防衛大臣記者会見

日時
令和3年3月2日(火)08:38~08:49
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まず、新型コロナですけれども、前回の会見以降、7名の隊員が新たな感染をしていることが確認されました。これまでで、合計1,074名の隊員が感染したことが確認されております。それから、日・太平洋諸国の国防大臣会合、いわゆるJPIDDの準備会合についてであります。3月3日午前10時から約2時間、日・太平洋島嶼国国防大臣会合準備会合をフィジー、パフアニューギニア、トンガ及びわが国の4ヵ国の局長級で、テレビ会議の形式で行う予定にしております。また、開会にあたっては、松川政務官が冒頭発言を行う予定です。JPIDDは、太平洋島嶼国地域の国防大臣と信頼関係を構築し、今後の防衛協力・交流を推進することを目的に昨年4月に開催予定でございましたけれども、新型コロナウイスル感染症の影響によって延期となっておりました。現在、より適切な時期の開催を追及しているところですが、JPIDDで充実した議論を行うために、今回、準備会合を開催することとなったものです。準備会合においては、感染症対策、HA/DR、気候変動、海洋安全保障分野における防衛当局の役割等について意見交換を行う予定にしております。以上です。

2 質疑応答


Q:アメリカの国防総省の報道官の、尖閣を巡る発言についてお伺いします。先週の会見で、カービー報道官は尖閣諸島について、「日本の主権を認める」という発言をされましたが、その後の会見で「従来の米国政府の方針に変わりない」というふうに修正されました。米国政府のこのような発言の変遷について、どのように受け止めておられますでしょうか。

A:米国報道官の発言の一つ一つについてコメントをすることは差し控えたいと思いますけれども、米国政府は、尖閣諸島に関する日本の立場を十分に理解しており、そして、わが国の側に立って緊密に連携をしていくとの立場、こうしたことについては、これまでと同様の立場でございます。なんら変更はないと理解をしているところであります。このことは、御指摘の報道官の発言において、日米安保条約5条に基づき、尖閣諸島を含む日本の防衛をするということの米国のコミットメントについて揺るぎないものである、米国は現状を変更するあらゆる試みに反対をする旨を表明していることからも明らかであると、こう考えております。また、こうした米国の立場については、私自身も先般実施したオースティン長官との日米防衛大臣電話会談においても、直接確認をしているところであります。引き続き、米国とも連携をとって、冷静かつ毅然と対応してまいりたいと考えております。

Q:尖閣関連で伺います。中国国防省が1日、海警局の公船が頻繁に領海侵入していることについて、自国領海で法執行活動を行っており、今後も常態化していくというようなコメントを出しました。2月に領海侵入した日数が6日と、4年半ぶりに高水準です。大臣の受け止めと今後の対応を教えてください。

A:尖閣諸島は、歴史的にも国際的にも国際法上にも疑いのないわが国の領土であって、現にこれを有効に支配しているところです。尖閣諸島周辺のわが国の領海の周辺で、領海で独自の主張に基づいた海警船舶の行動、活動自体は、国際法違反であります。断じて受け入れることはできません。国民の生命・財産、わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くという方針の下で、引き続き緊張感を持って関係省庁とも連携し、情報収集を進めるとともに、尖閣諸島周辺の警戒監視に万全を尽くしていきたい。中国に対しては引き続き、冷静かつ毅然と対応していきたいと考えております。

Q:駐留経費の議定書について、国会承認を求める期限が3月末で迫っていると思いますが、今の駐留経費の議定書についてはどのような状況になっていますでしょうか。

A:本日、駐留経費に係る議定書の国会提出についての閣議決定がなされたところです。本議定書は、現行の駐留経費負担に係る特別協定を1年間延長するということについて定めたものでありまして、2月17日に日米間で合意し、24日に署名をしたものであります。今後、年度末までの発効を目指して、国会での御審議をお願いしたいということでございます。政府として、国会審議に誠実に対応していく、こういうふうに考えております。

Q:3月末までに承認を得られないと、来年度の支払いが滞る可能性がありますが、そのスケジュールがタイトだと思いますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

A:これは国会で御審議を進めていただくことになるわけですが、そこに対して、我々としても誠実に対応していきたいと考えております。

Q:沖縄で戦没者の遺骨収容を続けてきた具志堅隆松さんという方が、辺野古新基地建設で、遺骨が多く眠る沖縄本島南部の土砂採取断念を求めて、昨日からハンガーストライキを始めていますが、受け止めと、土砂採取を南部を取りやめるかについてお考えをお願いします。

A:土砂の調達先について、様々な御意見が、また議論があることは承知しております。個々の活動一つ一つについて、防衛省としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、先の大戦において凄惨な地上戦を経験した沖縄においては、今もなお厚労省と沖縄県で役割分担をして戦没者の御遺骨の収集が進められていると。また関係機関により、御遺骨を収集する仕組みが構築されているということを承知しておるところです。さらに、南部地域の採石業者については、開発前に御遺骨がないかを目視で事前調査をするとともに、御遺骨が眠る可能性がある壕のある場所は開発を行わないなど、御遺骨に配慮した上で事業が営まれていると、このように承知をしております。変更承認後の土砂の調達先については、まだまだ決まったものではございません。仮に沖縄本島南部の鉱山から土砂の調達が行われるとしても、現在行われている関係機関による御遺骨収集の仕組みや、採石業者の取組みを踏まえ、御遺骨の取扱い等については、契約関係で明記をし、そして、採石業者によるしっかりとした対応を求めていくということで考えております。

Q:尖閣の関連でお伺いします。安保条約が、日本の施政権下にある領土について共同防衛に当たるというふうに書かれているわけですけれども、このアメリカ側に尖閣の主権は日本側にあるんだということを確認してもらう、オーソライズしてもらう努力というのは、日本政府としてすべきなんじゃないかと思うのですけれども、それについての大臣のお考えを。

A:まずアメリカとは、尖閣問題について日本の立場をしっかり理解をしてもらう。そして、この尖閣諸島を巡る情勢について、わが国の側に立って緊密に連携をしていく、アメリカと日本の関係においてですね。そういうことが重要であり、これについて先ほども申しましたけれども、オースティン長官との会談でも確認をされたところでありますので、いずれにしても、米国との連携をしっかりとっていくと、そしてわが国の領土・領海・領空に対する守りをしっかり固めていくということが重要だと思います。

Q:その施政権のみならず、主権までもアメリカ側に確認してもらうための努力というのはどうでしょうか。

A:一つ一つというよりも、いずれにしても安保5条というものがあります。そのことを適用されるということは、先般も確認されたところではありますけれども、尖閣問題についてアメリカと認識を共有して、しっかり連携をとっていくと。このことを確認を続けていくということだと思います。

以上