防衛大臣記者会見

日時
令和2年2月18日(火)17:37~17:43
場所
国会本館内閣議室前
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 冒頭3点ございます。防衛大臣としては、10年ぶりとなりますミュンヘン安全保障会議に出席しました。私は個人的に外務大臣の時に2年連続で行っておりましたので、3年連続でございますが、防衛大臣としては、浜田大臣以来だと思います。限られた時間ではございましたが、主催するドイツを始め、ウクライナ、カナダ、フランスの国防大臣、EUの上級代表、NATO事務総長等と個別に会談をし、その他、オランダ、マレーシア等の国防大臣と立ち話をしました。二国間の問題、地域情勢の問題、その他、忌憚のない議論ができたと思います。2つ目ですが、新型コロナウイルス関連ですが、自衛隊は本日も157名の隊員により、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客に対する医療支援、あるいは生活支援を行っております。また、83名が中国から帰国された邦人の宿泊施設において支援を継続しています。「ダイヤモンド・プリンセス号」に乗船しておりました米国人の中から328名、羽田空港まで輸送をしました。また、今日の夜、横浜港の活動現場を私、視察をして、隊員の勤務環境を確認すると同時に、激励をしてまいりたいと思います。3点目ですが、2月17日(月)朝7時30分頃、上富良野演習場におきまして、野外演習に参加をしていた第25普通科連隊の隊員、金松孝明3等陸曹が、意識不明の状態で発見され、同日10時頃、搬送先の病院にて死亡が確認されました。死亡原因は一酸化炭素中毒と診断されております。3等陸曹は2名一組で行動しており、演習場内で設置した天幕内でもう1名の隊員とストーブを使用しながら仮眠を取っていたところ、もう1名の隊員が、金松3等陸曹が心肺停止になっている状況を発見しました。発見した隊員もおそらく一酸化炭素中毒と思われる体調不良を訴え、現在、入院中でございます。二人が使っていた天幕とストーブが私物であったということからも、少しこの問題はきちんと調査をする必要があると思っております。また、訓練中にこのような大変痛ましい事故が発生したことは、大変申し訳なく、隊員の御家族に心よりお見舞い、お悔みを申し上げたいと思います。原因究明をしっかり行うと同時に、再発防止に努めていきたいと思います。

2 質疑応答

Q:自衛隊が「ダイヤモンド・プリンセス」からアメリカ人が下船と、羽田空港への輸送を支援したということでしたが、他の国からチャーター便が今後届いた場合、どういう支援が考えられるでしょうか。

A:まだ決まっていることがあるかどうか分かりませんが、要請があれば自衛隊としてしっかり対応していきたいと思います。

Q:明日から「ダイヤモンド・プリンセス」の下船が始まります。かなり大規模のオペレーションになると思いますけれども、防衛省・自衛隊としてどういった体制を組んで、どういった手順で進めていこう、協力していこうとお考えでしょうか。

A:必要な支援はきっちりとやっていきたいと思っております。アメリカの328名の下船に当たっては、時間もかかったということは聞いておりますので、厚労省などとしっかり現地で調整をして、なるべくスムーズにできるようにやってまいりたいと思います。

Q:予備自衛官の招集の現状はどのようになっていますでしょうか。

A:今日から、看護師2名が活動を開始しています。2名は明日から、帰国者の生活支援の関連で、医療支援に当たることになると思います。その他、必要に応じて、今、応招できると言ってくれている医師、看護師がいますので、必要に応じて招集していきたいと思います。

Q:名護市辺野古の米軍基地建設において、B27地点の地盤強度のデータが出ている件で、そのデータを用いた新潟大学の先生等がつくる調査団が、そのB27のデータを用いて、護岸の安定性を調べたところ、崩壊する可能性があるのではないかという指摘がされていますが、その指摘についてどのようにお考えでしょうか。

A:B27のデータはどのデータでしょうか。

Q:2019年3月に国会に提出したコーン貫入試験の。

A:そのデータを使えば、そうなると思います。元々設計に供するデータではありません。

Q:大臣は、検討に値する数値ではないとの趣旨の話をされていると思いますが、安定性を指摘するような声が出ている中で、ボーリング調査をB27地点でやるべきではないかという声がありますが、その点については。

A:技術検討会でしっかりと検討いただいておりますので、必要ないと思っております。

Q:前回の質問で、B27地点の実測データのことを強度試験かどうか確認したと思いますが、大臣は強度試験ではないとおっしゃいましたが、国会提出資料では、あれが強度のデータですよと明記されていると思いますが、前回の大臣の回答を訂正するようなお考えはありますでしょうか。

A:設計に供するような強度試験ではありません。それははっきりしています。

Q:設計に供するかは別として、簡易的であっても強度を測るデータ試験だと。

A:強度を測る試験とか強度試験というと、誤解を生むと思いますので、そうではないと申し上げます。

Q:明日の下船で、防衛省・自衛隊には何が一番求められていて、どのような形で応えていこうとお考えでしょうか。

A:求められていることは、しっかり自衛隊としてやりたいと思います。

以上