防衛大臣記者会見

日時
令和3年12月10日(金)09:39~09:48
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まずコロナについては、新規の感染者は確認されておりません。12月22日付の将官人事について、本日の閣議において、将官人事10件について内閣の承認がなされました。このほか、同日付で、将については20件、将補については63件の異動を発令いたします。饗庭野演習場における120mm迫撃砲弾の場外弾着事案について、昨日、本年6月23日に発生した饗庭野演習場における120mm迫撃砲弾の場外弾着事案について、陸上幕僚監部から事故調査結果を公表いたしました。また、同日、中部方面総監部から高島市長に対し、原因究明と再発防止策について御説明をさせていただきました。饗庭野演習場では、今回の事案を含めて過去に繰り返し同種の事案を発生させており、私としても大変深刻に受け止めております。今後、饗庭野演習場においては、演習場外に出る可能性のある装薬量を計算し、該当する装薬をあらかじめ弾薬支処において取り外すといった抜本的な再発防止策を講じ、今後二度と同じような事案が発生しないようにいたしてまいります。今後、高島市に対し、射撃再開についてお願いに上がりたいと考えておりますが、今回取りまとめた再発防止策を丁寧に説明し、少しでも御理解が得られ、失われた信頼を回復できるよう努めていきたいと考えております。昨日、カナダのアニータ・アナンド国防大臣と初めてテレビ会談を実施をいたしました。今回の会談では、地域情勢について意見交換を行いました。中でも、東シナ海、南シナ海、力を背景とした一方的な現状変更の試み、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する、法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序が重要であるとのメッセージを明確に発信していくことで一致をしております。北朝鮮についても、これまで弾道ミサイル等の度重なる発射を含めて、国際社会全体にとっての深刻な課題であるとの認識で一致をし、「瀬取り」対処を含めて引き続き連携していく意思を確認しました。「FOIP」の維持・強化に向けて、引き続きカナダとの防衛協力・交流を活発に進めてまいります。防衛省・自衛隊は、12月12日から来年3月31日にかけて、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に資するべく、海上自衛隊の掃海母艦「うらが」及び掃海艦「ひらど」を派遣し、令和3年度インド太平洋・中東方面派遣、「IMED」と略しますが、これを実施をいたします。海上自衛隊は、平成24年以降、ペルシャ湾で実施されている米国主催の「国際海上訓練」に参加するため、中東地域に掃海艦艇を派遣しております。今年度は、同訓練に参加することに加え、中東地域への進出及び日本への帰路において、様々な国との訓練及び寄港を予定しております。今回から「インド太平洋・中東方面派遣、「IMED」と命名して、部隊を派遣することといたしました。防衛省としては、今回の「IMED」を通じ、海上自衛隊の戦術技量の向上、各国海軍等との連携の強化を図るだけでなく、インド太平洋・中東地域における関係国とも連携しながら、この地域の平和と安定と繁栄に深くコミットしていくというわが国の意思を示したいと考えております。

2 質疑応答

Q:ホストネーションサポートについてですが、一部報道では、5年間で1兆円超え、「2+2」での署名とも言われてますが、事実関係等お教えください。

A:ただいま、交渉をまだ続けておるところでありますので、詳細については控えさせていただきたいと思います。

Q:日米「2+2」の調整状況についてお伺いできればと思います。前回、年内の開催を目指すことで一致されていたかと思いますけれども、開催時期、年を越えて来年以降になるのか、来年1月になるのか、そのあたり御教示いただければと思います。

A:日米間ではさまざまなやり取りをしております。「2+2」についても、できるだけ早いタイミングで行うように調整をしておりますが、まだ、現在の時点ではスケジュールについては詳細を控えさせていただきます。

Q:北大東村が昨日、沖縄の北大東村が、全会一致で自衛隊誘致の意見書を可決しました。この受け止めについてお伺いできればと思います。

A:昨日、北大東村議会において意見書が可決をされ、今後、防衛省に正式に要請がなされるものと承知をしております。ただ、今、現時点ではまだ届いておりませんので、内容を把握していないため、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにしても、わが国の周辺国は、太平洋側での海空領域での活動を活発化させるとともに、活動域も拡大していることを踏まえて、わが国の防衛体制の充実について、防衛省としても不断に検討をしてまいりたいと考えます。

Q:イージス・アショアの配備停止に係る地元説明のことについてお伺いします。先日、山口県での地元説明5回、秋田県の地元説明1回ということで発表ありました。山口県の方では市議会を含めての、萩市議会1回を含めての5回ですが、このように対応に差が出たのはどのような理由なのか教えてください。

A:地元への説明会につきましては、これまで地元の自治体と開催に向けた調整を重ねてまいりました。これまでの調整を踏まえて、今週水曜日に開催日時、場所をお知らせしたところであります。防衛省としては、イージス・アショアの配備断念に至った経緯について、地元の皆様に誠意をもって御説明をしたいと考えておるところであります。

以上