防衛大臣記者会見

日時
令和2年3月19日(木)15:32~15:43
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 今日、先ほどまで、ジャパンマリン・ユナイテッド株式会社横浜事業所磯子工場において行われました、27年度護衛艦「まや」の引渡式・自衛艦旗授与式に、防衛省代表として、出席いたしました。今週末、2つ卒業式がございまして、両方に出席予定です。明日は陸上自衛隊高等工科学校に、日曜日は防衛大学校の卒業式にそれぞれ出席を予定しております。高等工科学校は約300名、防衛大学校は約500名が卒業されますが、訓示を行い、また、防衛大学校については、総理から訓示をいただく予定です。今回の卒業式は、コロナウイルスを受けまして、御父兄や部外者は基本的にお招きをせず、国歌斉唱も人数を絞り、卒業証書の授与も人数を絞り、ということで、例年より1時間程度短縮することになろうかと思います。御家族に卒業式の様子を御覧いただくために、インターネットの配信を行うことにしております。メディアの皆様にも申し訳ありませんが、高等工科学校及び防衛大学校の両方ともに代表取材でお願いをしたいと思います。詳細は、後ほど、5時から事務方から説明をさせます。

2 質疑応答

Q:明日20日、航空自衛隊松島基地で聖火到着式が行われますが、改めて、その意義と所感を教えてください。

A:復興五輪と言われる今回のオリンピック及びパラリンピックの聖火を、被災をした松島基地で迎えることができるというのは、非常に意義のあることだと思います。ブルーインパルスが、カラースモークができる新しいスモークを開発いたしましたので、しっかりとそれを披露できるように日々訓練をしてくれております。御覧いただけるのではないかと思っております。

Q:イージス艦「まや」についてですが、今回、就役することで、ミサイル迎撃能力が高まると思いますが、最近、新型コロナウイルスの感染拡大の中で、北朝鮮がミサイルを2発発射しました。国際的な混乱状況の中で北朝鮮がミサイルを発射することについて、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:北朝鮮の意図というのは、なかなか外から断定的に推し量ることは難しいわけでございますが、断片的な報道その他で、北朝鮮国内でもコロナウイルスの感染があるという報道がございます。そうしたこともあって、国内の引締めのようなことのために、こうしたことを行っているという観測もございます。そうしたことについて、我々もしっかりと情報収集をしていきたいと思っておりますが、いずれにしましても、領土・領海・領空をしっかりと守るための警戒監視、BMD体制をしっかりとっていきたいと思います。

Q:国際社会の連携という点で、コロナ対応に政府は集中しているところがありますが、日米韓や日米でミサイル対処能力をどのように高めていく必要があるとお考えでしょうか。

A:ミサイルの対処能力は、我々も相互ミサイル対応能力を高めていかなければいけないと思っておりますが、まず北朝鮮の点で言えば、「瀬取り」対応をしっかり行っているところであります。もちろん、コロナウイルスの影響もあると思いますが、北朝鮮の「瀬取り」がおそらく低下しているのではないかと思われます。ミサイルの能力については、日本としても、北朝鮮が新たな能力の獲得をしていると考えておりますので、それに対応できるような研究開発を含め、様々検討していかなければならないと思っております。

Q:米軍普天間飛行場の方で、今年1月下旬から、早朝や夕方に最大90デシベル強の音量で日米の国歌やラッパのファンファーレが流されているということで、市民から苦情が出ております。宜野湾市長から防衛大臣に音を下げるよう申入れがあったようですが、現在の御対応について、お考えをお願いします。

A:先日、松川市長がお越しになられたときに話題になりました。在日米軍の方にきちんと申入れをして、今週は音量が下がっているという報告を受けておりますので、地元の皆様に御迷惑にならないように、きちんと対応してもらうようにしていきたいと思います。

Q:米軍普天間飛行場の件で、火曜日もお伺いしましたが、燃料流出事故の件で、その後、米側から何か連絡はありましたでしょうか。

A:米軍からは、流出があったが施設・区域外には影響がない、流出していないという話がございました。この件について、もう少しきちんと確認するように指示しているところです。

Q:そうすると、詳細が分かったら、改めて、防衛省の方で結果の発表があるのでしょうか。

A:それ以上どれ位あるか分かりませんが、必要ならしっかりフォローしていきたいと思います。

Q:コロナの関連で、この間も聞いたのですが、訓練等、何か中止されるとか、そういう安全保障面への影響というのはないでしょうか。

A:安全保障面というほど影響が大きいわけではございませんが、いくつかの訓練が、コロナ対策ということで、先方政府の方針が示され、それぞれ各国の国防省、あるいは各国軍がそれに準じる対応を取っている、その結果として、共同訓練その他がキャンセルされた、というものはいくつか出始めております。

Q:他国との往来というのが厳しい状況で、防衛交流が低下するという状況で、どのように対処していくのか教えてください。

A:訓練その他について、各国との防衛協力を進める良いチャンスであったものが延期又は中止になった、というのは非常に残念でございますが、コロナウイルスがこういう状況ですので、おそらくやっても、おちおち訓練ができないというような状況ですから、現時点ではやむを得ないと思っております。それ以外の様々な会議等については、電話やテレビ会議等で代替できるものは代替しておりますので、そちらについてはさほど影響はないと思っておりますが、コロナウイルスの状況が一段落したら、その分をしっかり取り返していきたいと思います。

Q:先ほどおっしゃった、共同訓練でキャンセルしたもの、具体的に御紹介いただけるものがあれば教えてください。

A:先方との関係もございますので、個別に何がというのは差し控えさせていただきたいと思っております。どの国も、本当はやりたいのだが、というところでございますので、個別にどれがというのはお許しをいただければと思います。

Q:日本の方からキャンセルしたものもあるのでしょうか。

A:東京ディフェンスフォーラム、JPIDDは延期ということを既に決定しております。

Q:訓練についてはいかがでしょうか。

A:今のところはないと思います。

Q:5月に予定されている総火演については今のところどのようなお考えでしょうか。

A:まだ決定していることはございません。何か決まれば、速やかにお知らせをしたいと思います。

Q:先ほど共同訓練もいくつか中止があるということなのですが、個別では公表は難しくても、数とか何個とかというのは言えるんですか。

A:少し検討してみます。

Q:先ほどの普天間飛行場の燃料流出の件で補足なのですが、通報体制について、2018年の場合は連絡がなかったということで、先ほど施設内で適切に対処されたというお話が出たということなのですが、施設の外に影響はなかったということで、今回の通報体制には特段問題はなかったという認識でしょうか。

A:そういうことであり、環境に特に影響がないということであるならば、特に問題はないというふうに考えております。詳細を確認して、問題がないということは確認していきたいと思います。

以上