防衛大臣臨時記者会見

日時
令和4年2月21日(月)20:17~20:23
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
日ポーランド防衛協力・交流覚書署名式及び防衛相テレビ会談後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 本日18時30分から約80分間、私とブワシュチャク・ポーランド国防大臣との間で、日ポーランド防衛協力・交流覚書署名式及び防衛相テレビ会談を実施をいたしました。本日署名した覚書は、日・ポーランド間の国家安全保障及び防衛分野における協力の推進について具体化するものであり、これを契機に両国の防衛協力・交流を一層深化させてまいります。また、署名式に引き続き大臣会談を行いました。ウクライナ情勢についても忌憚のない意見交換を行い、私から、わが国はウクライナの主権及び領土の一体性を一貫して支持しており、力による一方的な現状変更を断じて認めない、また、ウクライナ国境周辺地域におけるロシア軍の増強の動きについて重大な懸念を持って注視しており、引き続き国際社会と連携して適切に対応していくとの立場を表明しました。東シナ海や南シナ海情勢についても議論し、力を背景とした一方的な現状変更の試みや、緊張を高めるいかなる行為にも反対する、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要であるとの認識で一致をしました。さらに、ブワシュチャク大臣からは、わが国が推進する「FOIP」への強い支持の表明がございました。私は、これまで累次の機会に、力による一方的な現状変更の試みは、欧州とインド太平洋地域が直面している共通の課題であり、両地域の安全保障は不可分であると申しあげてきましたが、今般のウクライナ情勢をめぐる問題も、特定の地域だけではなく、国際社会全体にも影響を及ぼすグローバルな問題であり、日・ポーランド両国にとって看過することができない重大な問題であるとの認識を両国で共有することができました。

2 質疑応答

Q:ウクライナについてなんですけども、ポーランドと邦人保護ですとか、そういった面に関して何か具体的なやりとりなどありましたら御紹介いただけますでしょうか。

A:邦人保護については、私から先方の大臣に対して、現在政府として、ウクライナの在留邦人の安全確保に最大限取り組んでいることを説明しました。これに対して、ブワシュチャク大臣からは、引き続きわが国と連携を緊密にしつつ、最大限の支援を約束、提供する旨の御発言があったところです。

Q:自衛隊機の派遣について、具体的な話は出たんでしょうか。

A:これは、政府として退避を希望する邦人が速やかに安全な場所に移動できることが今、何よりも重要であります。あらゆる事態を適切に対応できるように近隣国において、チャーター機の手配を既に済ませていることなど、様々な準備を行っているところであります。政府としては、邦人の安全の確保に最大限取り組んできております。防衛省・自衛隊としても外務省を始めとする関係省庁と緊密に連携を取りつつ、情勢の推移に応じて適切に対応してまいります。

Q:先ほど大臣御紹介いただきました、ポーランドの大臣から連携を緊密にして最大限の支援を提供するとありましたけれども。

A:邦人輸送についてね。

Q:邦人輸送についての最大限の支援ということでしょうか。

A:はい。

Q:チャーター機派遣について確認させていただきたいんですが、午前中の国会審議の中では、近隣国へのチャーター機派遣という骨子が示されましたが、今回ポーランドに対して、チャーター機派遣の依頼なりってことはされたんでしょうか。

A:近隣国であるポーランドに対して、その可能性も含めて、そういうケースにおいては、協力をお願いするという形であります。

Q:そういう形で会談の中でお願いをして、向こうから。

A:向こうから協力が得られたということです。

以上