防衛大臣臨時記者会見

日時
令和3年9月5日(日)13:06~13:19
場所
防衛装備庁艦艇装備研究所内水中無人機試験棟2階水槽横
備考
艦艇装備研究所岩国海洋環境評価サテライト発足式後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

  本日、これまで防衛装備庁艦艇装備研究所岩国海洋環境試験評価サテライトの整備に向けてご尽力いただいた、村岡山口県知事、柳居県議会議長、福田岩国市長、藤本市議会議長にご出席いただきまして、発足式を挙行いたしました。発足式では私からサテライト職員に対して訓示を述べ、わが国の水中無人機関連技術の発展に向けた職員の一丸となって取り組むよう直接指示をするとともに、本サテライトの整備にあたってご尽力いただいた、山口県及び岩国市の関係者の方々に感謝の意をお伝えすることができ、本日の視察は非常に有意義な機会だったと考えております。また、サテライトの開所にあたり、研修設備を視察しました。水中無人機はゲーム・チェンジャーとなり得る先進的な装備の一つであると考えています。本日の視察を通じて、水中無人機関連技術を着実かつ加速的に育成していく重要性を改めて実感するとともに、本施設において研究に取り組むサテライト職員に対し、今後の技術の発展に大きな期待を感じたところであります。

2 質疑応答

Q:先端技術をですね、各国軍事に活用する動きが活発になっていると思います。そうした中でですね、そうした水中無人機の研究施設を開所させてですね、研究を進めていく意義とですね、それから、水中無人機を含めた研究開発の重要性についてお伺いできますでしょうか。

A:水中無人機はですね、海洋国家であるわが国にとっては、ゲーム・チェンジャーとなり得る先進的装備の一つであると考えております。本日の視察を通じて、水中無人機関連技術の着実かつ加速的な育成の重要性を改めて実感するとともに、本施設において研究に取り組むサテライト職員に接し、今後の技術の発展に大きな期待を感じたところであります。サテライト職員に対しては訓示を述べまして、わが国の水中無人機関連技術の発展に向けて職員一丸となって取り組むよう直接指示するとともに、本サテライトの整備にあたってご尽力いただいた、山口県また岩国市の関係者の方々に直接謝意を申し上げることができましたことは大変良かったと考えています。

Q:大臣御自身、やはり研究開発の重要性についてはどのようにお考えになっていますでしょうか。

A:やはりこれまでの単順に陸・海・空といった領域のみならず、宇宙・サイバー・電磁波を含めての新たな領域においての優位性を確保すること、また、戦闘様式がどんどん変化している中でですね、各技術の進歩とともにゲーム・チェンジャーとなり得るような技術をしっかり押さえていくこと、このことの重要性をひしひしと実感しております。このサテライトの施設はですね、そういった研究分野に十分に資するものと考えております。

Q:このような施設のですね、支援におきまして地元への経済的な効果をどのようにお考えでしょうか。期待をお願いします。

A:無人機の技術というのは、先ほども言いました非常に先進的なものであって、この技術をしっかり押さえていく、優位性を確保していくということは軍事的にも大変有意義だと思いますし、一方で、四方を海に囲まれた海洋国家である日本にとって、この海洋での技術はですね、民生分野でも大変大きな意味を持つものだと思います。その意味でこの施設がですね、官民共同で使用できるような形をできればというふうに考えておるところであります。まだ、この施設自体出来上がったばかりではありますが、関連の民間企業等々がですね、集積する場になる可能性も含めて期待をしているところであります。

Q:別件で恐縮なんですけれども、先日の会見で自民党総裁選についてお伺いしたあとに、菅総理が総裁選に正式に出馬しないことを表明されました。このことの受け止めと、改めて大臣として総裁選どういうふうに臨んでいくかお願いします。

A:私は菅政権の一員として、菅内閣の一員として、菅政権の進める政策、主に防衛政策について担当しておりますから、まずは、任期いっぱいは、しっかりこの任務を全うするように努めてまいりたいと思います。その上で、菅総理の退任の発表については、驚きをもって接しました。今後についてはですね、しっかり国家感を持つ方、そして、わが国の防衛政策を推進していく上で、認識を共有できる方、是非そういう方に後を引き継いでいただきたいというふうに思います。

