防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年8月29日(土)15:55~16:03
場所
米グアム準州アンダーセン空軍基地
サンライズ・カンファレンス・センター及び防衛記者会会見室
備考
日米防衛相会談後臨時会見(オンライン)

1 発表事項

 グアムで、エスパー国防長官と約2時間、会談をいたしました。最後にお会いしたのは1月ですから、半年ちょっと直接お会いするのに間が空いてしましましたが、この間、何度か電話会談・ビデオ会談をやっておりましたけれども、直接お目にかかって、これだけ長時間話ができるのは非常に良かったと思います。この半年ちょっとの間にコロナの感染症が拡大し、世界がだいぶコロナとの戦いで変化をしたということはありますけれども、コロナウイルス感染症の拡大という状況下にもかかわらず、日本の周辺、それから日本の周辺を含むインド・太平洋地域においては、力を背景とした一方的な現状変更の動き、それから、先端技術を軍事に取り入れるという動きが止まることなく続いている、むしろそうした動きが加速している、その中での会談ということで、非常に意義があったと思います。しっかりと時間を取って、かなり突っ込んだやり取りもすることができました。急速に安全保障環境が変化している中で、日米が今後どのように協力していくのかということを、腹を割って話すことができた。それから、国際社会に向けて、日米の強固な連携をしっかりと国際社会に示せたということは、意義深いと思っております。

2 質疑応答

Q:具体的な会談内容ですが、会談では主にどのようなテーマを中心に、どのようなやり取りが行われたのでしょうか、詳細にお願いします。

A:まず、地域情勢につきまして、インド・太平洋地域の最新情勢についての意見交換を行いました。東シナ海の情勢、ここでは、尖閣諸島が安保第5条の適用を受ける、そういう確認が繰り返し行われましたし、南シナ海の情勢についても、意見交換をいたしました。東シナ海・南シナ海におけるいかなる一方的な現状変更にも、国際社会でしっかりと対応し、日米、この東シナ海での現状変更の試みにはしっかりと反対をしていくということを確認をいたしました。また、共同訓練や能力構築支援といったことを通じて、インド・太平洋における多様なパートナーとの協力を強化していくということも確認をしました。その他、北朝鮮情勢、これは国連の安保理決議に基づいて、核、あらゆる射程のCVID、しっかりと実現をする、そのために、「瀬取り」対応を始めとする経済制裁をしっかりとやっていくということが大事だということを確認いたしました。そのあと、日米の防衛協力につきまして、統合ミサイル防衛能力ですとか、あるいは、ISR能力をいかに両国で強化していっているか、日米同盟の対処能力・抑止力といったものをいかに引き上げていくことができるか、そういう議論をいたしました。また、コロナウイルス関連も含め、在日米軍関係についても意見交換をしました。

Q:イージス・アショアの代替策等、新たなミサイル防衛体制の在り方についての連携とか、代替策等についての意見交換はしたのでしょうか。

A:イージス・アショアの代替につきましては、日米しっかり連携しながらやっていこうということを確認いたしました。

Q:別件ですが、安倍総理大臣が正式に辞意を表明されました。ポスト安倍に向けた動きが始まっていますが、かねて、河野防衛大臣は総裁選への出馬の意欲を示されていましたが、今回は出馬される御意欲はあるんでしょうか。

A:今日の日米防衛相会談、久しぶりということもありまして、貴重な会談、重要な会談でした。これが終わりましたので、この件について一段落をしたということもありますので、これからしっかりそうしたことについて考えていきたい、仲間と相談していきたいと思います。

Q:防衛相会談の直後で総裁選について大変恐縮なのですけれども、仲間として相談していきたいということで、これは出馬に対して意欲を示されたという理解で宜しいでしょうか。また、推薦人についてはこれから積極的に集めていこうというようなお考えでしょうか。

A:防衛相会談が10分前に終わったところですから、まだ頭が切り替わっていないところもありますので、これからしっかり考えて行きたいと思います。

Q:出馬しないということはないということでよろしいでしょうか。

A:10分前に防衛相会談が終わったところですので、これから色んな事を考えたいと思います。

Q:アショアの代替策について、どのような方針なのか教えて下さい。それと、自民党の提言で、相手の領域内でもミサイルを阻止する能力、これについても説明をされたことはあるのでしょうか。

A:イージス・アショアの代替策については、今も連携をしながら、情報交換をしながら日米詰めていますが、しっかり日米で連携をしてやっていこうと、そこを確認いたしました。また、これに関する様々な政府内の議論についても少し説明をいたしました。

以上