防衛大臣臨時記者会見

日時
令和3年1月13日(水)11:48~11:56
場所
陸上自衛隊習志野演習場
備考
陸上自衛隊習志野駐屯地等視察後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 今日、この習志野演習場において、第1空挺団による降下訓練始めを視察をいたしました。第1空挺団の隊員は、常に「精鋭無比」を目指し各種任務を達成するため厳しい訓練を行っており、世界的な新型コロナウイスルの感染拡大の影響によって、日常の生活において従来とは異なる大きな変化が求められる中であっても、日々の訓練に励んでいます。こうした日頃の訓練の集大成でもありますこの本日の訓練展示においては、隊員の高い士気と技量を示してくれたことを大変心強く感じました。視察を行う中で、空挺団の隊員が降下前の機内において間隔を空けて着席をしていたこと、隊員が降下中もマスクを着用していたこと、また各隊員が私からの訓示を受ける際も適切な間隔を保って整列をしていたこと、またこの場においても会見の皆様と私との間隔を取って十分な距離を取っていただいたこと、こういう適切な配慮がなされていることなど、第1空挺団の訓練降下始めを安全に実施するために様々な感染症予防策を徹底して講じていることも確認することができました。引き続き、堺一夫第1空挺団長の下で、隊員の皆さんが一丸となって各種訓練に励み、国民の信頼と期待に応えてくれること、そしてすべての訓練が安全に実施されることを強く希望しているところでございます。

2 質疑応答

Q:緊急事態宣言が今、出されている中で、感染予防対策を徹底してこうした訓練を行う意義ということについて教えていただけますでしょうか。

A:わが国を取り巻く安全保障環境は非常に厳しくなってきている中で、「精鋭無比」であるこの第1空挺団は、正に国民の安全・安心の最前線に立っていただいているものと、こういうふうに思っております。その降下始めの訓練においてはですね、毎年、年頭に降下安全の祈願をするとともに、国民の皆さんに隊員の活動を知っていただくための展示を実施してもらっています。年頭の恒例行事として実施しているものと、こういうふうに思っています。一年間の降下及び訓練の安全を祈願するとともに感染症対策を徹底した上で、粛々とこの訓練始めに臨む隊員の姿を確認することができたわけであります。いずれにしたしましても、厳しい訓練を続ける中で、しっかり国民の安全・安心、安全な暮らし、そして領土・領空・領海をしっかり守っていくと、こういうことのためにしっかり力を入れていただいているというふうに思います。

Q:やっぱりこうしたコロナの中もですね、対策を徹底して訓練を行うということは非常に重要だと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

A:そうですね、先ほど述べましたとおり、様々なところに配慮をしていただいた上での訓練の実施ということだと思います。必要な訓練は実施をしていただいて、技量を高めていただく、高い技量を維持していただく。このことは大変重要だと思います。

Q:近年、重要性が増している南西諸島離島防衛における第1空挺団の意義ということについて、大臣から改めてお願いします。

A:島嶼防衛ですが、非常に今、南西方面において安全保障環境が厳しさを増している、不確実性も高まっている。こうしたところに対処していかなければいけないわけです。島嶼防衛において、事前に兆候を察知して、攻撃が予想される地域に陸・海・空自衛隊が一体となった統合運用をすることで、部隊を機動的に、相手に先んじて上陸を阻止することが重要であると、こういうふうに考えています。また、島嶼が万一占拠された場合、これを奪還しなければいけないわけですが、航空優勢、海上優勢を確保して、対地攻撃により相手国部隊を制圧した上で、島嶼への上陸・奪還を任務とする陸上部隊を上陸させていくということを想定しています。このようなオペレーションにおいて、最終的には、領土を守り抜く陸上部隊、これは我が国防衛の最後の砦であります。その中でも、落下傘部隊の降下により機動展開して対処を行うことを任務とする第1空挺団の役割というものはやはり重要であって、島嶼防衛の重要性が一層増している中で、平素から厳しい訓練を行って高い能力を維持し、与えられた任務を確実に遂行していくということが大変求められているといったところです。

Q:新型コロナウイルスの感染拡大の緊急事態宣言の対象地域が広がっていますが、今後想定される自衛隊の活動や支援等ありましたらお願いします。

A:今月の4日に私からの大臣指示を出して、必要な検討及び準備を指示をしているところであります。また一方で、関西や東海地区を含めて、自治体から具体的に要請があれば速やかに部隊を派遣できるように万全を期しているという状況であります。いずれにいたしましても、今後そういう具体的な要請が寄せられた際は、しっかり要請のあった自治体と相談をして、最大限の支援のニーズに応えられるように、厚労省とも調整した上で迅速に対処していきたい、こう考えています。

Q:現時点で具体的な要請はないということに変わりないんですか。

A:具体的にはまだ来ておりません。

以上