防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年10月22日(木)18:31~18:42
場所
沖縄県庁6階第2特別会議室
備考
沖縄県知事との面談後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:大臣、会談の前に相互理解を深めたいということでおっしゃっていたと思うのですけれども、辺野古移設について玉城知事の方から県民の民意を受けて工事を中断して欲しいというような発言もありましたけれども、今回の会談で相互理解は深まったというふうにお感じになっておりますでしょうか。受け止めをよろしくお願いします。

A:まず、今日は私が就任以来、初めて沖縄を訪問することができました。玉城知事とも初めて直接お会いすることができました。防衛省以外にいらっしゃったこともありますし、その前であれば衆議院の時代に色々な交流はあったわけですけれども、玉城知事として私がこちらでお会いしたのは初めてであります。また、私自身、今日ちょっと天気が悪かったのですけれども、キャンプ・シュワブをはじめ、嘉手納、普天間の各飛行場他、それぞれの地区を訪問することができました。現地を直接目にするとともに、また、関係者の皆さんとも、御意見をうかがうことができました。その上で、玉城知事にもお会いして、様々な知事の問題意識、そういったことについてもお聞かせをいただいた。私も私なりの考えをお伝えすることができたかなというふうに思います。知事とはこうした意見交換を通じて相互理解を深めることができればというふうに思っています。

Q:知事の方から対話の場を設けて欲しいというような御発言もありましたけれども、そのあたりについてはどのようにお考えでしょうか。

A:対話の場というのは、知事のおっしゃられていたSACWOとかの類ですね。これまでも様々な枠組みがございます。そうしたところを活用して現地の皆さんと政府との考え方のすり合わせ等々、これまで同様に進めていくことができるのではないかというふうに思います。

Q:知事はSACOに加えて、沖縄を加えたSACWOの枠組みの実現を求める等して、政府と対話で対決する意向というのを打ち出していると思うのですけれども、国としても対話の重要性は共有しているものだと思うのですけれども、今後の対話で県に譲歩できることと、一方で譲歩できない点というのは何でしょうか。また、県は辺野古の新基地建設について譲歩しない姿勢だと思うのですけれども、その条件で対話は可能だと思われるのでしょうか。

A:対話というのは常に必要だと思います。お互いの誤解等に基づく対立というものを避けるためにも、対話は重ねていかなければいけないと思いますし、そういう意味での対話の場は必要だと思います。これまでも政府と沖縄県の間で様々な場を設けてきたという、そうしたことの積み重ねだと思います。中身について、もちろん沖縄の玉城知事のおっしゃることが受け入れられないこと、色々出てくると思います。一つ一つは申し上げませんけれども、その中で国としてできることは全てやっていくということに変わりはないと思います。共通認識として、例えば普天間基地の危険の一日も早い除去とか、そういったところで同意をしている部分というのは多々あると思います。技術的なこととか、細かいことで意見がずれることは色々あると思いますけれども、いずれにしても、沖縄に今基地の負担が過大に掛かっているという状況について、改善をしていかなければいけない、こういう共通認識の下で沖縄県とも話し合いをしていければなと思います。

Q:要望書が手渡されたと思うのですけれども、その中に普天間の負担軽減推進会議の早期開催というのがあったと思うのですが、例えば日程的に年内であるとか、こういう協議の場、対話の重要性を強調されましたけれども、必要だと思いますか。日程感。

A:これはお互い相手のあることです。その中で必要なことは対話を重ねる必要があると思います。

Q:沖縄県との共通認識として、普天間の1日も早い危険性の除去というふうに説明されました。一方で、辺野古移設まで少なくとも12年かかります。その間、危険性残ることになり、知事は1日も早い危険性除去に繋がらないというふうに指摘しています。その間の危険性について、政府の責任としてどのように対応されるお考えでしょうか。

A:我々はですね、まず1日も早い危険性の除去について辺野古の工事を着実に進めていくこと、これが一番早道だというふうに考えております。その上で、その間ですね、全面返還までの間の危険性を除去するということについても必要なことだと思いますが、そういうことについても県と対話をしていく必要があると思います。

Q:その間の危険性の除去という点においても県の協力が必要というふうにお考えでしょうか。

A:これまでも様々な形で、例えばKC-130移駐等々ですね、危険性を少なくしていくという努力をしてまいりました。できることとできないことあると思いけれども、そういう形で県と国と合意ができるところからできればと思います。

Q:本日視察して、印象が変わったこと、変わらなかったことを教えていただけますでしょうか。

A:私何度かこちらにも参りました。これまでも。沖縄・北方の委員長として、あるいは外務副大臣として、過去ですね、少し昔の話に遡るかもしれませんけれども、その時にも今日拝見させていただいた施設も含めて何度も様々なところにうかがうことがありました。当時ともちろん色々な状況が変わっていることもあります。今日は天気が悪くてですね、ちょっと視界が十分でなかったところがございますけれども、例えば辺野古においては、埋立工事が進んでいる実感を受けました。それから、それぞれの首長さん等々にもお会いすることができたのですけれども、そういう所でそれぞれの地域の固有の御要望とか懸念事項とかそういうことを直に聞くことができましたので、そういう意味では全ての場所においてアップデートできたというふうに考えております。

Q:今日、会われた辺野古の関連で地元の住民の中にはですね、移設に対して受け入れる意思を示されていました。今日の知事の話とのギャップについて県内の意見が違うことについてどのように感じられたかというのが一つと、住民投票の反対多数の結果の思いというのを改めて知事が訴えられました。そのことについてどのように感じられたか2点お願いします。

A:沖縄の中にも様々な御意見があることは承知をしております。その両方の御意見を、今日うかがうことができたのですね。それぞれの立場立場でお考えも違うのかと思いますけれども、必要なのはやはり普天間の危険性を1日も早く除去していく、合わせて抑止力ですね、これを維持しながら移設を進めていくということ、この目標に向かってどういうことが一番最適か、早道かというのを考えながらやっていければというふうに思います。それまでの間に解決できることというのは、対話の中で進めていきたいと思います。

以上