防衛大臣臨時記者会見

日時
令和2年3月28日(土)11:50~11:57
場所
陸上自衛隊大宮駐屯地第3庁舎前
備考
大宮駐屯地視察後の河野防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 今日は、CBRNを中心とした脅威に対する防護ということで大宮の化学学校並びに装備を見せていただきました。目で見えない敵と対応するということで、任務は非常に困難なものになるわけですが、今回の視察を通じて、日々の教育訓練をしっかりと重ねた上で、対応ができるということを確認し、非常に高い専門性、士気高く、責任感強くやってくれていることがよく分かりました。そういった意味で、化学科並びに対特殊武器衛生隊は今後もしっかりと訓練を積み重ねていっていただきたいと思います。先般のダイヤモンド・プリンセスを始めとする新型コロナウイルス感染症対策では、非常に活躍をしてくれたと思っておりますし、1人も感染者を出すことなく任務を完遂できたということは、日頃の訓練、そして、責任感の強さということだと思います。そういう意味で、今後も頑張ってもらいたいと思います。

2 質疑応答

Q:クルーズ船で対応された衛生隊の装備品と、衛生隊の方の説明を受けられたかと思いますが、どのような話を聞いて、どのようにお感じになったのでしょうか。

A:実際にPCR検査の方法、検査機器の在り方といったものを見ました。また、活躍する機会がでることもあるかもしれませんので、そういった時にはしっかりと頑張ってもらいたいと思います。

Q:今朝、災害派遣の命令を出され、これから自衛隊の活動が本格化していくと思いますが、どのようにおかんがえになっていますでしょうか。

A:今朝の未明まで関係省庁と調整をして、今朝の帰国便から自衛隊の検疫、検査を待っている人たちの輸送あるいは生活支援、そうしたことに自衛隊が当たるということで、成田空港及び羽田空港を対象に災害派遣の命令を出しました。成田空港及び羽田空港に帰ってこられる帰国者の方を、あまりお待たせしないように、また、停留している間、それなりに快適に過ごしていただけるようにしていきたいと思っております。ただ、本来なら、停留の施設は、ホテルの稼働率も下がっておりますし、バスも稼働率が下がっているわけですから、できれば、自衛隊が防護の方法を指導した上で、民間のホテルあるいはバス会社にやっていただける業務と思っております。是非、民間で名乗りを上げていただいて、やれる業務、積極的にやっていただければと思っております。自衛隊としてもしっかりとサポートできるところはサポートしていきたいと考えております。

Q:今回の災害派遣の規模はどの程度になるのでしょうか。

A:どれくらいの方々がこちらに帰ってこられるかということ、それから、期間が少し読めないところがありますので、交代要員を含めて、どれくらいになるかというのは、まだ明確なところは分かりません。

Q:今、派遣している人数はどれくらいでしょうか。

A:今、医官等を10人程度、検疫支援に派遣しております。そして、生活支援その他、30人程度を派遣しておりますので、それが成田空港及び羽田空港ということになろうかと思います。

Q:本日、視察されて、今後、感染症対策ですとか、こういった部隊の出番が増えることがあるかと思いますが、実際に装備品ですとか、部隊の訓練は、どのようなことが課題であり、どのようにしていきたいとお考えでしょうか。

A:感染症対策とは少し違いますが、化学兵器に関して、OPCWに自衛隊からも人を派遣しておりました。かつては、査察局長も自衛隊から派遣していたこともあります。そういう意味で、国際的に活躍できる人材をしっかりと育成するということと、国際的にも遜色のない分析機材を揃えていかなければならないと思っております。

Q:災害の自主派遣は都道府県知事の要請を行うことができないといった要件があると思いますが、自主派遣した狙いについて教えてください。

A:成田空港及び羽田空港は、知事からの派遣要請というわけにはいかないということで、自主派遣にいたしましたが、東京を始め、各地域の感染症対策ということは、都道府県対策本部を立ち上げておりますので、必要であれば、知事から派遣要請がくるであろうと思っております。離島等の救急の搬送ですとか、患者の搬送で必要ということになった場合には、直ちに要請を受けて行動しろという指示はしておりますので、そういった方面で派遣要請があった場合には、即刻対応できると思います。

Q:今後、都道府県から要請があるかと思いますが、今現在で、調整がきているところありますか。

A:東京、北海道を始め、連絡員を派遣しているところと、対策本部と連絡を始めているところと、都道府県によって、若干の差はございます。我々としては、患者・検体の搬送については、要請があれば直ちに受けて、行えるように準備はしておりますが、それについても要請はまだないと考えておりますし、それ以外のことについては、派遣要請があれば、しっかりと考慮して、対応できるものにはあたりたいと思います。

以上