防衛大臣記者会見

日時
令和4年1月21日(金)09:27~09:35
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 コロナについてです。まず前回以降、632名の隊員の陽性が確認されました。このうち1人は、海賊対処行動のため、ジブチに派遣された隊員です。これまでの累計が6,321名ということになります。また、ゲノム解析の結果、これまでに感染が確認された隊員のうち19名について、オミクロン株への感染が確認されました。昨日、第6回目の日仏「2+2」をテレビ会議形式で実施をいたしました。フランスは、わが国と基本的価値と戦略的利益を共有し、インド太平洋地域に常続的なプレゼンスを有する唯一のEUの加盟国であり、2018年の「インド太平洋戦略」の策定や、艦艇の派遣、わが国との共同訓練等、近年、同地域での関与を目に見える形で強化をしています。わが国として、これらを高く評価し、歓迎しているところです。こうした防衛協力についても、引き続き活発に行っていくことで一致をしました。地域情勢についても協議し、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射を強く非難し、国際社会全体にとっての深刻な課題であるとの認識で一致をしました。また、東シナ海・南シナ海情勢への深刻な懸念を改めて共有し、力を背景とした一方的な現状変更や緊張を高めるいかなる行為にも強く反対することで一致をいたしました。さらに、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要とのメッセージを明確に発信していくことで一致をしました。また、トンガ沖で発生した海底の火山噴火による被害に関しても、日仏両国の今後の連携について意見交換をいたしました。防衛省・自衛隊では引き続き、「自由で開かれたインド太平洋地域」の維持・強化に向けて、フランスとの防衛協力を進めてまいります。

2 質疑応答

Q:トンガの支援について伺います。昨夜、自衛隊の輸送機が日本を出発しましたけれども、現在の所在地を含めてですね、進捗状況と、あと連絡調整官だったりとか、あとは輸送艦「おおすみ」の準備の状況などお聞かせください。

A:昨日、私からトンガ王国における国際緊急援助活動の実施を部隊に命じ、物資の集積・梱包の準備が整い、昨日の夜、緊急援助物資として飲料水の輸送を行うため、C-130輸送機2機をオーストラリアに向け出発させたところであります。また、昨日午後に民航機で出国した連絡調整要員については、既にオーストラリアに到着しており、今後現地の状況の情報収集や各国軍との連絡調整等を実施をいたします。輸送艦「おおすみ」については、物資の準備が整い次第、現地に向けて出港する予定であります。防衛省として一丸となって、被災したトンガ王国の人々のために全力で取り組んでまいります。

Q:関連しまして、昨日出発した輸送機は、オーストラリアにいつ到着するか、大体の見込みというのは立っていらっしゃるんでしょうか。

A:今、向かっているところでありますから、近々到着できると思いますけれども。

Q:去年の話なんですけれども、青森のF-16のタンク投棄の問題で、防衛省がですね、米軍の情報を受け取ってからですね、地元連絡まで1時間ほどかかっていたということなんですけれども、その適正かどうかのお考えをもしあればお願いいたします。

A:1時間。

Q:防衛省がですね、米軍の情報を受け取ってから地元連絡を始めるまで1時間あったらしいんです。そこの時間が長い短い、もし適正だったどうかというのをお考えあれば。

A:我々は普段から米軍とは連絡、情報の共有を行っておりますが、適宜、情報取集をした上で、適切に連絡をしておると思います。

Q:瑕疵はなかったということよろしいでしょうか

A:そうですね。

Q:北朝鮮情勢に関してお伺いします。北朝鮮20日にですね、政治局会議を開きまして、ICBMですとか、核実験の再開を示唆するような発言をしています。これらについての受け止めとどういった意図か分析状況などありましたらお願いします。

A:北朝鮮の発表については承知しておりますけれども、その1つ1つについてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。その上で、北朝鮮が今年に入ってからだけでも2週間で4回の極めて高い頻度でミサイルの発射を繰り返しております。昨今の北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展というものは、わが国や周辺地域の安全保障にとっても看過できるものではありません。防衛省として、北朝鮮の軍事動向について、引き続き必要な情報収集・分析、警戒監視に全力を挙げていくとともに、北朝鮮の完全な非核化に向けて、米国等とも緊密に連携をとっていきたいと思います。

以上