防衛大臣記者会見

日時
令和3年4月16日(金)09:23~09:39
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

新型コロナ関係ですが、前回の定例会見以降、28名の隊員が新たに感染していることが確認されました。合計で1,287名となります。昨日、私からの提案によって、マレーシアのイスマイル・サブリ国防大臣とテレビ会談を実施しました。会談では、最近の地域情勢について意見交換を実施し、私から中国海警法に関する懸念を表明するとともに、力を背景とした一方的な現状変更の試み、また、緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する旨を述べました。また、二国間防衛協力・交流等についても意見交換を行いました。防衛装備・技術協力の促進と両国の防衛協力・交流を継続・強化していくことで一致をいたしたところです。今後も、緊密なコミュニケーションを継続して、防衛交流を引き続き強力に進めてまいります。

2 質疑応答

Q:菅総理大臣がアメリカに到着しましてですね、明日にも日米首脳会談が行われる予定となっています。この首脳会談でですね、安全保障分野の連携の進展等ですね、どのような期待をするのかということと、また、台湾情勢を巡ってもですね、意見を交わすものと見られますが、その台湾情勢を巡る重要性についても、併せてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

A:明日ですね、バイデン大統領との初の対面での日米首脳会談が行われる予定と承知をしております。これは正に、米国が日本を極めて重要視していることの証であるというふうに思いますし、日米同盟の結束を対外的に示すとともに、インド太平洋地域への米国へのコミットメントを示す上でも極めて意義の深いものだと考えております。会談を通じて、両首脳が同盟の強固な絆を改めて確認するとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力、地域情勢等について幅広く意見が交わされ、日米同盟の抑止力・対処力の強化に繋がるということを期待しているところであります。台湾情勢については、今、厳しさについて色々な意見が出ているところと承知をしておりますが、首脳会談の中身については、予断をもって私からコメントすることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

Q:大臣、住友重機械工業がですね、機関銃の生産を止めてしまうということが明らかになったんですけれども、最近ダイセルも、防衛産業からの撤退を決めましたけれども、くしの歯が抜けるように防衛産業のメーカーが撤退していくんですけれども、これは、防衛省の方のですね、産業基盤の育成及び振興がですね、うまくワークしていないんじゃないかと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。

A:御質問の件ですけれども、機関銃についてですね、現有の5.56mm機関銃でありますMINIMIを平成5年から取得をしているところでございます。この件について、後継としての新機関銃の選定を着手したところですが、具体的には、令和元年度予算で住友重機工業を含む参考品3品種を取得、令和2年度から陸自において選定するための試験を開始していたところでありますが、住重から、新機関銃の量産を辞退するということの連絡を受けたところです。個別企業の経営方針に関することについては、これ以上の詳細について防衛省としてのコメントをすることを差し控えたいというふうに思います。重要なことはですね、防衛産業を巡る動向が、必要な装備品の取得や維持整備等、今後、整備や自衛隊の運用に大きな影響を与えることがないように対応していくことだというふうに思います。わが国の防衛産業が、防衛力整備や自衛隊の運用の観点から、わが国の防衛を支える大きな柱であることは言うまでもありません。防衛省として、大綱・中期防に基づいて、わが国の防衛を支える防衛産業が将来にわたって防衛省・自衛隊に協力いただけるように、産業界ともよく意見交換をしながら、防衛産業基盤の強化のための施策に真剣に取り組んでまいりたいと考えています。

Q:大臣、実質的な問題として、防衛装備はですね、諸外国に比べて高い、小火器で言えば5倍から10倍しているわけです。それが結局、数が少なくなって、調達数が減り、そして値段が上がって、悪循環によって事業として成り立たなくなっているわけですね。それは、発注する側の防衛省の方の責任も大きいんじゃないかと思うんですけれども、結局、将来的にそれが諸外国のものと同等性能・品質になるというもくろみがあれば、それは先行投資ということなんでしょうけども、尻すぼみとなっているのに、漫然と同じものを続けているということでは、防衛産業は死滅するのではないでしょうか。いかがでしょうか。

 A:価格の比較については、実勢については、事務方にお問い合わせをいただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、わが国の防衛産業は、防衛政策を支える上で大変重要なところだと思います。防衛産業はですね、将来にわたってもご協力をいただけるように、よく産業界の意見を聞きながら、産業基盤の強化のための施策に取り組んでまいりたいと考えています。

Q:冒頭の質問にありました台湾の話なんですけれども、中国軍の戦闘機がですね、台湾の防空識別圏に侵入したりですとか、アメリカのアーミテージ元国務副長官が、蔡英文総統と会談をしたりですとか、台湾を巡る国際社会の安全保障に関する動きが、結構激しくなっていると思うんですけれども、大臣の現状の受け止め、どのように御認識されているのかお願いします。

