防衛大臣記者会見

日時
令和2年12月21日(月)11:47~12:02
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
岸防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 まず、令和3年度の政府予算案について申し上げます。先ほどの閣議において令和3年度政府予算案が閣議決定されました。わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、防衛大綱・中期防の3年度目として着実に防衛力を強化すべく、過去最大となります5兆1,235億円を計上いたしました。今回の予算案においては、特に宇宙・サイバー・電磁波といった、新たな領域における能力の獲得・強化、次期戦闘機の開発をはじめとした海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力の強化等に必要な経費を計上し、防衛力の強化を図るものとなっています。また、自衛隊の各種活動を継続的に実施できるよう、弾薬や維持整備など防衛力の持続性・強靭性を強化するとともに、人的基盤の強化や技術基盤の強化等に優先的に取り組むこととしています。格段に速度を増す安全保障環境の変化に対応するため、必要な予算をしっかり確保し、真に実効的な防衛力の構築に取り組んでまいります。F-35Aの取得方法の変更についてです。本日、令和3年度のF-35Aの取得方法の変更について、国家安全保障会議において決定され、引き続き開催された閣議において了承(※1)をされました。これは、令和元年度及び令和2年度に引き続き、令和3年度のF-35Aの取得についても、国内企業が最終組立・検査を実施することが、完成期輸入に比べ、より安価な手段であると確認されたことから、取得方法を国内企業が参画した製造に変更するものであります。それから、新型コロナウイルスです。前回の会見以降、12名の隊員が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。これで426名の隊員が新型コロナウイルスに感染したことが確認をされております。以上です。

2 質疑応答

Q:大臣、大事な予算案が決まった後でこういう質問は私もしたくないのですが、どうしてもせざるを得なくてします。大臣、海外発信は日本は重要だと思いますよね。外国メディアに対する発信、思いますよね。今、アメリカ、イギリス、オーストラリア、インド等、「Quad」と呼ばれるものも強化しようとしているし。それなのに、外国メディアへの予算のレクは今日の午後1時からなんですよ。その一方、国内メディアは金曜日にレクやっているんですね。それで、この予算の解禁は今朝の閣議後じゃないですか。解禁されているんですよ。外国メディアは解禁されていても何も支援もなくて、何も書けないんですね。言いたいことは、このアンフェアな状況を、もう少し海外発信を重要視するならば、報道室なりなんなりに指示して、もうちょっと外国メディアも、特に英語での資料ってないわけですから、僕たち日本の記者もいきなり外国語に直して海外発信一生懸命やろうとしているわけですから、もうちょっと準備期間を与えるように、まして今回は後に発表するっていう、レクやる、ちょっとこれおかしいと思うので、大臣その辺どのように思っていて、どのように対処されていただけますか。

A:まず、御意見はしっかり受け止めさせていただきます。これまででどういう形でやっていたか、私も細かいところは掌握をしておりませんが、いずれにいたしましても、海外発信の重要性というものは認識をしております。これは海外に対してもですねしっかり配信をしていかなければいけない。時間的にも、比較的に早く対応していくということは必要なんだと思います。その上で、細部今後ですね、改善の余地等については、事務方と相談をしていただければというふうに思います。

Q:大臣もう一つ、実は以前にも似たようなケースがあったんですよ。その時も僕は抗議したんですよ。「ちゃんとフェアにして下さい」って、「海外メディアも同じような扱いで、時間をちゃんとくれるように」と。但し、報道室の人が変わっちゃうとすぐまたこれ、忘れられちゃって同じようなことが起きるんですね。何か徹底していただきたいんですけれども。

A:はい。

Q:来年の予算案厳しい安全保障環境の中で過去最大というふうになったとのことなんですけれども、一方で、後年度負担もですね、それなりの規模があると思います。こういった後年度負担も増えている現状について、どうお考えでしょうか。

