防衛大臣記者会見

日時
令和3年10月15日(金)11:11~11:30
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

  まず、新型コロナ関連ですけど、前回の会見以降、4名の隊員が新規に感染していることが判明しました。累計で4,861名ということになります。自衛隊大規模接種センターについて、10月23日をもって1回目のワクチン接種を終了いたします。このため、予約の受付については、10月18日(月)受付開始分が最終となります。1回目のワクチン接種を希望される方は、お早めに御予約を頂きたいと思います。10月24日以降は2回目のワクチン接種のみを行い、11月30日をもって大規模接種センターの運営は終了しますが、最後までその役割を果たしてまいります。2021年度の上半期における空自のスクランブルの回数は、390回でした。このうち、中国機に対するスクランブルの回数は、281回、全体の約7割を占めています。ロシア機に対する緊急発進回数は、102回でした。中国について申し上げますと、近年、その飛行形態が変化して、活動範囲は東シナ海のみならず、太平洋や日本海にも拡大し、長時間・長距離にわたる飛行も確認されています。加えて、台湾周辺における活動も本年に入り非常に活発化をしております。このように、わが国周辺の空域等においては、中国機は、活発な活動を継続していると考えます。防衛省・自衛隊としては、わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くという方針の下、引き続き国際法と自衛隊法に従って、対領空侵犯措置に万全を期してまいります。日米豪英の共同訓練についてです。防衛省・自衛隊は、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に資する日米豪英の連携を更に強化すべく、本日から「日米豪英共同訓練」を実施しております。具体的には、10月15日から18日の間、ベンガル湾において、インド太平洋方面派遣(IPD21)部隊の「かが」及び「むらさめ」がですね、空母「カール・ヴィンソン」を含む米海軍艦艇等に加えて、空母「クイーン・エリザベス」を中心とする英空母打撃群、更に豪州海軍艦艇とともに、各種の戦術訓練を実施し、海上自衛隊の戦術技量の向上及び参加国海軍との連携強化を図ってまいります。こうした米豪英軍との共同訓練の実施は、わが国と基本的価値及び戦略的利益を共有する米豪英との間での、「FOIP」の維持・強化に向けた結束が強固かつ不可逆的であることを示すものであります。防衛省・自衛隊は、これらの国々との間で引き続き活発に共同訓練をすることを通じ、「FOIP」の維持・強化に向けた取組を更に進めていく考えであります。

2 質疑応答

Q:自民党は、衆院選公約の中で防衛費をGDP比2%も念頭にと発表しました。木原官房副長官も、防衛費の増額の必要性について言及しました。大臣として、近年の安全保障環境を踏まえて防衛費の増額、とりわけGDP比2%以上に増額することに対してどのように思いますか。

A:周辺各国が防衛費の大幅な増額により軍事力の強化を図るなど、わが国周辺の安全保障環境がこれまでにない速度で変化をし、厳しさを増す中、防衛省・自衛隊としては、まず宇宙・サイバー・電磁波といった新領域における能力、海空領域における能力、多様な経空脅威へ対処する総合ミサイル防空能力、スタンド・オフ防衛能力、機動・展開能力、弾薬の確保や装備品の維持整備、こうした変化への対応に必要な防衛力を大幅に強化し、多次元統合防衛力を構築していく考えであります。あわせて、防衛分野での技術的優越の確保のため、必要な体制及びゲーム・チェンジャーとなり得る技術等の研究開発や防衛産業基盤を強化し、また、質の高い自衛隊員の十分な確保や処遇改善等を通じた人的基盤や、日米同盟・諸外国との安全保障協力を強化します。わが国の防衛関係費については、他の主要国のGDPと比べますと、まだわが国は低いレベルにあると申し上げなければいけませんが、厳しさを増す安全保障環境の下で、防衛力を大幅に強化するために必要な予算を着実に確保してまいります。

Q:昨日の岸田総理の会見の中でですね、安保戦略と大綱・中期防の改定についてですね、指示をして関係閣僚と議論を始めたということで明らかにしているんですけれども、この改定の指示についてですね、どのように受け止めて、防衛省としてどういうふうに進めていかれるのか、また、スケジュール等決まったものがあるのであれば、教えていただけますでしょうか。

A:わが国を取り巻く安全保障環境は非常に厳しさを増し、今までにないスピードで厳しさを増しているというような状況を鑑みですね、平素からわが国の防衛力の整備については議論しているところでございます。そうした中で、総理からは国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防の改定についてのお話がございました。しっかり、その方向について議論をしてまいりたいと考えております。

Q:関連しまして、スケジュールの方はまだ、想定されているものはないということでしょうか。

A:特にまだ、スケジュール等について示されたということではございませんが、しっかり議論してまいりたいと思います。

Q:日英のRAAについてなんですが、岸田総理とジョンソン首相が13日に電話会談しまして、日英間で始まった円滑化協定の交渉の早期妥結を目指す方針を確認しています。スケジュール感とか、既に始まっている日豪RAAの進捗もあわせて教えてください。

A:今月13日に実施されました日英首脳電話会談において、岸田首相と英国のジョンソン首相との間で、日英円滑化協定の早期交渉妥結に向けて共に取り組んでいくことを確認したと承知をしております。日英両国政府は、今月7日、日英円滑化協定交渉会合が開催されました。これは、9月28日に正式交渉の開始を発表して以来、初めての会合となります。防衛省・自衛隊としては、自衛隊と英国軍との間の相互運用性、協力関係を高めることを通じて、インド太平洋地域と国際社会の平和と安定の確保に資することができるように、早期の妥結を目指して交渉に取り組んでいきます。日豪円滑化協定をめぐっては、今後の見通しについて予断をもってお答えすることは差し控えたいと思いますが、可能な限り早期に協定に署名すべく、両国間において引き続き交渉をしてまいります。

