防衛大臣記者会見

日時
令和3年1月22日(金)09:40~09:49
場所
国会議事堂本館内閣議室前
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 新型コロナウイルス関連です。前回の会見以降、42名の隊員が新たに感染をしていることが確認されました。本日までに合計で798名が感染を確認されております。防衛省のサイバーコンテストの開催についてであります。サイバー攻撃の脅威が日々高度化・巧妙化している中で、サイバー空間における能力の向上は喫緊の課題であります。サイバーセキュリティに関する専門的知見を備えた優秀な人材の安定的な確保が不可欠なところになります。このため、人材確保の新たな方法として、サイバーセキュリティに関する専門的知見を備えた優秀な人材を発掘することを目的に、第1回目の「防衛省サイバーコンテスト」を3月14日、オンラインで開催いたします。参加者の募集は、1月25日から2月12日まで行います。このコンテストでは、全国から参加者200名を募集した上で、コンピュータのぜい弱性の発見等サイバーセキュリティに関する問題に挑戦していただく予定です。その上で、成績優秀者については、上位5名の方々のお名前又はハンドルネームを防衛省のホームページに掲載し、表彰することを予定しています。サイバーセキュリティについて専門的知見をお持ちの方々の参加をお待ちをしております。詳しくは、内局の情報通信課にお問い合わせ願いたいと思います。

2 質疑応答

Q:バイデン政権発足に関連してお伺いいたします。閣僚の承認プロセスの一環で上院の公聴会が開かれまして、ロイド・オースティン氏が方針を示しました。中国に対して厳しく臨むことや同盟国との連携の強化、北朝鮮政策等について方針を示しましたが大臣の受け止めをお願いします。また、もう一点なのですが、ロイド・オースティン氏が今後の外遊についてアジアを優先的に回りたいという方針を示しました。電話協議を含めて今後の見通しをお願いいたします。

A:バイデン政権の政策について予断を持ってお答えすることは控えたいと思いますけれども、国防長官候補のオースティン氏、あと国務長官候補のブリンケン氏ともに同盟関係を重視をするという意向を示しているということを承知しております。米国においては、日米同盟は超党派の支持を受けているところです。私としても日米の防衛協力を更に深く、日米同盟の抑止力・対処力を一層強化していきたいと考えております。それからオースティン氏は、今、プロセスが進んでいるところだと思います。正式に就任された暁には、私も早期に会談を行いたいと考えております。

Q:昨夜、北村局長とサリバン補佐官が電話会談をして、安保5条の尖閣への適用等を確認したということで報道がでていますが、その評価についてお伺いしたいのと、オースティン氏との電話会談はまだ予定がないということでしょうか。お願いいたします。

A:北村局長とサリバン氏との会談についての中身についてはコメントすることは差し控えたいと思います。オースティン氏との会談の予定ですね、これはまだ決まったものではありませんけれども、オースティン氏御自身ができるだけ早くという意向はあるのだと思います。私としてもタイミングをできるだけ早く取れればというふうに思います。国会の状況もありますけれども、その中で調整を進めて、事務方に進めさせる予定です。

Q:22日に核兵器禁止条約が発効されました。条約には核保有国や日本も参加しておりませんけれども、今後の受け止めについてお聞かせください。

A:わが国は唯一の戦争被爆国でございます。核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取り組みをリードしていく使命を有している。そんな中で核兵器禁止条約が目指す核廃絶というゴールを共有しているところです。一方で、核兵器の少ない世界を実現するためには、核保有国の参加というものが必要なわけですが、核兵器国の支持が得られていないのが実状であります。加えて、非核兵器国の支持も得られていないところがございます。わが国の周辺には北朝鮮と核ミサイル開発を進める国、また引き続き不透明・不確実な要素が存在しているところです。そうした中で、わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、抑止力の維持・強化を含めて、現実の安保上の脅威に適切に対処しながら、地道に現実的に核軍縮を前進させる道筋を追求していくこと、このことが大変必要なんだろうと思っております。

Q:ワクチンについてお伺いします。先日の会見でワクチンについて、場合によっては検討するというふうにおっしゃられましたが、今の状況と具体的に想定される活動とかありましたらお願いします。

A:現時点において、新型コロナウイルスのワクチン接種の自衛隊の活用については、まだ何も決まったものではございません。一方で、この新型コロナウイルスワクチンは医療従事者や高齢者を始めとする多くの方々に対し円滑に接種を進めていかなければならないことから、防衛省としても自衛隊の能力やこれまでの新型コロナウイルスに関わる活動で得られた経験を活かし、どのような支援が必要か、可能か、今後しっかりと検討を進めていきたいというふうに考えております。

Q:鹿児島県馬毛島の基地整備計画に関連して伺いたいのですが、市長選と市議選が24日に告示されるんですけれども、反対の立場の現職と賛成の立場の新人の一騎打ちになる公算なんですけれども、この選挙が持つ意味というのをどういうふうにお考えでしょうか。

A:我々がこの馬毛島の基地の準備を進めている中で、市長選が行われるということでございます。色々な形で住民の方々の意見というものが示されるんだと思いますが、一方で、まだ市長からいただいた様々な質問等々に答えるためのボーリング調査等々もこれからやっていかなければいけない。そうしたことに対して、まずお答えを示していく、住民の皆さんの理解を進めていくことを我々としてはやっていなかければいけないんだというふうに思います。そのためにも、今、予定されている調査等々を進めさせていただきたいと考えております。

以上