防衛大臣記者会見

日時
令和2年1月28日(火)16:49~17:03
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 今日、色々とお尋ねがありました武漢との政府専用機ですが、チャーター機の運航があるということですので、政府専用機の要請があれば出せるような準備をしたいと思いますが、当面は、チャーター機ということになろうかと思います。

2 質疑応答

Q:新型肺炎の拡大について、防衛省・自衛隊として、日本にも感染者が出ていますが、対応状況、準備状況はいかがでしょうか。

A:要請があれば、自衛隊として対応できる範囲で、事に当たりたいと思っております。自衛隊の病院における診療等、あるいは2009年4月の新型インフルエンザのときは、空港で検疫等に当たりましたが、要請があれば、自衛隊としてやれることはしっかり対応していきたいと思います。

Q:25日に沖縄本島東部で発生した米海軍MH-60ヘリコプターの着水事故について、事故原因と防衛省の対応をお願いします。

A:沖縄の東側90マイルでしょうか、パイロットのコントロール下で米軍のヘリが着水をしました。搭乗員5人共に救助されたと聞いております。その着水に至った原因等は、おそらく米軍で調査中ということだろうと思いますが、同型機の飛行前の徹底した点検等は、米軍もやっているということであります。5名の容体については、必要なら後で事務方にお問い合わせください。

Q:新型のウイルスについて、2009年新型インフルのときは検疫等に当たったということでしたけれども、現時点で、チャーター機2機が飛ぶそうですが、機内検疫に当たるだとか、そういったことの要請や対応はあるのでしょうか。

A:現時点では要請はありません。

Q:沖縄での米軍機事故について、事故発生後、防衛省の報道については「着水した」という表現でしたが、米軍側の発表では事故機は「went down」というふうになっておりまして、これは「着水」の他にも「墜落」という表現もできるかと思いますが、「墜落」と「着水」では日本語としての受け止めがだいぶ異なってくると思うのですが、大臣としては防衛省の報道の「着水」という表現は適切な表現だったと思いますでしょうか。

A:パイロットのコントロールの下に水に降りた。そこに陸があれば、「着陸」ということができたのだろうと思いますが、沖縄から90マイル離れた、90マイルということは100数十キロですから、コントロール下にあったが、水の上に降りざるを得なかったということで、「着水」という表現をしたのだと思います。私も聞いて、特に違和感はありませんでした。

Q:事故そのものを過小評価しているという指摘は当たらないということでしょうか。「墜落」と「着水」の違いについて。

A:墜落というと、どちらかというとコントロールを失って落ちるというイメージなのではないでしょうか。

Q:米軍では調査中ということですが、コントロール下にあったという説明は、防衛省としては受けているということでしょうか。

A:はい。

Q:そこに落ちてしまった理由についてはまだでしょうか。

A:調査をしていると理解しております。

Q:チャーター機と政府専用機の関係なのですが、これについて外務大臣から自衛隊法84条の4に基づいた協力要請はあったのか、また、先程検疫等の話もありましたが、厚労省との官庁間協力の話はあったのか。当面はチャーター機でということですが、チャーター機を先んじて行うという理由はどういったところにあるのでしょうか。

A:外務大臣とは話をしておりますが、正式な要請というレベルではありません。チャーター機はおそらく200人以上を乗せられるのだと思いますが、政府専用機だと100人ちょっとになりますので、同じ便数を飛ばすのでも、乗せられる人数が倍になるということから、チャーター機ということになるのは、そうかなと思っております。外務大臣には、必要とあらば、対応できるように準備をしておきますということは、申し上げております。

Q:厚労省についてはいかがでしょうか。

A:厚労省は特に聞いておりません。

Q:外務大臣時代に、ガルフストリームのような、小さくて、長距離を飛べる政府専用機が欲しいというお話をされましたが、それは非常にリーズナブルな話かと思いますが、防衛大臣として、そのような御提案をなさる予定はないのでしょうか。

A:閣僚が海外出張に行くときに、そういった足の長い、また、短距離の離着陸距離という飛行機があるということは、リーズナブルではないかという考えは持っております。

Q:防衛省として予算を請求するといった予定はないのでしょうか。

A:それは外務省にお任せをしたいと思います。

Q:自衛隊の中東派遣についてお伺いをしたいと思います。情報収集を1月20日に開始してから、1週間強が経ったという段階ですが、現地での具体的な活動、哨戒機の現状や何らかの課題が浮かび上がっているのであれば、合わせて教えてください。