Q:自衛隊大規模接種センターについてお伺いします。今月の22日で実質的な受付が終了することと思います。10月の接種状況を鑑みると、11月の接種は1日当たりの最大接種能力の2割程度に留まる見通しと考えられますが、体制の縮小など、現在の検討状況についてお伺いできますでしょうか。

A:今、お話しがございましたけども、最近では予約可能な枠に対して、非常に低いレベル、1、2割程度となっているというところであります。体制等について、実施に支障のないような形でですね、検討を進めてまいりたいと思います。

Q:同じく大規模接種センターについてお伺いします。モデルナ製のワクチンについてですね、接種後に稀ではありますけども心筋炎などが10代、20代の男性に報告されたことを受けて、今日、厚労省がファイザー製をそうした方々には推奨する方向で諮問をするというふうに聞いております。大規模接種センターではモデルナ製のワクチンを使われておりますが、こうしたことを受けて、運営方針の見直しですとか、現段階で検討していることがあればあわせてお願いいたします。

A:モデルナ製のワクチンの接種後の副反応についての対応ですが、厚労省においても定期的に審議会を開催し、検討しております。本日も審議会を開催する予定と承知をしておりますが、10月1日に開催をされました厚労省の審議会では、新型コロナワクチン接種後にごく稀に生じる心筋炎について、現時点においては、新型コロナ感染症によるリスクと比較して、接種によるベネフィットが上回ると考えてよく、若年男性も含めて、全体として、ワクチンの接種体制に直ちに影響を与える程度の重大な懸念は認められないと考えられる、との評価がなされています。今般の新型コロナワクチン接種については、厚労省の審議会の評価を踏まえて、引き続き適切に評価をしてまいりたいと考えます。

Q:北朝鮮情勢に関連してお伺いします。北朝鮮では先日ですね、国防発展展覧会が開かれまして、この中で大陸間弾道ミサイルですとか、極超音速滑空ミサイルとみられる兵器も映っておりました。先月ですね、北朝鮮は極超音速滑空兵器を発射したというふうに発表しておりまして、このミサイルのその後の分析状況なども含めて、防衛省の分析などお願いいたします。

A:12日に、北朝鮮メディアが「国防発展展覧会(自衛2021)」と題する展覧会の映像等を公表し、その中で、これまでにパレード等で披露されました兵器や、実際に発射されたミサイルと外形上同型とみられる展示物などもあったと承知をしております。詳細については現在分析中でございます。北朝鮮メディアの報道の一つ一つにコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で申し上げれば、従来から、北朝鮮は極めて速いスピードで弾道ミサイル開発を継続的に進めております。先月も複数の弾道ミサイル等の発射をするなど、核・ミサイル開発を含むその軍事動向は、わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威であります。防衛省としては、こうした北朝鮮の軍事動向について、米国、韓国と緊密に連携しながら、引き続き重大な関心をもって情報収集・分析に努めてまいります。

Q:衆院が解散されて来週にも衆院選が公示されます。選挙期間中、大臣を含めた政務三役について、北朝鮮のミサイル発射などの緊急時の備えはどのようにされるお考えでしょうか、お願いします。

A:防衛省を含みます各府省においてはですね、閣議了解に従いまして、緊急事態発生時に備えて政務の三役が交代して在京する体制を確保しています。これに加えて、現在、防衛省においては、大臣の判断によって、政務三役は在京当番2名体制を確保しています。選挙期間中であっても、北朝鮮のミサイル発射を含む緊急事態への対応に万全を期してまいりたいと思います。

Q:先ほどの大規模接種センターの関連、確認で伺わせてください。非常に今、予約や接種が低いレベルとなっているので、支障のない形で検討を進めていくということでしたけれども、これはもう、予約状況、接種状況を見ながら、随時、体制の縮小については検討を実施していくという理解でよろしいでしょうか。

A:まず何よりも大規模接種センターでの運営に支障が生じない範囲で医官や看護官を自衛隊病院等に一時的に復帰させる等によってですね、医官等の能力を無駄にすることなく、防衛省・自衛隊における任務を遂行していくということであります。また、役務契約によるスタッフの勤務体制についても予約状況に応じて見直しを図ってまいります。

Q:昨日、那覇空港の方でですね、那覇基地所属の空自のF-15機が、右側のタイヤがパンクして那覇空港の第1滑走路が50分ほど閉鎖されたという報道があるんですけれども、その原因について、何か現段階で分かっていましたらよろしくお願いします。

A:事実について言いますと、昨日の16時59分頃、空自那覇基地に所在する第9航空団第304飛行隊のF-15戦闘機1機がですね、那覇空港に着陸した後、地上を滑走中にタイヤがパンクし、那覇空港のA滑走路上で停止をいたしました。これに伴って、16時59分から17時51分までの52分間、一時的にA滑走路は閉鎖されました。那覇空港には滑走路が2本あって、A滑走路が閉鎖中はもう1本の滑走路を用いて空港運用は継続されたものと承知をしておりますが、本件により、民航機の出発機6機に対して最大約11分の遅延が生じました。本事案の原因については現在確認中ですが、那覇空港の滑走路を一時的に閉鎖し、御心配と御迷惑をおかけしたことは、大変申し訳なく思っております。再発防止に努めていきたいと思います。

以上