防衛大臣記者会見

日時
令和4年2月1日(火)09:40~09:54
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 昨日、17時30分頃、航空自衛隊航空戦術教導団飛行教導群所属のF-15DJ戦闘機1機が、要撃戦闘訓練のため小松基地を離陸した直後、小松基地の西北西約5kmの洋上において、レーダーから航跡が消失いたしました。本事案を踏まえ、私から関係部署に対して、救助等の対応に全力をあげること、情報収集を徹底し、状況の把握に努めること等についての指示をいたし、航空自衛隊の救難機とともに、海上自衛隊の艦艇等及び海上保安庁の巡視船が現場周辺の捜索を行ったところ、機体の一部を発見し、当該機体は墜落したものと推定されました。現場海域を航行する船舶等への被害については確認されておりませんが、機体に搭乗していた乗員2名については依然として行方不明のままとなっており、現在捜索中であります。防衛省としては、引き続き、被害状況等の情報収集に努めるとともに、行方不明となっている2名の人命の救出に全力を尽くして参ります。2点目はですね、本日の閣議におきまして「防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案」の国会提出が閣議決定をされました。この法律案は、人事院勧告の趣旨を踏まえ、防衛大学校の学生などに支給されるボーナスを引き下げるものであります。自衛官や事務官等に支給されているボーナスについては、防衛省給与法を改正せずとも、一般職給与法が改正されれば自動的に引き下げられるものであります。

2 質疑応答

Q:新型コロナワクチンの大規模接種会場についてなんですけれども、昨日、総理が国会で、接種会場を更に拡大する考えを明らかにされました。具体的な規模感やスケジュール感について教えていただけますでしょうか。

A:総理は昨日の予算委員会において、大規模接種会場の接種能力の拡大について検討する旨述べられたというふうに承知をしております。予約状況については、1月31日から2月5日を対象とする1日当たり720回の予約が、28日の予約開始から9分で、それから2月7日から13日を対象とする1日当たり2160回の予約が、昨日の予約開始から15分間で満了しております。自衛隊大規模接種会場の接種能力の拡大については、こうした状況を踏まえ、今後検討を行ってまいります。

Q:F-15戦闘機の墜落についてお伺いいたします。昨夜から今朝、夜が明けてから捜索されていると思いますけれども、明るくなってからの捜索で新たに見つかったものなど、最新の情報があればお願いいたします。あと、地元の小松市などに対する説明ですね、これはどのようにされるか、この2点お願いいたします。

A:捜索は昨夜から引き続き行っておりますが、これまで発表した以降において、新たな発見というものはないと承知をしております。地元の自治体に対しては適宜、連絡をしておるところでございます。

Q:F-15に関連してお尋ねします。全国に約200機、F-15を配備されておりますけれども、機体の安全点検のために一旦飛行中止されるお考えっていうのはございますでしょうか。

A:昨日、航空幕僚長から、全ての航空機に対しまして、飛行前及び飛行後の点検を入念に実施するよう、そして、すべての操縦者に対して、各種緊急手順についての教育を実施するように指示をいたしております。飛行の安全にそうした万全を期していく考えでおりますが、こうしたことにおいて、F-15の飛行停止については予定をしてないところであります。

Q:北朝鮮について伺います。先日の会見で、大臣は「烈度が高い」という表現をお使いになりましたけれども、言葉自体はあまり国民になじみがないものなのではと感じているのですが、この「烈度が高い」と表現しました大臣の意図をもう少し詳しく教えていただけないでしょうか。

A:北朝鮮は、年が明けてから短期間の間に弾道ミサイルの発射を繰り返しております。これまでにない頻度で、そして様々な発射態様でですね、打ち上げを繰り返しているわけですけれども、そうした状況について、技術が非常に進んできている状況において、「烈度が高い」ということを表現したところでございます。

Q:大規模接種に関してなんですけれども、接種能力の拡大を検討されていくというのは、現状の2,160人からさらに増やすというお考えでいいのかということと、当初の説明だと、今の会場の老朽化、エレベーターの老朽化等で使えるフロアが少ないという御説明だったと思いますけれども、そういった課題は解消できる見込みがあるのでしょうか。

A:まずは、7日から今度、1日2,160回ということになっていくわけでございますけれども、その時の状況が一つあると思うんですね。それと、ビルの様々な能力、今おっしゃったようなエレベーターの問題とか様々あると思いますけれども、そうしたことについて、また見直してみなければならないというふうに思います。そうした状況を見ながら、増やしていけるところについて、検討を行っていきたいというふうに思っております。

Q:本日2月1日で、中国海警法施行から1年となります。昨日には、地元石垣市と大学の海洋調査という報道もありましたけれども、そういった民間の、あるいは地元の動きの意義を踏まえたうえで、改めて大臣の海警法施行1年の受け止めをお願いいたします。

A:海警法の施行から1年ということでございますけれども、施行の前、後に関わらずですね、中国のこうした艦艇の動きについては、我々も注視をしているところであります。わが国固有の領土である尖閣諸島に対しての、様々な動きというものは認められるものではございません。わが国の領土・領海・領空をしっかり守り抜いてくという決意の下で、引き続き、警戒監視を続けてまいりたいと考えております。

Q:石垣市の調査の意義についてもお願いします。

A:これは、我々としてのコメントする立場にございませんので、差し控えさせていただきたいと思います。

Q:F-15の関係なんですけれども、まず隊員の方の救出が第一というのは分かるんですけれども、地元の方、だいぶ不安に思っている方が結構いまして、そのことに対しての受け止めと地元への説明について、改めてお聞かせください。

A:事故の内容について、先ほど申し上げたとおりなんですけれども、引き続き捜索を続けるとともにですね、事故原因等についても、しっかりと調査してまいりたいと思います。そして、地元の方々に対しても、しっかりした説明というものを尽くしてまいりたいというふうに考えております。

Q:F-15に関連してなんですけれども、今後、空幕内で事故調査委員会の設置の御予定などはありますでしょうか。

A:事故調査委員会は、空幕に既に設置をしたということでございます。

Q:F-15の飛行停止は明示していないということでしたけれども、機体そのもののトラブルではないというふうに御覧になっているということなんでしょうか。

A:まずは、先程も申し上げましたけれども、飛行の前後での点検をしっかりと行うということ、操縦者に対する技術指導をしっかり行っていくということを徹底してまいりたいというふうに思います。

Q:今おっしゃった事故調査委員会というのは、空幕に設置されているということですけれども、日付は今日付ですか、それとも昨日付ですか。

A:確認して連絡します。

Q:F-15の関係で、飛行停止は今のところ考えてないということですけれども、先日の米軍のタンク投棄のときなどは飛行停止求めたりしておりましたけれども、それとの違いといいますか、なぜ停止を求めないのかっていう、実施しないのかというところを改めてお願いします。

A:F-16の場合ですね、この場合は民間に対しての影響が大きかったということもあります。そういうことから飛行停止を求めたところでありますが、今回の場合は、純粋に訓練に向かう途中の単独の事故ということでありますので、そういった意味での飛行停止は求めていないということであります。

以上