A:特に、特異なことは起きておりません。毎月、海賊対処に関しては、色々な情報をお知らせしておりますので、今後もそれはしっかりとやっていこうと思います。

Q:不審船を見つけて、日本政府内で情報を共有して、船舶の関係会社に伝えたといった事例はないのでしょうか。

A:特に、今の時点で、特異な事象はありません。これまで海賊対処でやってきたオペレーションというのは、やっていると思いますが、これまでも、一つ一つ、不審船がどうといった公表はしていないと思います。

Q:今のところ、課題や変えなければいけないといったことはないのでしょうか。

A:特にありません。

Q:昨日、防衛省から、山口県のイージス・アショアの配備を巡って、記載漏れがあったという発表がありました。これに関する大臣の受け止めをお願いいたします。

A:先週、24日(金)に報告がありました。山口のむつみの地形図と、地形図の基になる測量の座標、むつみ演習場の建物の見取り図が不開示情報でないにもかかわらず、開示されていなかったということですので、早急に開示するように指示をいたしました。

Q:秋田県では、資料にミスがありました。大臣はゼロベースで検討をするということですが、山口県に関してもそのような考えはあるのでしょうか。

A:調査に関わるものでは、全くありませんので、しっかりと開示をするということであろうと思います。

Q:新型肺炎の関連ですが、機内での検疫・防疫は必要ないのでしょうか。現時点で、今夜飛ぶとされているチャーター機に防衛省の医官を同乗させるお考えはありますでしょうか。

A:要請はきておりません。おそらく厚労省で対応されているのではないかと思います。厚労省に確認をお願いします。

Q:中東派遣に関してですが、過去10年程海賊対処に行っていますが、未だに海自の護衛艦はリモートウェポンステーションですね、機銃に遠隔で操作ができるというものがありますが、諸外国、途上国では持っていますが、近接戦闘では非常に有用なものですが、1台も積んでないのですよ。例えば海賊であるとかに接近された場合に、防御をする能力がないのですが、これが今までずっと放置されてきているのですが、何かあったらまずいんじゃないでしょうか。

A:防弾用の設備を取り付けておりますし、防弾ガラスの取り付けもしておりますので、近接戦の防御能力が低いということにはならないと思っております。

Q:世界中でつけているものを海自だけつけていないということで、海自のそういう現実的にないという、以前の湾岸戦争の機雷掃海に行ったときは、日本の掃海が世界一だと自称したわけですよ。ところが現地に行ってみたら、全然世界一でなかったと。周りが機械化しているのに、日本だけが人間で危険を冒して処理している。そこで青くなって新しい装備を導入したのですが、こういう近接戦闘で、例えば自爆であるとか海賊船対処、RPG20ミリくらいの機関砲を撃たれた場合に対処する能力が護衛艦にはありません。あとは防弾に関していうと、ブリッジに関しては少なくとも装備庁で研究している段階で、装備はしていないと承知しておりますが。

A:詳細は事務方にお尋ねください。

Q:事務方に以前、質問をしたのですが、未だに御回答いただいていないのですが。

A:回答させます。

Q:イージス・アショアの件ですが、秋田配備を巡って、週内にも秋田の県知事と会談すると言われていますが、現時点の調整状況と、もし会われたら初めての会談になると思いますが、どういうお話をされたいでしょうか。

A:調整状況については、すみません、委員会にずっと1日いたもので、事務方に後でお尋ねをいただければと思います。秋田については、再調査をしてゼロベースで検討するということを申し上げておりますので、そこに変わりはございません。

Q:そういう旨をお伝えしたいと。

A:特に変わりはございません。

Q:陸上自衛隊で、広域多目的無線機というのがあるんですが、これがほとんど通じないというふうに現場からずっと聞いています。改良しても改良してもこれが直らないと。原因というのは、周波数帯が適切ではないと。東日本大震災のときも陸自の無線機が通じなかったと、これの一つの理由が周波数が適切でなかったにもかかわらず、未だに国交省と協議もせずに、そのまま広多無を導入してしまったといういきさつがありますが、このような軍用無線機に必要な周波数帯を国交省と交渉するという意図はおありでしょうか。

A:いい御指摘ですので、調べてみます。

Q:記者クラブをケアしている連絡官に関して、去年から言ってて、それで再度またお願いをしていますが、全く末富課長から御連絡がありません。加えて、記者会見に対するフリーランスの参加について、まだいつになるか分からないですが、普通、お仕事というのは、何かしら締切があるかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

A:広報課から回答させます。

Q:回答はいただけるんですか。

A:回答させます。

以上