防衛大臣記者会見

日時
令和2年6月23日(火)10:59~11:31
場所
防衛省A棟11階第1省議室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 既に公表させていただいておりますが、6月18日の午後、海上自衛隊は奄美大島の北東の接続水域内、潜没潜水艦が西進していることを確認しております。その後、20日(土)の午前、この潜水艦が鹿児島県横当島の西の接続水域外の海域を西進しているのを確認いたしました。この潜水艦による我が国の領海への侵入はありませんでした。この潜水艦につきまして、横当島周辺の海域を西進した後も、中国方向に航行を継続していることを確認いたしました。防衛省としては、こうした情報に加え、これまで得られた様々な情報を総合的に勘案して、この潜水艦は中国のものであると推定しているところでございます。

2 質疑応答

Q:1950年に朝鮮戦争が勃発して今週25日で70年となります。近年、北朝鮮情勢を巡っては、一昨年に初の米朝首脳会談が行われ、朝鮮戦争の終結かとも言われた時期もありましたが、最近は韓国と北朝鮮の関係が再び悪化し、緊張状態が高まりつつあります。大臣、一昨年の米朝首脳会談が行われたときの朝鮮半島情勢をどう見られていたのか、また、近年、高まりつつある北朝鮮情勢についてどう見られているのか、それぞれ朝鮮半島情勢の認識をお聞かせください。

A:米朝の首脳会談が行われたときに、金正恩委員長が正しい決断をすれば、北朝鮮経済が発展をする可能性がある、そういうことをアメリカは北朝鮮に様々働きかけをしておりました。我々としてもそうしたことが、拉致問題の解決、あるいは北朝鮮の核・ミサイルの計画の断念、そうしたことに繋がり、ゆくゆくは日朝の国交回復といったことに繋がる可能性はあると期待をしていたところでございますが、残念ながらそうした機運がしぼんでいると言わざるを得ないと思います。最近の北朝鮮の反応につきましては、いつだったかの会見でも申し上げましたように、国内に様々問題が起きている可能性があり、そこから北朝鮮の人々の目をそらそうとしている、そういう可能性はあるだろうと思っております。コロナの感染の拡大、金正恩委員長の健康の問題、あるいは食糧難、あるいは経済の困難、こうしたことに関して、防衛省・自衛隊としてしっかりと情報を収集し、分析をしてまいりたいと考えているところでございます。

Q:イージス・アショアについて伺います。大臣、先週19日に山口県、21日に秋田県をそれぞれ訪問され、配備計画のプロセス停止に至った経緯の説明とお詫びをされました。今回の説明で地元の理解を得られたとお考えでしょうか。また、近くプロセスの停止について、NSCに報告されるとのことですが、いつ報告される予定なのかを教えてください。

A:山口、秋田、御説明とお詫びに伺わせていただいたところでございます。防衛省・自衛隊としましては、こうした事態に至りましたので、速やかに国家安全保障会議に報告をしたいと思っております。これは、総理が議長で主催されるわけですから、我々としてはなるべく速やかにとお願いをする、そういうことでございます。

Q:先ほどの潜水艦の件なのですが、今回、敢えて中国のものというふうに発表されたのはなぜなのでしょうか。

A:潜水艦の情報は、極めて秘匿度の高い情報であります。しかし、今回の場合、様々な情報を総合的に勘案し、潜水艦の国籍が推定できました。また、最近の尖閣諸島を始め、様々な情勢に鑑みて、今回、この潜水艦の国籍を公に公表する、すべきという判断をさせていただきました。

Q:それは大臣の判断ということでよろしいですか。

A:そう思っていただいて結構です。

Q:最近ですね、中国の空母が沖宮海峡を通過したりですとか、この前、大臣がおっしゃりました尖閣諸島周辺の問題、またスクランブルの問題など、中国の影響、軍事活動の活発化することについてはどういうふうにお考えになりますでしょうか。