A:後年度負担については、防衛装備品の製造が長い時間かかるということ。これから発生をするということと思います。わが国を取り巻く安全保障環境は非常に厳しさを増す中で、この防衛力を着実に強化していくためには、新規後年度負担を含む所要の経費を確保していくという必要もあります。他方で、今中期防を実施するために新たに必要となる事業にかかる契約額というのはですね、おおむね、17兆1,700億円程度の「枠内」とする表現で初めて明確な歯止めがかかったということであります。今中期防においては、一括調達などの調達の最適化、事業の計画の見直しなどについてですね、防衛力整備の一層の強化、一層の効率化・合理化を図っているところとしております。今後の中期防に定められた経費の枠内で、防衛力整備の一層の効率化・合理化を徹底してまいりたいと思います。このことによって、安全保障環境に対応できる防衛力の整備、強化、こういったことを図っていきたいと考えています。

Q:もう一点なんですけれども、F-15の改修については今回見送りになったということで、財務省の方からもですね、厳しい意見が出ていると思うんです。今後どのように進めていかれるか教えていただけますでしょうか。

A:この防空という大きなところでですね、しっかり対応していくということも必要だと思います。今後も省内において検討していきたいと思います。

Q:予算案の関連なんですけれども、名護市辺野古の新基地建設に関連してですね、大浦湾側の軟弱地盤改良に関する費用が盛り込まれました。沖縄防衛局が沖縄県に提出している設計変更の申請が県から認めるかまだ不透明だという状況の中でですね、承認を前提とした予算計上に疑問の声も上がりそうですけれども、大臣のご所見をお願いします。

A:令和3年度予算おいてはですね、更なる事業の進捗を図るために必要な経費を契約ベースで826億円を計上しておりますが、このうちキャンプ・シュアブ北側の地盤改良、護岸の工事等の変更承認が必要となる工事の経費として約215億円を計上しているところです。承認申請書につきましては、現在沖縄県で審査が行われております。1日も早い普天間飛行場の全面返還を実現するために、辺野古の移設に向けた工事を着実に進めていくということが重要であります。その観点から、変更承認後に速やかに工事が進められるように必要な予算を計上しているところでございます。

Q:今回の当初予算に計上された衛星コンステレーション計画について伺いたいと思います。調査費約2億円を計上されましたけれども、大臣、今後どのようにこの計画を進めていきたいかご所見を伺えればと思います。

A:衛星コンステレーション計画、これは米国の計画ではありますけれども、ミサイルの探知・追尾、通信、偵察、測位、宇宙環境(※2)の監視、こうしたことを行うのがこのコンステレーション計画でありますけれども、こうした取組が実現すれば、いくつかの人工衛星を無力化されてもですね、残りの小型衛星によって機能を維持することが可能になります。また、宇宙を利用することで、例えばHGV等の極超音速兵器を宇宙から追尾をする、対応するということが可能となるということもあります。このようなことを念頭に、まず衛星コンステレーションを活用したHGVの追尾システムの概念検討を実施するために、令和3年度予算案として約1.7億円を計上しているという所でございます。いずれにしても今後しっかり日米の連携を強化の必要性について、また日本側の協力の余地について、更に検討を勧めていきたいと思います。

Q:この衛星コンステレーション計画ですね、米国と協力することによって駐留経費交渉の日本側の負担を減らすことができるのではないかという見立てがあります。この可能性について大臣のご所見を伺えればと思います。

A:色んな観点から考えていく必要があると思いますけれども、日米間でこの協力の余地についてですね、更に検討を進めていきたいと思います。

Q:F-35Aの取得方法について、冒頭発言の関連で教えてほしいのですけれども、防衛装備品をより安価に取得する重要性について、今後もその取得方法、より割安になる方法を選んでいくという認識についてですね、ご所見をいただければと思います。

A:これは令和元年度、また2年度についてもですね、検討をしてきているわけですけれども、元年度、2年度の取得については、作業習熟による工数低減等の経費低減によって、機体製造の費用が完成機輸入と同程度になったということでありました。機体納入に際し発生する輸送や試験飛行等の費用が完成機輸入に比べ、より安価であることを確認したことから、国内企業が最終組立・検査を行うこととし、その旨の閣議了解を発出をいたしました。同様にですね、令和3年度についても、しっかりこれを検討をし、完成期輸入に比べて、より安価な可能性があるということを確認したところであります。同じようにしっかりコストについては、見直しをしながら有効な、効率的な購入というものを検討していきたいと思います。

○ 下線部(※1):修正事項(了承→了解)

○ 下線部(※2):修正事項(環境→状況)

以上