防衛大臣記者会見

日時
令和3年9月24日(金)11:11~11:19
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 コロナについてです。前回の定例会見以降、29名の隊員が新たに感染が確認されました。これまでの合計が4,822名ということになります。また、自衛隊員のワクチン接種状況については、9月17日までで、約21万8千人、83%に対して第1回目の接種が終わりました。約13万9千人、53%に対して第2回目の接種が行われました。以上です。

2 質疑応答

Q:菅総理が訪米して、24日にも日米豪印、クアッドの首脳会談が行われる見通しです。安全保障分野でどのような議論が期待され、なされるのか期待をお聞かせください。また、クアッドの枠組みにおいて防衛当局の閣僚による会談実施の見通しについてお聞かせください。

A:日米豪印の4か国は、これまでに海洋安全保障、テロ対策、サイバー・セキュリティ、人道支援・災害救援等、様々な分野において実践的な協力を進展させてきています。今回の首脳会談では、「自由で開かれたインド太平洋」の推進についても協議されるものと承知をしております。私としては、今回の首脳会談を契機に、様々な分野における協力が更に進展をし、インド太平洋地域の平和と安定に向けた日米豪印の4か国間の連携がより強固なものとなることを期待しております。なお、この4か国間で、防衛当局間での会談については、現時点で具体的な計画があるわけではございませんが、民主主義や法の支配といった基本的価値を共有する日米豪印の4か国が緊密に連携していくことは、このFOIPの維持・強化を進めていく上で極めて重要であります。今後も、4か国の防衛当局間の連携や交流を進めてまいります。

Q:自民党総裁選を巡る安全保障の議論についてお伺いいたします。岸大臣はですね、高市さんの支持を表明されておりますけれども、高市さんは敵基地攻撃能力についてはサイバー攻撃ですとか、電磁波攻撃、あるいは衛星への攻撃などを通じた敵基地の無力化ということを訴えております。また米軍が第一列島線に配備を検討している中距離ミサイルに関しても、是非お願いしたいと、かなり積極的な考えを示されております。こうした考え方も含めて支援されていらっしゃるのかどうか、大臣の考えをお願いいたします。

A:総裁選の各候補者のご意見の一つひとつにコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、防衛省として、防衛大綱・中期防に基づいて、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域や、総合ミサイル防空の各種能力を不断に強化をしてまいります。また、地上発射型の中距離ミサイルにつきましては、米国から、直ちに配備する状況にはなく、また、具体的な配備先について検討は行っておらず、さらに、どの同盟国等に対しても、その受入れや配備に関して打診を行っていない旨の連絡を受けています。ただ、この安全保障という問題が非常に大きなイシューであって総裁選の中で積極的な議論がなされるということは我々も歓迎したいと思います。

Q:冒頭発言がありました自衛隊員のワクチン接種状況ですけれども、今のペースでいくと自衛隊員全体への接種というのは、いつ頃までに終わる見通しなのかお聞かせください。

A:かなり一般のペースに比べますと高いペースでここまで来ていると思います。10月中くらいに基本的には接種を終えていきたいというふうに思っております。

Q:クアッドについてお伺いしたいんですけども、海洋安全保障とかテロ対策で実践的な協力が進んでいるということなんですが、4か国の共同訓練なんかも進めていると思うんですが、今回の首脳会談をきっかけにですね、安全保障面での協力はどういったところで進めていくべきだというふうにお考えなのか、改めてもう少しお伺いできますでしょうか。

A:今お話あった4か国をベースにした共同訓練等ですね、これまでも例えばマラバールとか、そういう形で行っているところであります。安全保障面での協力については、幅広く、例えばHADRとか、そういった面も含めてですね、衛生面も含めて様々な協力の枠組みが考えられると思います。そうしたことを4か国の中で同意できるものをしっかり進めていければと思います。

Q:自衛隊の大規模接種センターの関係なんですが、一部報道で16歳も受けられるようなそのような話も出ていますが、現在の検討状況などもお伺いできればと思います。

A:現在16歳以上ということで、その方向で検討を進めています。具体的にはもう少し検討する必要があると思います。

以上