A:それぞれの国の状況をみるに、能力と意図というのが大事なんだと思います。これまで中国は、過去30年近くにわたり、国防予算をかなり急激に増大させてまいりました。装備も非常に増えている、そういう意味で、この中国の軍の能力というものについて、我々も見てきたところでございますが、中国のこの意図ということを、我々これからは、しっかりと見ていかなければいけないというふうに思っております。東シナ海のみならず、南シナ海、あるいは中印の国境、あるいは香港の二制度一国家に対する圧力、様々なことが起きている中で、この中国共産党の意図というものを、我々明確に推し測っていく必要があると思っております。

Q:アメリカの前大統領補佐官ボルトン氏がですね、著書の中で、在日米軍の駐留経費80億ドルということで日本政府に伝えた、という当事者からの暴露がですね、報道で明らかになっていますけれども、事実関係とですね、どういった対応をされていくか教えていただけますでしょうか。

A:ボルトンさんの本を買おうと思って、アマゾンやらアクセスしたんですけれども、売り切れ、入荷まだということで本を読めていませんので、正確にコメントをするのは難しいのですが、駐留経費の交渉については、まだ交渉も始まっていませんし、日本政府として、アメリカからこの件について、何か要求があったことはございません。ボルトンさんがいらっしゃったときに私も飯を食いに行ったり色々して、色々話をお伺いしましたが、どんなことが本に書いているか、中々注文ができないので、キンドルか何かにしようかと思っておりますが、読むのを楽しみにしております。

Q:本をまだ読んでいないということなんですけれども、こういった80億ドルという提示された事実はないということですか。

A:何かアメリカの政府から駐留経費のことについて、これまで話があったということはございませんし、交渉も始まっているわけではありません。

Q:ボルトンさんの本に関連してなのですが、今後、日米間で交渉が進んでいくかと思いますが、この交渉にどう臨んでいくかということと、まだ、現状の負担割合というのは適切だとお考えでしょうか。

A:まだ駐留経費の交渉が始まる段階ではありません。この日米同盟というのが、この地域の平和と安定にも寄与している公共財でありますから、この安全保障環境の中で、日米同盟というものをしっかりと位置付けていくことは、重要だと思います。どちらかが得をする、どちらかが一方的に得をするような取決めではなかなか長続きしないということは、昨日の国会でも申し上げたとおりでございます。

Q:先ほどの潜水艦、東シナ海の話に関連するのですが、最近、中国海軍と海警局が共同訓練とか連携をしていると思いますが、海上自衛隊とそれから海上保安庁の連携ですね、これは自衛隊法80条ですと、有事の際には自衛隊の指揮下に入ると定めておりますが、いわゆるグレーゾーンですね、グレーゾーン対応ですとか、海上保安庁と海自の共同訓練とか給油活動とかですね、そういったものの必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:海上保安庁、尖閣諸島などで様々領海侵入に対応すべく、頑張ってくれております。必要に応じて海上自衛隊、海上保安庁と連携していくことは重要だと思っております。

Q:ちなみに、先ほど潜水艦の話があったときに、日にちが多少前後しますけども、ロシアの艦艇が航行していますけども、これは特に意図的な連携訓練と言いますか、以前、竹島上空を中国とロシアが共同飛行した特異な飛行事例がありましたが、そういった可能性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:申し上げるのは差し控えます。

Q:今日23日で日米の現在の安保条約が発効から60年を迎えます。改めて、日米安保の意義について、どのようにお考えでしょうか。

A:日本の平和を守るために、また、日本の経済が発展するのに非常に大きな役割を果たしたと思っておりますし、日本の平和と安全を守るだけでなく、この地域の平和と安定に大きく寄与してきたということだろうと思います。これからも日本の安全保障、この日米同盟を礎として、しっかり構築をしていかなければいけませんし、ポストコロナ、日米を中心に志を同じくする国々が現在の国際秩序をしっかりと維持・強化していくために努力をしていかなければいけないと、その根底をなすものだと思っております。

Q:併せてですね、安倍総理、18日の記者会見で新たな安全保障政策の議論に着手するということを表明されました。新たな国家戦略の必要性についていかがでしょうか。

A:まず我々としましては、今回のイージス・アショアの配備のプロセスを停止するということで、国家安全保障会議に御報告を申し上げたいと思っております。その議論を受けて様々考えていかなければならないと思います。