A:台湾を巡る様々な安全保障の関係、非常に厳しさを増している。特に中台関係において、中国軍のですね、軍事力というバランスが中国側に傾いている。しかも毎年その差が拡大している、そういうような状況であるというふうに考えています。先般の日米の「2+2」や防衛相会談においても、台湾情勢・台湾海峡の平和と安定というものの重要性についても、今後、指摘をしてですね、今後とも注視をしていきたいと、こういうふうに考えておるところであります。

Q:日米首脳会談に関連してお伺いしたいんですけれども、アメリカはINF条約を撤廃したときにですね、ミサイルに関して、アジアへの配備についても言及しております。今後の日米首脳会談でも、もしかしたらそういった議論が始まるかも、日本への配備ということがもしかしたら始まるかも知れませんし、大臣としてはこの問題に関してはどういったふうにお考えでしょうか。

A:まず、これまでのところ、アメリカからミサイル配備について何か要求が、ということではございません。その上で、今後、日米首脳会談でどのような議論がなされるか、そういったことについて予断をもってコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:先ほどの台湾の関係で、前回の「2+2」でも台湾海峡の平和と安定が重要だということを両方で確認したかと思うんですけれども、この文言に関連して、台湾有事への日本の関与を示唆しているんじゃないかというような見方も出てきているんですけれども、そこらへんは大臣はどういったようにお考えで、今後、首脳会談ではどういったふうに議論してほしいと思っていますでしょうか。

A:まず台湾の情勢ですね、これは地理的にも日本に非常に近いといった認識をしております。台湾のそうした、台湾海峡の情勢については、大変高い関心を持って今後も注視をしていきたいというふうに考えております。これは、日米で基本的に一致をした考えであり、台湾海峡の平和と安定の重要性、こういうことで、先般の「2+2」等で一致をしているところであります。日米ともに、これはしっかりと注視をしてまいりたいと思っております。

Q:別件なんですけれども、靖国神社で春の例大祭が間もなく始まりますけれども、大臣として参拝するお考えがあるのかと、参拝しない場合でも真榊など奉納するといったお考えがあるのかどうか教えてください。

A:国の内外問わず、国のために貴い命を捧げた皆様方に対して、御冥福をお祈りして、尊崇の念を示すということは当然のことだと考えております。その上で、参拝については、個人的に適切に判断をしてまいりたいと考えております。

Q:真榊についても同じでしょうか。

A:同じ考えでおります。

Q:ウクライナ情勢についてお伺いしたいんですが、ロシアとウクライナの東部の国境付近に、ロシア軍の軍備、部隊を増強しておるということで、G7の外相が深い懸念を示す共同声明を発表しております。大臣、先月タラン国防大臣とテレビ会談も行われておりますが、ウクライナ情勢の現状についてどのように見ておられますでしょうか。御見解をお願いします。

A:ウクライナ情勢は緊張が高まっていると、このように承知をしているところです。先月の17日に実施をいたしましたウクライナとの防衛相テレビ会談において、私からはタラン国防大臣に対して、一貫してウクライナの主権、領土の一体性を尊重すること、力による一方的な現状変更の試みは断じて認めないとの立場に変わりがないことを表明をしていることろであります。その上で、今月14日に、日ウクライナ首脳電話会談において、菅総理からゼレンスキー大統領に対して言及があったとおり、わが国としては、ウクライナ東部情勢の悪化を懸念しているところでございます。引き続きこの情勢について注視してまいりたいと思います。

Q:個人情報ファイルについてなんですけれども、昨年度に利活用を募集した横田基地を巡る訴訟データについて、今年度からは利活用の募集から除外するという方針が示されたところなんですけれども、小松基地のデータも除外する方針ということで、あらためて、これらのデータの選定の理由と、国への訴訟をためらわせる効果があるんじゃないかという指摘も出ているんですけれども、このあたりへの受け止め、それから、これ、17年度からの制度かと思いますけれども、これまで他の基地の訴訟の募集があったかどうか、これでもう募集を除外にするのかどうかというあたりをお聞かせいただければと思います。

A:ただいまの、報道されておりました件についてですが、行政機関個人情報保護法に基づきまして、行政機関が保有する個人情報を特定の個人が識別できないような形に加工し、かつ当該の個人情報を復元できないようにした上で、活用する事業者を募集し、審査や契約等の手続きを経て情報を提供するという制度でございます。令和2年度は、令和3年1月から3月にかけて、御指摘の横田基地夜間差止等の請求事件ファイル、訴訟原告名簿ですが、これを含む個人情報ファイル計40件についての提案を募集いたしましたが、事業者からの提案はございませんでした。令和3年度はあらためて検討したところ、御指摘の個人情報ファイルについては、提供できる箇所が非常に限られているということ等から、提案募集を行わないということにしたところであります。防衛省としては、引き続いてこの行政機関個人情報保護法の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。

Q:他の訴訟に関しての扱いがあったかどうかというのは、御把握はありますでしょうか。

A:他のところ等については、事務方に聞いていただければと思います。

以上