昨日のミサイル発射事案についてです。現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案しますと、北朝鮮は昨日８時７分頃、北朝鮮の内陸部から１発の弾道ミサイルを東方向に発射しました。通常の弾道ミサイルよりも低い最高高度、約５０ｋｍ程度で飛翔したものとみられます。飛翔距離は、通常の弾道軌道だとすれば約５００ｋｍであったものと推定され、わが国の排他的経済水域外に落下したものとみられますが、詳細については引き続き分析中であります。なお、今朝の北朝鮮メディアにおいては、「極超音速ミサイル」の試験発射を行った旨が報じられていると承知をしております。この点、今回発射されたミサイルの弾種については、所要の情報を基に総合的・専門的な分析を行う必要があり、現時点で確たることを申し上げることは差し控えますが、その上で、これまで北朝鮮により発射されたことのない新型弾道ミサイルであると考えています。これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動はわが国と地域の平和と安全を脅かすものであり、わが国を含む国際社会全体にとっての深刻な課題です。また、このような弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するものであり、極めて遺憾であります。防衛省としては、北朝鮮の軍事動向について、引き続き米国等と緊密に連携しながら、必要な情報の収集、分析及び警戒監視に全力を挙げ、わが国の平和と安全の確保に万全を期してまいります。
Ｑ：先ほど大臣、新型のミサイルだったということで、明日「２＋２」、日米「２＋２」が開かれるこういったタイミングでの発射をどう考えかをお聞かせください。
Ａ：北朝鮮の意図については、私からコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにいたしましても、地域及び国際社会にとって大きな課題であると考えております。様々な議論がされることも考えております。
Ｑ：北朝鮮は昨年の９月２８日に極超音速ミサイルの発射だったと発表しておりますけれども、先ほど大臣の発言の中では、新型のミサイルというお話しでしたが、これとの関連についてはどのように分析されておりますでしょうか。
Ａ：昨年９月２８日に発射されたもの、詳細については今後さらに分析する必要があると考えています。現時点では、９月２８日に発射したミサイルとは別の新型ミサイルであると推定をしております。
Ｑ：北朝鮮側の発表ですと、７００キロ飛翔したというふうに言っておりますけれども、日本側の現時点での分析では５００キロというのは変わっていないという理解でよろしいでしょうか。
Ａ：我々の分析では５００キロと考えておりますが、現在さらに分析をしております。
Ｑ：同じく北朝鮮の報道ですと、１２０キロ側面機動したというような言い方をしておりまして、恐らく水平方向への移動だと思われますけれども、そういった分析というのは防衛省の方ではされていらっしゃるのでしょうか。
Ａ：そういったこともこれからの分析が必要だと思います。
Ｑ：してないというふうに認定しているわけでもない、ということですか。
Ａ：分析をする必要があると思います。
Ｑ：一点確認ですけれども、極超音速ミサイルである可能性は排除はしないということでよろしいでしょうか。
Ａ：今のところですね、我々は弾道ミサイルであって、通常の弾道の軌道であれば５００キロ飛翔したというふうに推定をしておるところであります。
Ｑ：可能性については。
Ａ：これから分析を進めるところであります。
Ｑ：ミサイルの発数は１発。
Ａ：１発。
Ｑ：一部分離したかどうかというのはどうでしょうか。
Ａ：今、我々の分析によりますと、１発の弾道ミサイルということであります。
Ｑ：去年の９月２８日の発射ですが、この発射については、北朝鮮がいうように極超音速ミサイルだったというふうに防衛省の方でも分析されているのでしょうか。去年の９月２８日の話です。
Ａ：９月２８日についても、弾道ミサイルの可能性という分析をしております。
Ｑ：それは変わっていないということですね。
Ａ：はい。
Ｑ：安保理決議違反ということですけれども、政府として何らか抗議などはもうされてらっしゃるのでしょうか。
Ａ：しております。大使館ルートを通じて抗議をしておるものと承知をしております。
以上