Q:昨日、沖縄の嘉手納基地であった火災についてお伺いしたいのですが、危険物を取り扱う施設で出火したということなんですが、基地内では被害を訴える人も出たようです。米側から何か原因など説明があったのかですとか、何か対応を考えていることがあれば教えてください。

A:嘉手納基地の中で、8時50分火災が発生し、2時46分に鎮火したということでございますが、基地内で45人の職員が煙あるいは塩素ガスを吸った、そういうことがあったようでございます。その後、回復し職場に復帰したというふうに聞いております。今回の件につきましては、米軍からの通報が適切ではなかったと考えておりますので、もう少し情報の伝達をしっかりやるように申し入れるように指示をしたところでございます。

Q:不適切だったと、具体的にどの辺が不適切とお考えでしょうか。

A:そこについては、今、やりとりをすると思いますので、公に申し上げるのは控えたいと思います。

Q:どういった危険物を扱った施設なのかについて情報はありますでしょうか。

A:そうしたことについても、これは日米で合意しなければ公表ができませんから、そういう合意の後、申し上げたいと思います。

Q:度々潜水艦の話で恐縮なのですが、このタイミングで、おそらく中国と思われる勢力が、奄美大島、横当島の間を、潜水艦を一隻潜航させた意図については、どのように分析させていらっしゃいますか。

A:様々な意図があろうかと思います。

Q:話題戻りまして、先ほどの嘉手納の火災の件なのですが、45人の職員が塩素ガスを吸ったということなんですけど、こちらは日本人は含まれるのでしょうか。

A:詳細必要なら、事務方からお答えさせます。

Q:もう一点話題変わりまして、本日、沖縄県戦後75年の慰霊の日を迎えるんですけれども、一方では、沖縄県では米軍基地に起因する事件・事故が相次いでいるわけですけれども、防衛大臣として、今後、沖縄の基地負担軽減について、どのように取り組んでいくかご所見をお願いします。

A:今回は、コロナの件もあって、県内で行われるということになったと伺っております。沖縄県が米軍基地最大の負担をしていただいております。政権として、この負担軽減のためにできることはなんでもやる、嘉手納以南、早急に返還ということについては、今年の3月にキャンプ瑞慶覧の一部地域の返還で、早急と言っていたところは終わったと思いますが、まだ色々とございますので、今後とも負担軽減のためにできることはしっかりやってまいりたいと思います。

Q:話題戻りまして、日米安保60年の関係なんですけれども、この間ですね、何かと日本では、役割分担に盾と矛という役割分担をずっとしてきたと思います。一方で、日本政府はこれからですね、敵基地攻撃能力についても検討を始めるということで、この日米の関係性というのが、今後変わり得る可能性があるというお考えでしょうか。

A:日米関係、この日米同盟が安全保障、日本の安全保障の礎でもあり、地域の平和と安定の最も根本的な公共財でございますので、この関係が変わることはないと思います。

Q:話題変わって、イージス・アショアの関係なんですけれども、大臣これまでですね、今回の計画停止に至る責任は自分にあるというふうにおっしゃっていますけれども、すこし踏み込んでですね、このようないってみれば、防衛省の確認が甘かった部分もあると思いますが、こういった検証作業について、今後何かお考えでしょうか。

A:少しやりとりについては、私としても確認をしていきたいと思っております。

Q:私としてというには、役所として正式にというよりは、大臣が個人的にヒヤリングする感じでしょうか。

A:とりあえず、まず我々としては、安全保障会議の議論をしっかりとやっていただくというのが最大の関心事でございますので、まずそれをしっかりやっていきたいと思います。

Q:最後、もう一点だけすみません。潜水艦の関係なんですけれども、大臣は中国というふうに国籍を発表されましたけれども、中国に対してですね、今後こういった場所を航行するということについて、国際法的に問題があるわけではないと思いますが、何かしらの申入れであるとか、意図の確認ですとか、中国とのやり取りというのはお考えでしょうか。

