防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年10月19日(月)18:19~18:26
場所
防衛省A棟1階エントランス
備考
日豪防衛相会談後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:先程の共同発表の中で、武器等防護に関連して、オーストラリアの武器等の警護任務の実施に向けた調整を開始するように指示をしたということですが、今後、どういった話し合いが行われていくのかということと、実施までのスケジュール感をお願いします。

A:日本と豪州は共に米国との同盟国であり、普遍的価値や戦略的利益を共有する「特別な戦略的パートナー」であると。近年、防衛協力が深化して、自衛隊と豪州軍が平素から連携して様々な活動を行う機会が一層増えていることに伴って、日豪間の相互運用性の向上が不可欠というふうになっています。そうした中で、自衛隊法95条の2に基づく豪州軍の武器等の警護は、自衛隊と豪州軍が相互運用性を高め、平素から連携する基礎となるものであります。わが国の平和と安全及び日豪防衛協力にとって、重要な意義があると考えています。防衛省・自衛隊としては、自由で開かれたインド太平洋の維持・強化に向けて、豪州との防衛協力を更に深化していきたいと考えています。

Q:武器等防護ができるようになると、更に日本とオーストラリアの関係が更にもう一段階上がるように思いますが、地域の安全保障環境が厳しい中で、こういった日本とオーストラリアの関係を強化していくことに関して、改めてどのようにお考えになっていますでしょうか。

A:先程も言いましたが、日本とオーストラリアは「特別な戦略的パートナー」であるということで、様々な防衛協力で深化させているところでありますが、まさに今、共同訓練が積み上がってきていると考えております。そういう意味で豪州に対する95条の2を当てはめていこうということです。平素から一層緊密に連携していくために、この95条の2に基づく警護任務の実施に向けて調整を開始することが適当だと、こういう判断を今回、日豪間で認識が一致したということです。

Q:確認ですが、このタイミングで武器等防護の調整を開始するのは、共同訓練を積み上げて、調整を開始するタイミングになったという判断があったということでしょうか。

A:そういうことですね。

Q:今回調整が始まれば2カ国目となるわけですが、引き続き別の国、3カ国4カ国目、将来、他国との調整はどのようにお考えでしょうか。

A:まず、豪州が2カ国目になりますが、そことの間でしっかり話を詰めていかなければならない話だと思います。

Q:インドを含めた4カ国の枠組みに関する話は、今日はありましたでしょうか。

A:日米豪印の件では、先般も外務大臣会合がありましたが、そういう意味でこの4カ国の連携というものが大切であると、こういう認識でありますが、防衛協力の分野においても進めていきながらになっていきますが、それはまだ、これからの話になってくると思います。

Q:2点あります。1点目が今回の日豪の武器等防護の関係で、自衛隊が新たに武力衝突に巻き込まれる懸念があるのではないかという声も上がりますが、そこについてはどのように考えるのかというのが1点目と、2点目は、先程の記者発表の中で大臣が発表されました日米豪の南シナ海での訓練は、もう始まりましたでしょうか。

A:まず95条の2の件です。これは、まさにいわゆる集団的自衛権の問題ではなくて、あくまでも共同訓練を含めた意味があるわけです。戦闘行為が行われている現場で警護は行わない、こういう意味がありますので、仮に戦闘行為であると認められた場合には、武力攻撃が発生するおそれがあると認められるに至った場合においては、速やかに警護の中止を命ずると、警護している状況でも中止を命じるということです。95条の2による警護や武器使用によって、武力紛争に巻き込まれるということはないということです。日米豪の訓練については、これからやっていくということです。

Q:まだ開始していないという理解で良いですか。

A:これから実施します。

以上