防衛大臣記者会見

日時
令和3年3月16日(火)08:01~08:08
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 新型コロナです。前回の会見以降、9名の隊員が新たに感染していることが確認されました。合計で1,098名となります。日ウクライナ防衛相会談について。明日17日、ウクライナのタラン国防大臣を市ヶ谷にお迎えいたします。対面での「日ウクライナ防衛相会談」を実施いたします。日本とウクライナは地理的には大変離れていますが、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値を共有するパートナーであります。これまでも、防衛交流の強化に向けて取り組んできたところでございます。防衛省としては、昨今の情勢を踏まえて、基本的価値を共有する両国が、東シナ海・南シナ海での「力による一方的な現状変更の試み」を含む最新の地域情勢、また、両国の防衛交流等について幅広く議論を行うことについて、大きな戦略的意義を持つものと考えております。私としては、タラン大臣と突っ込んだ議論を行うことを通じて、地域情勢についての認識を深め、両国の防衛交流を更に発展させていきたいと考えております。

2 質疑応答

Q:アメリカのオースティン国防長官との会談、それから、「2+2」が行われますが、どのような分野を重点的に、安全保障分野で議論していきたいか、大臣の意気込みをお願いします。

A:本日、「2+2」及び日米防衛相会談を行います。一層厳しさを増すわが国の周辺の安全保障環境を踏まえて、中国の動向を含むインド太平洋地域の最新情勢、日米防衛協力の強化に向けた議論を行う予定であります。バイデン政権が発足して間もないこの時期に、国防長官、また国務長官が、最初の外国訪問先として日本を選んで、揃って訪問される。そのことは、米国が日米同盟というものを大変重視していることの現れだと、このように考えております。この機会に忌憚のない意見交換を行って、日米同盟の抑止力・対処力、こういったことの強化につなげていきたいと考えています。

Q:バイの防衛相会談では、どういったことをメインのテーマにお話しされたいかというところを教えていただけますでしょうか。

A:色んなことを、平素より意見交換を二国間でしていますけれども、このせっかくの機会です。オースティン長官とは前回、電話会談を行いましたけれども、実際に直接お会いして話すという大変いい機会なので、お互いの考えている忌憚のない意見を交換したいと思います。特に、地域情勢が大変緊張してきている、厳しさを増してきているこの安全保障環境の中で、わが国の周辺の状況について、特に、米国オースティン長官の考え方等についてもお伺いしてまいりたいと思います。特に、中国の海警船の問題もあります。そうしたことについても議論をしたいと思いますが、いずれにいたしましてもこれからの議論ですので、これ以上のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:土曜日の未明にオタワ会議に出席されました。この中で、中国の最近の行動について、非常に具体的かつ厳しく御指摘されていたと思います。あらためて、オタワ会議で訴えたかったことというのをお伺いしたいのですが。

A:オタワ会議、このメインのテーマがですね、「様々な脅威から民主主義と主権を守る」ということでありました。私はその中で、東シナ海・南シナ海における一方的な現状変更の試み、こういったことも含めて地域の安全保障環境について概観をし、中国海警法をめぐる問題について、国際的にしっかり声を上げなければいけないと。そして、関係各国との連携というものが必要だということを訴えさせていただきました。また、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向けた防衛省・自衛隊の取組、それから、カナダとの防衛協力、こういったことについても、普遍的価値を守るために各国が連携していくことの重要性について言及させていただいたところです。

Q:スピーチの中で、香港情勢に続いて、台湾の現状について非常に大臣の想いがこもっていたスピーチだったかと思いますが、この辺りはどのような想いを込められたのでしょうか。

A:香港情勢。これは特に、香港はカナダとの関係も深いと思います。そういったことで香港についても、まず一つは共感を得られる一つのところだろうと思いましたし、地理的な情勢を考えると、香港、そして台湾、そして日本という一連の自由と民主主義を標榜するこのエリアで、非常にこういったことが非常に厳しい状況になっている。そのことを関連してお伝えしたかったというふうに思います。

以上