防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年10月1日(木)10:55~11:05
場所
海上自衛隊船越地区 海上作戦センター庁舎前
備考
海上自衛隊船越地区視察後の岸防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 本日、「海上作戦センター」の運用開始記念式典に出席し、「海上作戦センター」開設の意義を申し上げるとともに、隊員諸君を激励する機会を得ることができました。海に囲まれているわが国にとって、海上自衛隊の活動は、国民の命と生活を守る最前線となっております。本日開設された「海上作戦センター」は、まさにその最前線の状況を即時広範に把握し、的確な部隊行動につなげる極めて重要な役割を担うものであります。隊員に対しては、わが国防衛の最前線が集約されたような、この場所での勤務に、誇りと責任を持って当たってほしい旨を述べたところです。防衛省・自衛隊としては、厳しさと不確実性を増す安全保障の現実に正面から向き合い、国民の生命と平和な暮らしを守り抜くため、引き続き、万全を期してまいりたいと思っております。

2 質疑応答

Q:就任後、初の部隊視察ということになりました。その辺りの感想をお聞かせください。

A:今日、この場で現地を視察することができました。海上作戦センターの開始記念ということでいい機会だったと思います。非常に先ほども申しましたけれども、各主要な司令部を集約した施設であります。これまで以上に迅速かつ的確に公表できる。そういう対応できることは可能になるということでありますので、最初に視察をするには、非常に良かったかなと、こういうふうに思っております。これを皮切りにですね、大臣として、やはり現場を見て、そして隊員の皆さんと、ここからの意見を直接聞いていくということが何より重要だろうというふうに思っております。今後も各地を回りたいと思います。

Q:今後の式典の後は、実際にこの中でどういったものを御視察されたのでしょうか。

A:この後ですね、中に入りまして、それぞれの個々の活動の詳細について、報告を受け、その指揮所等についても視察させていただきました。

Q:主要な司令部が集約されるということで、その辺の効果というかですね、その辺りについてお感じになったことがあればお願いします。

A:これまでも、この周辺に点在していた、それぞれの司令部ですね。距離で言えば、おそらく数百メートル程度の距離だと思いますけれども、それが一か所に集まったということで、相当な違いがでてくるのではないかなというふうに思います。司令官としてもそうですし、部隊同士も平素から顔を合わせることもできると思いますし、そういった目で一層次は、普段から働き良い雰囲気というふうに思います。

Q:話題変わりまして今日、防衛装備庁が10月1日で発足5年ということなんですけれども、改めてこれまで振り返ってということと、それから今後、イージス・アショアの代替案ですとか、それから次期戦闘機の選定等踏まえて、様々な課題があると思います。今後の課題についてということもお願いします。

A:装備庁は、平成27年10月1日にこれまでの内部部局と各幕僚監部、技術研究本部、そして装備施設本部の装備関連部門を集約・統合した施設として、発足したものでありました。これまでの5年間ですね、装備庁は、防衛大綱・中期防に記載させている技術基盤の強化、装備調達の最適化、産業基盤の強靭化、そして装備移転の推進といった様々な施策に取り組んできたところだと思います。引き続き、これらの課題にも懸命に取り組んでまいりますとともに、経済界との意見交換もですね、進めてまいるものと承知しているところでございます。そうした中で、わが国の防衛力の強化を図っていくと、繋げていくということが何より必要であると、こういうふうに思っているところであります。

Q:関連でイージス・アショアとかですね、次期戦闘機の選定へ向けての意気込み等あればお願いします。

A:イージス・アショアの代替等については、これまでも何度もお話をしているとおりでございますけれども、プロセスの停止ということになりました。代替案につきましては、総理からの御指示もあったとおりですね、年末までに一定の方策を示していくと、こういうことであります。それに向けてまだ最終的に決まったものではございませんけれども、引き続き、鋭意検討を続けていきたいと思っております。

Q:海上作戦センターに戻るんですけれども、司令部を統合することによって、大臣は風通しは良くなるとお考えでしょうか。

A:先程も申しましたけれども、何より意思疎通がスムーズになる、これまで以上にですね、そういうこともあると思います。そうした中で、風通しのいい組織にしていくことで、迅速な行動につながっていくと思っております。

Q:イージス・アショアに戻るんですけれども、イージス・アショアの代替ですね、年内をメドに今後進めていくと思うんですけれども、一方で自民党の国防族議員等からですね、陸に戻すべきだとか、SPY-6にレーダーですね、すべきだという意見が出ています。かなり意見が対立しているように見えるのですが、これは本当に年内にまとめられるか、大臣のお考えを改めて伺えればと思います。

A:党の方でも様々な議論が行われて、様々な御意見があるということも十分承知しているところでございます。そういったものに耳を傾けながら、我々としての検討も進めて、総理からの御指示にあるとおりですね、年末というものを一応に考えながら鋭意検討を進めてまいりたいと、こういうふうに思います。

Q:すみません。話題変わって普天間の辺野古移設ですが、政府が土砂投入を最初に始めた区画のですね、埋立てが昨日終了したようなんですけれども、その受け止めについてお伺いできますでしょうか。

A:キャンプ・シュワブの南側の海域の埋立工事についてですね、平成30年12月から進めてまいったところですが、今おっしゃられた埋立ての位置は、いわゆる②-1の部分ですけれども、先日の9月30日に沖縄県に提出した事業行為通知書に記載された高さまでの埋立てを完了したと、こういうふうに了解しております。防衛省として、1日も早い普天間基地の返還に向けて、この辺野古の工事を着実に進めてまいりたいと思います。

Q:海上作戦センターが開設されたことに伴ってですね、隊員の方も隊員宿舎の数を見たら、だいたい6割ぐらいですね、待遇が受け入れるような宿舎になっていると思うんですけれども、衣食住一体ということで、隊員の方にとっては素晴らしい環境になると思いますが、一方、家族がですね、隊員の人と環境ということで非常に負担になると思うんですけれども、その辺のところの配慮はございますでしょうか。

A:こちらに住まわれる隊員の皆様ですね、家族帯同の方もおられるし、単身という方もおられると思います。従来より横須賀の市内に家を持っておられる方もおられると、こういうふうに理解しているところでございます。衣食住接近という意味では、本当にそういう意味ですね、環境は良いと思います。新しい住環境も整えられてというふうに思っています。一つは、こちらにお住いになる方の地域コミュニティーとの交流ですね、こういったものも、ぜひ活発に行って欲しいというふうに思います。その中で生活の面ですね、買い物とかそういったものも改善できるところはあるかものしれません。何より、仕事がしやすい環境を作っていくということが何よりだというふうに思います。

以上

下線部:修正事項(施設関連部門→装備関連部門)