防衛大臣記者会見

日時
令和3年2月24日(水)09:34~09:54
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まず、新型コロナウイルス関連です。前回の会見以降、18名の隊員が新たに感染していることが確認されました。これで、これまでに1,064名の隊員が感染したことが確認されております。

2 質疑応答


Q:新型コロナウイルスのワクチン接種に関して、自衛隊員への接種計画、若しくは自衛隊による接種支援に関して最新の状況あればお願いします。

A:まず、医療従事者等への優先接種についてですが、自衛隊としては、16の自衛隊病院、それから防衛医大(※)があるわけですが、まず防衛医大(※)について、埼玉県からの依頼を受けて、所沢市内の医療機関に勤務する一部の医療従事者2,500名に対する接種に協力をすること、こういうことになっております。その他、この防衛医大(※)については、防衛省・自衛隊で唯一の高度な急性期医療を担う三次救急病院であるとともに、埼玉県西部地域における基幹病院としての地域医療への貢献が求められているところでございます。その中で、先ほど申しました医療従事者に対する、2,500名に対する接種に協力するということになっております。また、65歳以上の高齢者の方々の接種を含めて、新型コロナウイルスのワクチン接種は、市区町村に実施の主体がございますので、その上で、自衛隊病院や防衛医大の病院の活用については、政府の方針として、ワクチン接種に対する自衛隊による支援の方向性が、今のところまだ決まっておりません。そういうことから、現時点ではまだお答えすることが出来ないというふうに思います。

Q:週末米国で、航空自衛隊員の死亡事故がありましたが、これまでに分かっている事実関係や、今後のパイロットの養成に影響を与えるようなことがあるのか、御所見をお願いします。

A:前回の20日の会見以降判明した事実関係としては、事故による民間への被害状況について、現在確認中ではございますけれども、人的な被害は現時点では確認されていないということでございます。また、事故によって電線が切断されたということで、一部停電が発生しましたが、現在は復旧済みでございます。今回の事故で墜落したT-38練習機、これは自衛隊では保有しておりません。同機を使用した教育も行っていないということから、今回の事故による自衛隊における操縦士の養成に、現時点で直ちに大きな影響を及ぼすものではない、こういうふうに考えております。いずれにいたしましても、防衛省・自衛隊として、今後、米側による事故の細部状況の原因に関する調査の状況、これを踏まえつつ適切に対応してまいりたいと考えております。このような事案が再び発生しないように、飛行の安全に万全を期してまいりたいと、こういうふうに思っております。

Q:一部報道で、ロシアが北方領土に最新の電子戦装備を配備したと防衛省が分析しているというものがありましたが、事実関係と、仮に事実ならばどのように対処していくかをお願いいたします。

A:御指摘の報道につきましては承知をしているところでございます。ロシア軍はこれまでに、北方領土に偵察用無人機及び地上配備電子戦システムを配備したと伝えられているところですが、防衛省としては、ロシア側のこうした装備品の配備を含めて、極東におけるロシア軍の動向について引き続き注視してまいりたいと考えております。

Q:アメリカ国防総省の報道官が記者会見で、尖閣諸島周辺で中国の海警局が侵入を繰り返していることについて、やめるよう求めるコメントを出したのと、尖閣諸島の問題で日本を支持するというふうに述べたとのことなんですが、大臣としてどのように受け止めているのかと、これからこの問題についてどのように取り組んでいくのか、あらためてお聞かせください。

A:そのような報道があることは、まず承知しているところでございます。我々としては、尖閣諸島に対する問題意識高く、今も対処しているところでありますが、今後も日米間でしっかり協議をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。

Q:米国における航空機事故に関連して、今後の米軍による細部の調査状況ということですが、機体の欠陥が原因だという御認識なんでしょうか。

A:現在、事故の調査が進んでいるところでございますので、我々としてコメントを差し控えさせていただきたいと思います。

Q:ヒューマンエラーか、それとも機体の問題かということは、現時点では分からないということ。

A:そういうことも含めて、コメントを差し控えさせていただきたいと思います。

Q:22日の予算委員会で、総理が、海警法が国際法に反する形で運用されているのかと問われて、「当然です」というふうに答えていますが、これは大臣としても同じ認識という理解でよろしいでしょうか。

A:尖閣諸島周辺のわが国の領土・領海内で独自の主張をするといった海警の船舶の活動自体は、これは国際法違反であるということ。それから中国海警法は国際法との整合性の観点から、問題がある規定を含んでいる。海警法は管轄海域の範囲が明らかでない。また、尖閣周辺に適用する状況であれば、わが国の主権を侵害することになります。現在、海警の船舶の活動自体、これは国際法違反であると考えていますが、そうした海警の船舶の活動を裏付けるような海警法については、断じて受入れることができないというふうに考えています。私はこのような趣旨でいつも申し上げているところでありますが、総理の発言については、私から申し上げる立場ではございません。

Q:だた、総理の発言ということで、同じ内閣として認識を共有しているかどうかということは重要なことであると思いますが、しかもこれ安全保障に関わることだと思いますので、そこは答えていただきたい。

