防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年10月8日(木)17:44~17:52
場所
陸上自衛隊朝霞駐屯地広報センターイベントホール
備考
陸自朝霞駐屯地視察後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:駐屯地を視察されてのご感想をお願いします。

A:今日の午後、陸上総隊司令部を視察させていただきました。総隊司令部は、陸上自衛隊の一体的運用や、海・空自衛隊との総合調整の重要な拠点であります。昨年10月には、大規模災害の際に陸上総隊司令官を指揮官とする統合任務部隊が編成される等、事態に即応するため重要な役割を担っているところです。各種事態対処に24時間365日、一瞬の隙もなく対応している陸上総隊司令部の実態把握や、士気高く任務に精励している隊員を激励できたことは、大変意義のあるものと考えています。今後とも、視察の機会を通じて、隊員の声に耳を傾けて、その能力を最大限に発揮できるよう環境を整えていければというふうに思います。

Q:来年度、朝霞駐屯地に電子作戦隊の新編が予定されていますが、新編される部隊に期待することについてお願いします。

A:現在の中期防において、陸上総隊の隷下部隊に電磁波作戦部隊を新編することとなっています。これに基づいて、令和3年度、朝霞駐屯地に電子戦部隊の指揮統制や管理機能を有する部隊として、電子作戦隊、今のところ仮称でありますが、本部等を新編することとしています。電子作戦隊の適切な指揮統制によって、現行の電子戦システムの後継装備品であるネットワーク電子戦システム、NEWSを装備する隷下の電子戦部隊が、平素から必要な電波収集・分析を行うとともに、有事においては、相手の電波利用を無力化することで、陸上戦闘をはじめとする各種戦闘を有利に進めることができると考えています。

Q:アショアの代替策について伺います。今日、防衛省幹部による与党議員への説明では、近く調査研究を委ねる業者と契約を結ばれるということなのですけれども、その場合、調査期間が4月30日までになるという説明があったようですが、事実関係をお願いします。

A:今、お尋ねのあった調査研究ですけれども、納期が令和3年の4月30日となっています。現時点では、今後のスケジュールや代替案の詳細な決定時期について予断をもってお答えすることはできませんが、菅総理から防衛大臣に対して、年末までにあるべき方向を示す、速やかに実行に移すよう御指示をいただいているところですので、鋭意検討を進めてまいりたいと思っています。防衛省としては、調査研究役務の進捗状況に応じた適宜の報告等を業者に義務付けているところであります。代替案の検討に適時に反映していく予定であります。

Q:その調査研究が満了するのが、4月30日という理解でいいんでしょうか。

A:4月30日が納期となっていますので、そういうことなんですが、時々に合わせて報告をもらうようにしております。

Q:その最終的な調査結果が出る前に、年末にアショアについての方向性を出すことが、大臣、適切だというふうに思われますか。

A:最終的なところというよりも、その30日までの、方向性を出す、方策を出すのに必要な調査研究について、その時期までに出していただいて、最終的にはその納期としては4月30日である、ということであります。

Q:そうなると、年末というのは、中間報告を業者からもらって、それに基づいて、その範囲内で方向性を出す、という理解なのでしょうか。

A:まず、我々があるべき方策を示すという部分について、年末というふうに申し上げているんですけれども、そこまでに必要な調査研究が進んでいる、それを報告を受けて、それを参考にしながら、方策を決めていくということになります。

Q:あるべき方向性を出すまでの調査研究は、その時点では終わっているという理解でいいでしょうか。

A:代替案の詳細の決定後もですね、細部の技術的事項の検討が必要であるというふうに思っております。代替案の詳細の決定時期に関わらず、継続的に民間業者から支援が必要になると思っておりますので、その時その時で必要な報告を受けるということになります。

Q:年末までにあるべき方策を示すというスケジュールは、これは委託した調査研究が4月末ということなんですけれども、年末までにあるべき方策を示すという方針は変わらないという理解でよろしいでしょうか。

A:そこは変わりません。

Q:もう既に、民間に調査研究を委託する契約というのは結ばれているんでしょうか。

A:今回契約はもう既に行いました。2件に分かれておりますが、今回2件の調査研究役務の契約を、1件ずつ、三菱重工とジャパンマリンユナイテッドと契約をしたということです。

Q:2件というのは、何と何が。

A:VLSをはじめとするイージス・アショアの構成品の配置の検討や、わが国のBMDアセットと連接するための課題の有無を明らかにするということ。それから、イージス・アショアのイージス・システムを洋上プラットフォームに連接・配置するための技術的検討を深める。この2点です。

Q:もう一度確認なんですが、年末に方向性が出せるというところまで、年末までにそれだけの調査が進んでいるいうことは、そこは大丈夫なんでしょうか。

A:それを期待している所です。

Q:じゃ、確実にそこまでに終わっているかどうかというのは。

A:その研究をしてもらうために契約をしているということです。

Q:業者側の納期は4月30日だと言っているわけですか。

A:最終的な納期としては4月30日ですが、繰り返しになりますけれども、我々として方策を示すというのは年末までということです。ですから、年末までに必要な調査研究の途中経過を示してもらうということだと思います。

以上