防衛大臣記者会見

日時
令和元年12月23日(月)10:23~10:43
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 私から冒頭1件ございます。今年の9月から台風15号、台風19号等大きな自然災害がありましたが、気候変動の影響が顕著にわが国の気候に影響を及ぼしていると言わざるを得ないと思います。25万人の隊員を有する自衛隊といたしましても、全国各地に施設を持ち、運用しているわけでございますので、その運用に当たって地球温暖化、気候変動の問題に対する取組をしっかりと行っていく必要があると思っています。その一環としまして、まず再生可能エネルギーをこれまで以上にしっかりと調達、活用できるようにするため、令和2年度からの電力調達の方法を試行的に見直します。具体的には、調達における競争性の確保、あるいは電力供給の安定性及び低廉な電力価格等といった条件につきましては、しっかり引き続き確保した上で、なるべく地元の電力会社から調達をする、更に、可能な限り再生可能エネルギーの比率の高い電力を調達することを、全ての施設においてできるように事務方に指示をしたところでございます。初めての試みでございますし、調達価格を引き上げないという前提がございますので、どれだけ再生可能エネルギーの調達を増やすことができるかは正直やってみないとわからないですが、まずやってみた上で、様々改善策をその後講じていくようにしていきたいと思っております。気候変動の問題は、自衛隊にとりましても他人事ではないと肝に銘じて、自衛隊としてもできることをしっかり今後様々やってまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q:再生可能エネルギーの調達ですが、来年度中に全ての地域で行うということでよろしいでしょうか。

A:令和2年度の電力調達に関して既に指示を出していますので、4月1日からの調達に関して再生可能エネルギーの比率の高いものを調達する、それから電力の地域特性、なるべく地元で発電している地元電力会社等から優先的に購入できるようにしていきたいと考えております。

Q:週末、「いずも」を視察されましたけれども、中国も空母化を進めていますが、今後、防衛省として、新たに改修、新たに大きい護衛艦を建造するお考えはあるのでしょうか。

A:現時点で新たなDDHの建造の計画はありません。

Q:改修するということもないのでしょうか。

A:来年度、まず「いずも」の改修の第1弾、その後「かが」、そして「いずも」の第2弾ということをやっていきたいと考えています。

Q:次に北朝鮮情勢ですが、年末まで1週間余りとなりました。北朝鮮が示唆するクリスマスプレゼント、長距離弾道ミサイルという見方もありますけれども、週末も中央軍事委員会が開かれました。現在の北朝鮮の動きについて、防衛省としてどのように御覧になっていますか。

A:情報収集・分析は、進めておりますが、その内容について公に申し上げるのは差し控えたいと思います。

Q:辺野古の移設についてですが、工期が10年程度大幅にずれ込む見通しだという報道がありますが、これについて事実関係と大臣としてはどのように今後対処していくお考えでしょうか。

A:今、沖縄防衛局を中心に鋭意、検討しているところでございます。まだ、公に申し上げられるようなものはございません。

Q:冒頭でお話された再生可能エネルギーの調達についてですが、具体的に指示はいつ付けで出されたのかということと、4月1日から調達する予定だとは思うのですが、具体的にどこの地域でこういうことをやりますというような、具体的な実施する方法というのは何か出てきているのでしょうか。

A:12月13日付で「防衛省・自衛隊における電力の調達に係る防衛大臣の指示」という文書を出しております。それを持って調達を始めろということで、同じ13日にそれに係る具体的な要領についてというものを文書課長から出しておりますので、全国の防衛省・自衛隊の施設で見直し実施をしていくことでしっかりやっていきたいと思っております。電力調達の見直しの方向性として、防衛省・自衛隊が調達する電力に占める再生可能エネルギー比率の大幅な引き上げ、可能な限り再生可能エネルギー比率100パーセントを目指す、2番目に自衛隊施設周辺の地域に根ざした電力事業者等の活用、3番目に競争性の確保、4番目に低廉な価格の実現、5番目に電力供給の安定性の確保、6番目に全国の防衛省・自衛隊の施設で見直しを実施ということで方向性を出しております。