A:外務省の方から中国に対して関心表明は行っておりますが、潜没潜水艦が接続水域を航行することは、何ら問題はございません。

Q:在日米軍の駐留経費交渉の関係で改めて伺います。来年3月までということになっておりますけれども、期限は。本格的な交渉開始はいつ頃からか、改めて教えてください。

A:これは昨今のコロナ感染症の状況もございます。そういうこともございますので、これは日本としては外務省と、あるいは国務省、国防総省と相談をしながらスタートの時期を決めるということになろうかと思います。

Q:加えて11月にアメリカの大統領選もありますけれども、現在、民主党と共和党でかなりバイデン氏が優位であるとか、色んな情勢の変化がありますけれども、こういった大統領選の影響についてはいかがでしょうか。

A:どうでしょうね。それは私に聞かずにアメリカ側に聞いていただきたいと思います。

Q:交渉開始の時期に大統領選は影響してこないですか。

A:影響ないと思います。

Q:駐留経費の関係ですけれども、ボルトンさんの発言ですね。80億というと基本的に今やっているものの4倍とかなりの額になりますけれども、そういった数字、金額、規模感についてどう思われるのか。また、トランプ大統領が、場合によっては、在日米軍撤収をほのめかして交渉せよと指示があったという話ですけれども、そうした手法についてどういうふうにお考えでしょうか。

A:ボルトンさんの数字についてコメントするのは差し控えたいと思います。それは別にアメリカ政府から何ら交渉について話があるわけでもございませんので。一個人がおっしゃっていることに一々コメントはいたしません。トランプさんはこれまでも様々な件で様々なことをおっしゃっておりますので、トランプさんの一々のツイートやコメントに、コメントする必要はないと思います。

Q:潜水艦に関して、大臣がおっしゃったように接続水域を航行すること自体は問題ないということですけれども、にもかかわらず、今回、中国という国名を言われた。これまでは潜没航行していてもですね、国籍を出していないケースの方が多かったと思うのですが、それを言われたことの理由と、さらに海洋進出を強めて列島線を抜けるような行動を繰り返す中国というのは、今の日本にとって脅威となりつつあるのかどうか、そこをお聞かせください。

A:今回申し上げたのは、私の様々な総合的な判断でございます。脅威というのは、意図と能力ということの組み合わせだというふうに思います。能力的には、戦闘機にしろ潜水艦にしろ、あるいは艦船にしろ、またその裏打ちとなる国防予算にしろ、中国が非常な勢いで伸ばしてきているというのは現実でございます。そうなりますと、問題は意図ということになろうかと思いますので、先ほど申し上げましたように中国側の意図というのをしっかりと推し測っていく必要があるというふうに思っております。

Q:先週目撃された謎の物体についてなんですけれども、大臣は警戒監視を続けているというふうにおっしゃいました。あの気球はどこへ行ったのでしょうか。

A:どこに行ったかは定かではございませんが、自衛隊の気象班が保有しているものではない、ということは確認しております。

Q:また日本に戻ってくるという可能性はないんでしょうか。

A:気球に聞いてください。

Q:土曜日に、防衛省・自衛隊のものではないと、防衛省側から回答いただきました。自衛隊の持っているものというのは、どういった気球があるのでしょうか。

A:必要なら事務方からお答えさせます。

Q:これは日本の安全保障に影響を与えるものではないですか、通り過ぎた気球は。

A:安全保障に影響はございません。

Q:手短に3点ほど確認させてください。NSCの日程について、国内メディアは今月中に開催予定というふうに書いているところがあるんですが、もう決まっているのでしょうか。

A:承知しておりません。総理に聞いてください。

Q:2点目ですが、大臣、昨日、イージス・アショアについて、計上された予算総額とか契約済みの額とか、これまでアメリカとか日本企業に払った額とかをおっしゃったんですが、今、皆気にしているのが違約金がどれくらいになるかという話で、違約金、昨日おっしゃった契約済みの1,921億円とかこれに近い額になると想定されるのでしょうか。

A:違約金とおっしゃる方がいらっしゃいますけど、違約金なのかどうかということは定かではありません。契約していることは契約をしておりますし、それに応じてかかった費用については、これは負担をしなければならないとは思っておりますが、今後、米側とのやり取りになろうかと思います。

