防衛大臣臨時記者会見

日時
令和4年1月29日(土)13:33~13:40
場所
陸上自衛隊木更津駐屯地I格納庫
備考
陸上自衛隊木更津駐屯地部隊視察後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 陸上自衛隊木更津駐屯地は、陸上自衛隊最大規模のヘリコプター部隊である第1ヘリコプター団などが所在しており、災害派遣、緊患空輸、国際緊急援助隊活動、国賓等の輸送など、多岐に亘る重要な任務を担っている駐屯地であります。ここ木更津の地において、24時間365日、一瞬の隙もなく、常に緊張を強いられながら、また、コロナ禍での大変厳しい環境の中でも、わが国の平和と独立を守り、国の安全を守るという崇高な任務に取り組んでいる隊員を激励できたことは、大変意義のあるものと考えています。今後とも、機会あるごとに、現場に赴き、実状をしっかりと把握し、隊員の声に耳を傾け、その能力を最大限に発揮できる環境をしっかり整えてまいりたいと考えております。

2 質疑応答

Q:視察のご所感とですね、オスプレイなんですけども、墜落事故など安全性に疑問の声もあります。それに対する認識や実際に搭乗されての御感想などお願いします。

A:オスプレイの安全性については、まず米国政府自身が開発段階での安全性・信頼性を確認していることに加え、米軍オスプレイの日本配備に先立ち、日本政府としても独自に安全性を確認しています。これに加えて、自衛隊へのオスプレイ導入の検討過程のみならず、導入が決定された後においても、各種技術情報を収集・分析し、安全な機体であることを確認しています。更に、陸上自衛隊要員が、実際の機体を用いて操縦・整備を行い、オスプレイが安定した操縦・整備が可能であり信頼できる機体であることを改めて確認をしております。その上で、本日、私自身が陸上自衛隊のオスプレイに搭乗し、改めてすべての飛行モードを体験し、高度に安定した飛行が行えることを確認しました。乗っていても非常にスムーズな感じを得ておりますし、様々な面で安全の確保が図られているということも実感した次第です。

Q:日本の現在の南西諸島防衛を考えた時に、オスプレイの早期の運用について必要性をどのように考えておられるのか、お考えをお聞かせください。

A:オスプレイはですね、固定翼機のように速い巡航速度と長い、長距離の航続距離を有するとともに、高高度を飛行できるといった特徴があります。具体的に、現有の輸送ヘリコプターCH-47JAに比べ、飛行最大速度が約2倍、そして航続距離・飛行高度が約3倍と極めて高い性能を有しています。木更津駐屯地に配備している陸自オスプレイは、国民の生命・財産を守る自衛隊の任務遂行に必要不可欠なものであります。防衛省としては、その能力を最大限発揮できるよう教育訓練に努め、わが国の防衛や災害対処等に当たるとともに、安全な運用に万全を期してまいりたいと考えております。

Q:今回納入が2月にまた2機新しく納入されますが、全17機が揃うまでまだ時間がかかりそうな気配です。佐賀に配備するのが2025年を目標にしていますが、このスケジュール感の変更や遅れについて可能性はあるのか。お考えをお聞かせください。

A:まず、新しいオスプレイの配備等については、スケジュール通りに、遅れることなく進めてまいりたいと思います。佐賀への配備についても同様に、今、予定されているとおりに進められると考えております。地元の皆さまとしっかりコミュニケーションを図ってまいりたいと思います。

Q:佐賀のオスプレイの配備に関連して、地元からは3つの条件を示されております。防衛省として今後どのように対応していきたいかと、現状いつまで進めるかをお願いします。

A:陸自オスプレイの佐賀空港配備については、昨年11月30日に、有明海漁協内のオスプレイ等配備計画検討委員会が開催され、有明海漁協は公害防止協定の見直しについて、条件を付して応じるということとしたと承知をしております。防衛省としては、有明海漁協から頂いた3つの条件について、現時点で回答内容及び時期は決定しておりませんけども、可能な限り早期に漁協の了解を頂けるようにしっかり対応してまいりたいと考えております。その上で、条件の一つである「土地価格の提示」については、不動産鑑定評価の前提となる駐屯地の具体的な面積や境界を確定させるため、今月20日に用地測量業務の入札公告を行ったところであります。土地価格については、今後実施する不動産鑑定評価において鑑定評価額を求め、これを踏まえて算定することになります。不動産鑑定の入札公告については、今年度中には行う考えであります。他方、土地価格の提示時期については、今後の作業の状況等も踏まえる必要があることから、現時点では予断をもってお示しすることは困難であるということでございます。

Q:関連して、5年間という約束でこの木更津には暫定配備しておりますけども、改めてこの約束は守れそうなのかどうか、その辺りお願いします。

A:防衛省として、しっかりスケジュール通りに進むように、すべての措置をとれるように頑張ってまいりたいと思っております。

以上