司令官による訪日に続く今回の寄港は、地域とわが国の安全保障におけるASEANの重要性に鑑みれば、大変有意義であると考えます。「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向けて、カンボジアと防衛協力・交流を一層進めてまいります。今月10日、日本海上で日米共同訓練が実施をされました。この訓練は、日米の第5世代戦闘機であるF-35A同士が、初の対戦闘機戦闘訓練を行ったもので、このことは、空自の能力と日米間の共同対処能力の向上の大きな節目であると考えております。

2 質疑応答

Q:北朝鮮のミサイルについてです。韓国メディアではですね、一部報道で、早ければ今週初めにもICBMを発射する兆候を捉えたとの情報があります。この情報並びに報道についての事実関係や分析についてお願いいたします。

A:報道については承知しておるところです。ミサイルの兆候を含む北朝鮮の軍事動向については、防衛省として平素から重大な関心を持って情報収集・分析に努めていますが、詳細についてはお答えを差し控えさせていただきます。その上で、北朝鮮は国際社会に対する挑発を一方的にエスカレートさせるように弾道ミサイル発射を強行し続けています。今後より一層挑発の度合いを強めていく可能性もあると考えております。いずれにしても、防衛省として、強固な日米同盟のもと、引き続き高度の警戒監視態勢を維持し、わが国の平和と安全の確保に万全を期してまいります。

Q:冒頭に大臣御説明がありました、米軍機によるウクライナへの輸送なんですけれども、在日米軍からということになるのでしょうか。日時やですね、何を運んでいくか、どの基地から上がっていくとか、具体的なところもありましたら教えていただけますでしょうか。

A:スケジュール等については現在調整中であります。在日米軍等との協議をしているところです。

Q:在日米軍基地から、また、ポーランドなり支援国に向けて運んでという形で想定されてるということですか。

A:ちょっと、米軍のオペレーションにもかかりますので、控えさせていただきたいと思います。

Q:関連で、第3陣が、在日米軍が運ぶという理解ですか。 

A:スケジュールの調整を、今行っているところでございますので、3便になるかどうかということも、まだ、決定しておりませんので、控えさせていただきます。

Q:先ほどのウクライナの装備品について御説明のあった、追加の双眼鏡や照明器具など、追加の物資なんですけれども、これは、先日大使と面会した際に、その際要望されたものということでしょうか。

A:向こうからの要望もございました。その中で先方と調整する上で決定したものであります。

以上