防衛大臣記者会見

日時
令和3年5月18日(火)08:38~08:48
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まずコロナです。前回の定例会見以降、92名の隊員が新たに感染が確認されました。累計は1,675名となります。自衛隊大規模接種センターにおける予約についてであります。自衛隊東京大規模接種センター及び自衛隊大阪大規模接種センターにおける予約は、昨日17日より、東京都23区及び大阪市にそれぞれ居住する65歳以上の方々を対象に予約を開始したところであります。既に東京センターにおいては今朝の7時現在で4万4千件、そして大阪センターにおいては予約は満了ということになっております。こうした中で、今般の予約に関して、朝日新聞出版アエラドットの記者の方及び毎日新聞の記者の方から、不正な手段によって予約が取れたがどのように受け止めているのか、との問い合わせが防衛省にございました。本センターの予約システムにおいて、不正な手段による虚偽予約を完全に防止するためには、市区町村が管理する接種券番号を含む個人情報をあらかじめ防衛省が把握し、入力される予約情報と照合する必要があります。このようなシステムを短期間で実現するのは、国民の皆さまに迅速にワクチン接種を受けていただけるようにするという観点から、困難であり、そして何より、この予約システムを本センターにおいて運営するにあたり、接種対象となる全国民の個人情報を防衛省が把握することは適切ではないと考え、採用しないことといたしました。このような中で、今回の朝日新聞出版アエラドットの記者の方、また毎日新聞の記者の方の行為は、ワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、ワクチンそのものが無駄になりかねない悪質な行為であり、極めて遺憾であります。防衛省としては、朝日新聞出版アエラドット及び毎日新聞社に対して、厳重に抗議をいたします。あらためて、防衛省・自衛隊を代表し、国民の皆さまにお願い申し上げたいと思います。今回のような、不正な手段によって、ワクチン接種の予約を実施することは、接種を本当に希望する方々の機会を喪失し、貴重なワクチンそのものを無駄にしかねない、悪質な行為であります。くれぐれも、虚偽予約をしないでいただきますよう、重ねてお願い申し上げます。なお、今回の問題を受け、例えば、市区町村コード等については、真正な情報であることが確認できるように、対応可能な範囲でのシステム改修を実施する予定であります。

2 質疑応答

Q:今お話がありました大規模接種の件ですけれども、初日は26分で大阪の予約枠が満杯になる等ありましたけれども、そうした1日目の様子御覧になって、今後、例えば予約枠の拡大を前倒しするとか、そういった課題等の克服に向けて何かお考えがありますでしょうか。

A:先ほど一日目の予約状況についてお話をしたとおりなんですけれども、今般の予約を開始するに当たってですね、予約受付開始直後の混乱を避けるために予約開始当初は予約人数や対象地域を限定したところでございます。その結果、予約に関しては混乱は生じていないとの報告を受けています。引き続き、大規模接種センターを利用される方々が予約をされる際にですね、ご不便をかけることのないように予約状況を注視しつつ、段階的に予約人数を増加また対象地域を拡大して、そして、より多くの方にワクチンを届けられるように取り組んでまいりたいと考えます。

Q:予約に関してなんですけれども、やはり、いたずらに予約するという可能性もやはりあると思いますけれども、こうした中でですね、呼びかけというのは非常に大切だと思うんですけれども、接種始まるまでの期間どのように呼びかけていきたいか、大臣のお考えをお聞かせください。

A:まず、予約については、先ほども申しましたように市区町村のシステムとリンクができておりませんので、二重予約ができてしまう、やろうと思えばですね、だた、サイトの方にも示してありますけれども、二重予約はくれぐれもしないでいただきたいと、こういうことについてはそれぞれの場面で呼びかけをしているところでございます。その上で、我々も円滑なこのセンターの立ち上がり、そして運営ができるように最大限の努力をしてまいりたいと考えております。

Q:予約システムの関係で、大臣から市町村コードのですね、確認などのシステム改修のお話もありました。だいだい目途としては何日ぐらいで完了する予定ですか。

A:これもできるだけ早急にやっていきたいと考えております。

Q:その関連でですね、大変厳しい言い方になるんですけれども、市町村コードなどのですね、システム設定はですね、ある程度本当の番号との照合というのが自動的にできるっていうのは、事前からできたことでもないかという指摘もあり得るかと思うんですが、その点に関してはいかがでしょうか。

A:今回のシステムについて、様々そういう御指摘をいただいているところです。修正できるところについては、当初からやっておけばよかったところもあると思いますが、修正できる範囲においてしっかり対応してまいりたいと思います。

Q:関連してなんですけれども、市区町村コード、大阪の方は入力がなかったように記憶をしているんですが、ここはどういう対応をするんでしょうか。

A:市区町村コードを入れることによって、基本的にはその方の区域を限定することが出来ますので、これは、東京の方は入れていただくようにしているところです。大阪と東京でシステムの構築、別々の業者がしておりますので、それぞれの考え方で進んでいるんだというふうに思います。

Q:大阪はじゃあ、引き続き入れないままで対応すると。

A:その辺りも、混乱があるようでしたら、できるだけ対応できるようにしてまいりたいと考えます。引き続き検討してまいりたいと思います。

Q:冒頭ございましたけれども、市町村のデータとの連携っていうのは難しいってことでしたけれども、今後もそのような大規模なシステム改修をする方針はないということでよろしいでしょうか。

A:これは、先ほど申しましたような理由の、それぞれ市区町村それぞれのシステムがあります。こことリンクするという作業をすること自体に無理があると思いますし、システム自体の動作に支障が出る可能性もございます。そうしたことを考えますと、その部分について大規模に改修するということは考えておりません。むしろ、その部分については周知をする中でですね、混乱が生じないような形でインプットをお願いするということになると思います。

Q:市区町村コードの改修の件なんですけれども、東京は予約できる人数の枠があると思いますが、この人たちの今後の予約には特段支障がない改修というか。

A:もちろん、予約自体についてですね、支障があるような形ではなくて、支障がない範囲でしっかり対応していきたいと思います。

以上