防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年7月23日(木)12:14~12:20
場所
陸上自衛隊久里浜駐屯地本館1階正面玄関
備考
陸自久里浜駐屯地視察後の河野防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:今日、通信学校を視察された感想、受け止めをお願いします。

A:今や自衛隊、あらゆることが通信ネットワークを通じて行えるような時代になってまいりましたので、この通信基盤を維持するということが非常に重要な時代になりました。そういう中で、自衛隊の中で、この通信あるいは電磁波の分野の人材をしっかりと集め、育てていくというのが非常に重要になりました。そうした自衛隊の教育現場を見ることができて、非常に有益だったと思います。

Q:重要なサイバー分野の領域において、今後、人材育成、また自衛隊の対処能力の向上について、今後どういうふうに図っていくお考えでしょうか。

A:一つは、基盤となる人材は自衛隊の中で、しっかり養成をしていく必要があると思っております。さらに、それを超えていくレベルについては、これは民間企業とも連携して、民間企業での教育を受けさせていただく、あるいは本当のトップレベルについては、高い能力を持っている民間企業にある面お願いをする、そういうことも考えていかなければいけないのだろうと思います。

Q:先ほどの訓示の中で、ロシアや中国のこうしたサイバー等の新領域の能力を向上させているような趣旨の発言がありましたけれども、その新領域における国際情勢をどのように認識されているかと、それに対して防衛省として、どのように進めているのかを教えて下さい。

A:既にロシアがウクライナに対して、サイバーの領域を使った攻撃というのを仕掛けている、あるいは、それ以外でも様々な場面で、そうしたことが行われているという報道、指摘があります。そういう中で、今、自衛隊の能力は通信基盤に依存しているところが非常に多くなっておりますし、また、戦い方もネットワークで戦うという時代になっている中、このネットワークそのものを、やはりきちんと防護、維持していくことがなければ、その次の段階ができませんので極めて重大なことだと思います。

Q:人材育成については、色々と難しい課題があると思いますが、その辺どのようにお考えでしょうか。

A:新しいこうした領域、自衛隊も力を入れていきますので、まず興味を持っている若者に、是非、自衛隊でこの分野の能力を伸ばしてもらいたいと思っておりますし、こういう教育課程を更に洗練をさせていって人材を自衛隊の中で増やしていきたいと思っております。

Q:先ほどネットワーク電子戦システムを視察されたと思いますが、どんなものを見て、その感想をお聞かせいただけますか。

A:あまり中身について触れるのは避けたいと思いますが、今年度中にも、しっかりと部隊を立ち上げて、様々備えができるようにしていきたいと思っております。

Q:電子戦システムを導入するのは、健軍に導入、南西方面の防衛に導入すると思うのですけれども、電子戦の最新機器導入の意義、狙いというのはいかがでしょうか。

A:やはり、中国、ロシアという国は、この分野でも非常に多くの人材を投入しております。最近の東シナ海における中国の動き、あるいは中国・ロシアの共同訓練の様子、こうしたことを考えると、我々としてもこの分野、非常に高い能力を保持することが必要な時代になっていると理解しています。

Q:サイバーの関係で、人材の獲得なんですけれども、民間でもこうした人材の獲得競争が激しいと思いますけれども、先ほど御発言あったように、民間と連携するというのは、必ずしも自衛隊の中で育成しなくても民間からもリクルートを目指す、そういうことですか。

A:色んなやり方があると思いますが、民間で自衛隊の隊員が、民間でこういう分野の教育を受けるということは、考えられると思います。中々、民間から自衛隊がリクルートするというのは、給与面で難しいところがあるかもしれませんが、非常に高い給料を払って能力のある人を自衛隊でも維持するという枠組みはありますので、そういう枠組みを最大限活用していけるように考えていきたいと思います。

Q:在日米軍の基地で働いている日本人、このPCRを今週末にもやるという報道もあるのですが、それについて把握していることと、どういうふうになったらいいのか受け止めをお願いします。

A:キャンプ・ハンセン、それから普天間で日本人従業員全員800数十名、この週末にもPCRの検査をいたします。それ以外の沖縄の基地についても、嘉手納をはじめ不特定多数の人と接点のある従業員の方を優先的に、またそれ以外でも不安に思われている方を対象に、PCR検査をやっていきたいと思っております。基地で働いている日本人従業員の方が不安に思うことがないようにするのが重要だと思っておりますので、まずはそうした基地でスタートしていきたいと思っております。

Q:26日のオークションについて、コロナ感染拡大の懸念が広がっている中で、今のところどのような御判断をされているのでしょうか。

A:オークションについては、東京都としっかりと打ち合わせをして、感染の防止にしっかり努めていく。それからなるべく東京都外の方の参加は自粛をしてくださいというお願いをしてまいりました。現時点では、しっかりと感染防止対策を取った上で、やっていくという考えであります。

以上