防衛大臣記者会見

日時
令和3年11月30日(火)11:24~11:36
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 新型コロナウイルスに関しましては、前回以降、新たに確認された陽性者はおりません。累計も、ですから4,882名で変更がないということでございます。もう1点。陸上自衛隊の「令和3年度日米共同方面隊指揮所演習」いわゆるYS-81が、明日12月1日から13日にかけて、伊丹、朝霞、座間、相浦などで実施をされます。本演習は、約40年にわたり、ほぼ毎年実施されている日米陸軍種間で最大の指揮所演習であります。今年度は自衛隊約3,500名、米軍約1,500名が参加し、中部方面隊を主体として、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域を加えた領域横断作戦に係る日米の連携向上に焦点を当てて、対着上陸戦闘など島嶼部を含む作戦について、日米が共同して作戦を実施する場合における指揮幕僚活動を演練します。わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、日米共同訓練を通じて戦術技量を向上させるとともに、自衛隊と米軍の連携を強化することが大変重要であります。本訓練の実施に対する地元の自治体の御理解・御協力を、防衛大臣として大変感謝申し上げるとともに、この機会を通じて日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図っていきたいと考えております。

2 質疑応答

Q:2問質問させていただきます。1つは、コロナ関連なんですけれども、御存じのように新型の変異株「オミクロン」が急速に拡大する傾向を見せており、日本も含めてですね、相次ぎ渡航停止措置に踏み切ったところです。普通に考えればですね、先程おっしゃられたように、日米共同訓練、いわゆる共同訓練ですとか、この先の「2+2」会合、あるいは一般の市民向けの話になりますけれども、大規模接種センター。今言われている限りでは「オミクロン」のウイルスの関係で3回目の接種が不可欠だという指摘もあり、一部の国が、イギリスを筆頭に動き出しているところです。現時点ですと、なかなかちょっと「オミクロン」について不明な点多いかと思いますが、影響についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

A:「オミクロン株」の影響というものについてですね、現時点では年内に国内で実施をする予定の諸外国との共同訓練ということに関しましては、事前に各官庁と協議を行いまして、適切な停留措置、感染対策を行っております。訓練の実施自体に影響は特に生じておりません。今後、「オミクロン株」を含む新型コロナウイルス感染症の流行状況を十分に把握した上で、諸外国との共同訓練等の実施につき、適切に判断をしてまいりたいと考えております。

Q:大規模接種センターについてはどのように、現時点では考えていらっしゃいますでしょうか。

A:大規模接種センターは、特に変更なく今日終了を予定しておりますが。

Q:2つ目の質問です。先週ですね、陸上自衛隊が運用している小型無人機、いわゆるスキャンイーグルが行方不明になって、その後も捜索されているかと思います。これがそもそも機体のハードに基づくものなのか、あるいは無線操縦とか自動操縦のソフトに基づくものなのか、あるいは単純にパイロットというか操作ミスによるものなのか、これによってですね、今後の無人機全体の、今持っている無人機も含めて、調達方針にも場合によっては影響が出てくると考えられますけれども、現状でのその後の捜査状況はいかがでしょうか。

A:11月23日の20時36分頃、自衛隊統合演習において、陸上自衛隊の小型無人偵察機1機が旧種子島空港から飛行し、旧種子島空港の南東25キロ付近で通信途絶となって機体位置が不明となりました。現在も引き続き、自衛隊の借上船舶によって通信途絶した周辺の海域や、車両等により旧種子島空港を含む陸上部分を捜索をしておりますが、現時点で発見には至っておりません。また、これまでに人的・物的被害があったとの連絡も受けてないということです。本事故を受けて、25日から陸上自衛隊において調査を行っておりますが、原因を究明し対策を講じるまでの間、同種の小型無人偵察機を使用した飛行を伴う訓練を停止をしております。今後このような事案が発生しないよう、再発防止に努めてまいりたいと考えます。

Q:エチオピアの情勢について伺います。外務省と防衛省からなる調査チームを派遣したことを総理が明らかにされましたけれども、今回の派遣の狙いや調査チームの体制や活動内容、また現地情勢をどのように分析され、自衛隊機を派遣する必要性について現時点でどのようにお考えか、お聞かせください。

A:現在、エチオピア情勢につきましては予断を許さない状況が続いております。そのため、現下のエチオピア情勢を踏まえまして、情報収集を強化するため、外務省と防衛省からなる調査チームをジブチに派遣することとしたところであります。今後の対応については追って決定をいたしますが、邦人の安全確保を最優先に、情勢の推移に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。

Q:補正予算についてお伺いします。先日、過去最大のものが閣議決定されましたけれども、防衛省の防衛関係費としてはですけれども、その中で来年の概算要求から前倒しされた主要な装備品についてはですね、財政法が定める補正予算の趣旨に沿わないのではないかとの指摘があります。今回盛り込まれたものについて、どういう点から緊要というふうに言えるのでしょうか。

A:現在のわが国が置かれた厳しい安全保障環境を考えますと、将来にわたって防衛力の強化がまず必要であります。したがって、現在の防衛力整備を加速化し少しでも前倒しすることが必要と考えています。今度の補正予算については、主要装備品や弾薬などを計上したところであります。

Q:話題変わりまして、辺野古移設について伺います。先日、沖縄県が設計変更申請を不承認としましたが、対抗措置について現在の検討状況をお願いします。

A:現在、事業者であります沖縄防衛局において、不承認処分の理由の精査を進めているところであります。その具体的な内容については、現段階では予断をもってお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:エチオピアの関連でちょっと教えてください。調査チームはもうジブチの方に派遣されたのかどうか、いかがでしょうか。

A:これは、現地にもう派遣をされております。活動を開始しております。

Q:現地にはいつ到着されたんでしょうか。

A:詳しいことは、運用に関わることですのでお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、もう派遣をしておるということでございます。

以上