Q:最後、足場の問題ではなく長期的な問題で、最近、ここ数年、ジェーンズ・ディフェンスのサイトを見ると、異常気象とか気候変動が国家安全保障の最大の脅威だと言っておられる軍幹部の方が増えてきているんですね。自衛隊として、いつも災害があったとき、陸自の人とか一生懸命活動されますけど、それに先手打って自衛隊当局による継続した気候の分析とか、予測とかそれに対する対応策の計画立案とか、そういうのって自衛隊はどうなっているのでしょうか。

A:自衛隊の中には、気象を担当するものがおりますので、気象については日々見ているところでございます。また、我々としてもこうした気候変動というよりは、もはや気候危機と言わなければいけないんだと思いますが、それに対応できるように、自衛隊としても、再生可能エネルギーの導入を積極的に進めるなど行っているところでございます。

Q:イージス・アショアについていくつかお伺いします。昨日の参議院の決算委員会で既に支払い済みの金額が196億円というお話があったと思うのですが、これの内訳というのが何かあれば教えてください。

A:その内訳の中には、アメリカ側に支払ったものと日本側で支払っているものがございます。数字については、事務方から後でお届けします。

Q:7月10日までを期限として、再調査を行っているかと思うのですが、これは結果が出た後の取扱いというのは、例えば公表するとか何かあるのでしょうか。

A:一応、出していただこうと思っておりますが、その後の取扱いについてはまだ考えておりません。

Q:自民党の県連ですとか、あと地元の首長、知事、市長もですね、住宅地との距離というものを考慮するようにというお話を要望の中でですね、これまでしてきたと思うんですが、今回の判断について、住宅地の距離というのは考慮しているわけではないということでいいのでしょうか。

A:今回の何の。

Q:今回の判断。その停止という判断に、住宅地とかの距離というのは何か。

A:今回の判断は、お約束したむつみの演習場の中に確実にブースターを落下させることがソフトウェアの改修ではできない、ハードウェアの改修でかかる費用と期間は合理的ではない、そういう判断です。

Q:あくまでもブースターが理由であるということでいいんですか。

A:(無言でうなずく。)

Q:敵基地攻撃能力について伺います。自民党がですね、近く敵基地攻撃能力保有について検討するチームを立ち上げる模様です。安倍総理も先日の記者会見で、議論の検討に言及されました。河野大臣として、これは検討を議論すべきというお考えなのか、更に踏み込んで保有すべきというお考えなのでしょうか。

A:防衛大臣としては、まずイージス・アショアの配備のプロセスの停止を国家安全保障会議で議論をしていただく、全てはそこからだと考えます。

Q:新型コロナの影響で、かなり国の財政事情も厳しいかと思いますが、大臣としては今後とも防衛力整備のあり方について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。

A:コロナがなくても、財政厳しい折ですから、飛躍的に防衛予算が増えるとは考えておりませんが、国民の命と平和な暮らしを守るために必要な防衛力の整備はやっていかなければなりません。優先順位をしっかりとつけた上で、必要なところに必要な手当てをする、優先順位の低いものは何かしらやり方を考える、そういうことやっていかざるを得ないと思います。

Q:潜水艦のお話なんですけど、今回、様々な情報を収集し中国のものと推定できたと、発表されたわけなんですけど、これからも様々な情報を組み合わて国籍が推定できれば公表されると考えた方がよろしいのでしょうか。

A:そうはなりません。

Q:今回は、尖閣諸島を始め、様々な情勢に鑑みてという前置きがあったと思いますが、やはりそこが重要になってくるという理解でいいんですか。

A:申し上げたとおりでございます。

Q:様々な情勢というのは、すみません、もう少し具体的に言うと。

A:様々な情勢です。

Q:わかりました。もう一点、同じ質問に対して中国の意図を明確に推し測る必要があるという御説明があったと思うのですが、今回、このタイミングで公表することによって中国側がどのような反応を示すのか、そこを見極めたいという意図もあるのでしょうか。

A:様々な情勢に鑑みて申し上げた、と申し上げたとおりでございます。

以上