Q:関連しまして報道ではですね、同じ細田派でもあります安倍前総理が高市さんを支持するといったことも報道されております。その辺りも踏まえまして、高市さんや下村さんなども細田派だと思うんですけれども、その辺りはどうでしょうか。

A:高市さんはですね、これまでもいろんな現場でご意見をいただいたり、ご指導をいただいたりしました。下村先生もそうです。下村先生は派閥にわたり、リーダーシップをとっていただいたという経緯もあります。そうした中の総裁選は総理が決めると同時に、自民党のリーダーを決める選挙でもありますので、しっかり適切に判断をしてまいりたいと思っております。

Q:菅首相ですね、総裁選不出馬ということで、お膝元の3区、ちょっと情勢も変わっていると思うんですが、地元の県連会長としての今のご見解を教えてください。

A:3区については、県連の支部等とかも様々なお声が上がってきておることは承知はしております。そうした声を県連としても捉えて適切に判断をしていきたいというふうに考えております。

Q:予算編成の時期に入っていると思うんですが、地元への再編交付金は今年度で期限をむかえます。大臣、改めて来年度以降の再編交付金制度について、どのようなお考えかお聞かせ願いますでしょうか。

A:再編交付金制度については、今年度で終了する予定になっております。地元の方からは、これに引き続いて延長してほしいという趣旨のご要望はいただいております。形として延長ということではなくてですね、新しい形の交付金制度、そうしたことを含むめて地元の負担の軽減に資するものをしっかり考えていかなければならないと考えております。

Q:関連で、先ほど再編交付金の質問がありましたが、現在のですね、交付期間であったり、規模、金額であったり、検討状況のスケジュール今どのようになっているのかというのと、あとですね、例えば、こちらの県や市の自治体、地元自治体の方にそういう今後のスケジュールであったりとか、何らかそういう固まった時点での方針を大臣の方から説明されたり、発表されたりするご予定というのが現時点でありますでしょうか。

A:再編交付金を引き継ぐ制度については、従来から地元の方からもですね、防衛省に対して、要請を受けているところでございます。そういったことを受けて、岩国の場合は再編自体が完了しても結局、あと実質として残っていく部分もありますので、そういったことに対して、どのようなことができるか、しっかり防衛省内部で検討を進めていきたいと考えております。

Q:新年度の予算でですね、これは住宅防音の店舗事業所への対象拡大もそうなんですが、住宅防音の方も新年度予算にのせられる、そういうご意向であったり、今の考えをちょっとお伺いしてよろしいでしょうか。

A:具体的に新年度からですね、どういった政策をするかということについては、総合的に勘案していかなければならない部分もあります。そういう意味でここで一つ一つについてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、地元の皆さんの負担軽減、また、地域の振興等々ですね、しっかり考えた上で、全体の仕組みを考えていかなければいけないかなと思っております。

Q:菅総理の件でちょっとまた戻ってしまうんですけれども、総裁選不出馬ということ、事実上、菅政権交代をするということになると思うんですが、この一年を振り返りましてですね、どういったことを評価であったりだとか、どういったことを評価していきながらですね、振り返っているかということと、菅総理、突然辞任でコロナでいろいろと大変なこともあったと思うんですけれども、菅総理自身にですね、どういったお言葉をお掛けしようとしているのかも、既にしたのかも、わかりませんけれども、どうようなお考えでしょうか。

A:政権の一員ですから、菅内閣について評価をするということは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、この一年、私が就任をしたのもそうですが、大変コロナ対策に振り回させたような一年だったことは間違いないというふうに思っています。その中で、総理を始め皆さん、この感染拡大防止のために、この未知のウイルスとしっかり向き合い、戦ってきたところだというふうに考えております。また、防衛政策面でも様々な課題も浮き上がってまいりました。様々なこの課題に対して、しっかり取り組んでいかなければならない、まだ、結果が出ているものではないかもしれませんけれども、これからしっかり引き続いて、取り組んでいかなければならないところだろうなというふうに思います。

以上