防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年4月8日(水)11:40~11:45
場所
海上自衛隊幹部学校4階EVホール
備考
図上演習視察後の河野防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 中東での情報収集に「たかなみ」に代わって派遣されます「きりさめ」に関しまして、「たかなみ」のときと同様の図上演習を行いました。指揮官の情勢判断や情報伝達、そうしたことがしっかりと行われるように、かなり現実に即した演習だったと思います。また、司令、艦長以下「きりさめ」の要員の激励もすることができて、非常に良かったと思います。

2 質疑応答

Q:前回の「たかなみ」と今回の「きりさめ」の違いは、世界的にコロナウイルスの感染拡大が広まっている点だと思いますが、今回の「きりさめ」の派遣に当たって、この点、留意していることは何かございますでしょうか。

A:今回、コロナウイルスのまん延で、なかなか入港しても上陸ができないというようなことが想定される中、乗組員のフラストレーションが溜まらないようなことを考えていかなければいけないと思います。若い隊員、年配の隊員、それぞれ違うと思いますので、それぞれの年代が上陸できなくても、心身ともに健康維持ができるようなことをしっかりと考えて送り出したいと思いますし、コロナウイルスが中東・アフリカでも広がりつつある中で、万が一のときに、しっかり艦内で対応できるように、そうしたことも準備して送り出したいと思います。

Q:コロナウイルスに関してですが、仮に艦内の中で感染者が出た場合ですが、その場は撤退やどのようなことを想定されていますでしょうか。

A:発熱したり何らかの症状が出た場合に、まずしっかり艦内で隔離をするということになると思います。近くの病院に搬送することも視野に入れながら、常に最新の状況をアップデートしています。最悪の場合には、戻ってくるということも当然最後の選択としてはあろうかと思いますが、そうしたことにならないようにしっかりと準備をして送り出したいと思います。

Q:その隔離施設というのは、新たに設置したりとか、そういうことはされたのでしょうか。

A:医務室のように全く空調も別になっている施設もありますし、あとは、個人個人小分けにして入れておける部屋というのもあります。隔離用に作っているわけではありませんが、そういうものをしっかり活用してもらうことになると思います。

Q:艦内で上陸できない場合にフラストレーションが溜まるとのことですが、具体的にどういうことをお考えでしょうか。

A:Wi-Fiの設備をしっかりと入れたり、あるいは艦上で運動ができるようにしたり、あとは雑誌やDVDそういうものを追加したり、色々なことを要望に応じて考えていきたいと思います。

Q:「きりさめ」について、PCR検査の簡易キットみたいなものを積み込む予定や検討はありますでしょうか。

A:そうしたものが入手できるような状況になれば、当然積み込んでいきたいと思います。

Q:昨日、ジブチで31人のコロナ感染者が出ましたが、これについて同じく中東派遣しているP-3Cの部隊については、どのような対応をされるのでしょうか。

A:P-3Cそれからジブチの基地の支援隊については、そういう周りの状況の中で、感染しないようにそこは非常に気を付けて今やっております。

Q:地元の病院もだんだん陽性者が増えていって、病床数が不足しつつあると思いますが、これについてはどのような措置を考えているのでしょうか。

A:現地にフランス軍、米軍、その他おりますので常に情報を共有しながら、何か起きたときにどういう対応ができるかということは、しっかり考えていきたいと思います。

以上