A:基本的に認識は異なるものではないと考えております。

Q:この海警法が国際法に反する形で運用されていると。具体的な事実、どういう事実が国際法に反する形でこの海警法が運用されているというふうにお考えなっているのか。

A:まず、海警の船舶自体が、わが国の領海内であのような活動をしているという状況、そういったことについて、まず国際法違反であるということであります。この海警法自体、そういった海警の船舶の活動を裏付けるものである、こういう観点からすると、まさに国際法に合致しない疑念があるということです。

Q:アメリカでの墜落事故の関係でお尋ねします。現在も航空自衛隊から複数人がアメリカに留学中だと思うのですが、事故調査の事故原因がはっきりするまでは、この米国での訓練というのは休止になるのでしょうか。あるいは、T-38を使わずに継続すると考えたらいいのでしょうか。教えて下さい。

A:米軍におけます教育課程の状況ということにつきましては、米側との関係もございますので、現在、我々からお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:事故原因がはっきりするまで、この訓練というのは継続されるということなのでしょうか。

A:繰り返しになりますけれども、事故原因につきましては、事故調査委員会からの調査が継続中であります。そういった状況を踏まえつつ、適切に対応をしてまいりたいと思います。

Q:潜水艦「そうりゅう」の事故からちょうど2週間が経過したわけですが、「そうりゅう」は2月6日に呉を出港し、乗員が約90人、その中には指導官も乗っていたということだと思うのですが、こうした基本的な情報といいますか、事故原因がどうであろうと変わらない情報というのは公表してもいいように思うのですが、その辺り大臣どのようにお考えでしょうか。

A:潜水艦自体の運用については、その装備の特性上、公表できる部分というのは非常に限られていると思っております。その中で、自衛隊として公表できるところについては、地元の皆様のご理解を得られるように努力してまいりたいと思います。

Q:栃木県足利市の山火事の関係で1点だけ。まだ火が消えていないということで、消火活動を再開されたと聞いております。現状で把握されている活動状況と、自衛隊として災派で取り組んだというコメントを一言お願いします。

A:山火事の状況です。22日に栃木県知事から災害派遣要請がございました。陸上自衛隊の第12ヘリコプター隊(相馬原)のCH-47によって、昨日までに約80回の放水、約400tの空中消火を実施してきております。本日もCH-47の3機が活動しております。青梅の山林火災については、本日午前2時に東京都知事から災害派遣要請がございました。今朝から陸自の第1ヘリコプター団(木更津)のCH-47の4機と陸自第1飛行隊(立川)のUH-1の1機による空中消火を開始しているところでございます。引き続き自治体と連携して、一刻も早い鎮火に向けて活動を実施してまいりたいと思います。

Q:冒頭のコロナのワクチンの接種の件ですが、細かい点ですが、災害派遣とか、どういった枠組みで行われるのか、教えてください。

A:予防接種法に基づいて行われるものと伺っております。詳しくは後で事務方にお聞きいただければと思います。

Q:ワクチン接種に関連して、接種協力というのは、医官や看護官を派遣して実際に接種を行うという理解でよろしいでしょうか。

A:先ほど申しましたのは、防衛医大(※)に来てもらって、そこで接種をする。2,500名の医療従事者ですね。そういうことに協力するとうことです。

Q:26日で、中東派遣、護衛艦の活動開始から1年になります。あらためて、中東派遣の意義、それと中東情勢の現状の認識についてお聞かせいただけますか。

A:中東派遣をしてから、ちょうど1年が経過いたしました。12月に一年の延長を決定したところです。中東での情報収集活動、中東における状況というのは、すぐに船舶を護衛しなければいけないような状況ということではございませんが、緊張状態は引き続き続いていると。また、日本の船舶を運航する会社からも、自衛隊の活動については情報を提供することによって、非常に感謝をされていると。また引き続いて活動してもらうことの要請もあることから、更に一年間の延長となっているわけですが、非常に意義のある活動であると、こういうふうに考えおります。引き続き、中東情勢については、しっかり情報を収集してわが国の船舶を中心とする船舶の航行の安全を確保するために、活動してまいりたいと思います。

Q:バイデン政権は、イランとの核合意に復帰等を検討していると報道もありますが、中東情勢が安定する場合等、派遣の撤収というか派遣の出口、そこら辺はいかがお考えでしょうか。

A:出口について予断をもってお話をすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、米イラン関係を含めて、情報をしっかり注視してまいりたいと考えております。

Q:今の質問に関連して、イランですが、ウランの貯蔵量が17kg以上を超えたということで、イランの核兵器が開発中だといわれていますが、イランの核というものが日本にとってどう脅威なのか。日本とイランは伝統的に友好関係にありますが、日本として果たしてく役割というのはどのようにお考えでしょうか。

A:イランと日本は、歴史的に非常に友好な関係を維持してきております。米国との間は同盟関係でもあり、そうした関係から様々な形でこれまでも橋渡しの努力も、外交的な努力も続けてきているところですが、今後もそういった形で中東の平和と安定のために寄与していきたい、こういうのが政府の考え方であると、こういうふうに思います。

以上

※下線部:修正事項(防衛医大→防衛医科大学校病院)