Q:具体的にこういうふうにやりますというような、地方からの提案というのは。

A:こちらから、こういうふうにやれという指示を出していますので、それに則って全ての施設が動いているところでございます。

Q:再生可能エネルギーを防衛省・自衛隊として100パーセントを目指すということでよろしいのか、来年度はどのくらいの目標設定するのかどうなのでしょうか。

A:やってみないとどこまで可能なのか。特に調達コストを上げないでどこまでできるか。それから電力の安定供給の可能性といったことがまだわかりませんので、とりあえず今回は、試行的に全ての施設でまずやってみようということでございます。その結果を見た上で、様々改善を行っていきたいと思っております。最終的には再生可能エネルギーは国産エネルギーでありますので、防衛省・自衛隊として、この輸入エネルギーに頼らないそういう体制がとれれば、強靭性を確保することにもつながっていくと思います。それはなかなか来年、再来年というわけにはいかないと思いますが、一つの要素だと思っておりますし、また気候変動対策という意味でも自衛隊3万1,000人態勢のJTFを組んで災害派遣に当たったということからも、まず隗より始めよということで、気候変動対策、自衛隊としてもしっかり取り組んでいきたいと思います。

Q:例えば、太陽光パネルを自衛隊の施設に設置することも検討されているのでしょうか。

A:防衛省として、予算がつけば様々なことは考えていきたいと思っております。現時点では、まず調達というところからやろうと思っております。

Q:なぜ地域性を考えて、そのメリットはどこに置いているのかという点と、それから再エネ100%を目指す一方で、価格の低廉性ということですが、全て満たすことは難しいと思うのですが、基本的には再生可能エネルギーの方が若干高い傾向にあると思いますが、そこのバランスはあくまでも再生可能エネルギーを優先するという趣旨で一番上にきていたので、そこはどうお考えなのでしょうか。また装備品の燃料等について、今後バイオに切り替えるというお考えはあるのでしょうか。

A:再生可能エネルギーの方が、コストが高いと俗に言われておりますが、世界的には、様々な化石燃料よりも再生可能エネルギーのコストの方が安くなっているわけで、当然日本でもそのようなことができるだろうと思っております。ただ、防衛予算には限りがございますので、この電力調達で今までよりも高いコストをなかなか負担できないということから、今回は価格という制限の中で、調達を進めていきたいと思っております。今、様々な地域で地域の特性を利用して、太陽光・風力・小水力、様々な電力を供給できる体制がそれぞれ整っておりますので、自衛隊としても良き隣人として、そうした地域の地域に根差した電力供給者から調達をしていきたいと思っております。また、燃料につきましても、当然国内でバイオ燃料の調達ができるようになれば、これも強靭性、抗たん性の向上につながると思います。実際に、日本国内で航空燃料のバイオ化を目指している企業もございますので、そういうところと連携を取って、自衛隊としても必要なサポートが何かできるところがあれば、やっていくことを検討していきたいと思っております。

Q:今回の再生可能エネルギーについては、大臣の御発案なのか、それとも関連の方がこういうことを考えられた、発案者はどなたでしょうか。

A:私から、こういうことをやってみようと申し上げました。これはやっぱり気候変動に起因する災害が、今後とも続いていくであろうということを考えれば、当然に自衛隊としてもこの気候変動に関して様々対応していく必要があると思います。ADMMプラスをはじめ、様々防衛大臣、国防大臣との会談をする中で、先方から災害に対する協力の要請といったものもございましたし、ニュージーランドのように気候変動が国に対する脅威だというレポートを国防省が出しているという国もございます。自衛隊としても気候変動というものを直視していく必要があろうと考えています。

Q:各国の防衛大臣と会談されていますが、世界中でこのような取組をしているところを御存知かということと、今現在、防衛省・自衛隊として、どれくらいの電力を使っていて、年間いくら位コストがかかっているかというのが分かれば。

A:電力のコストその他については、事務方からお答えさせたいと思いますが、同盟国であります米軍が非常にこうしたことに早くから取り組んでいるということは承知しております。

Q:3自衛隊の中で、海上自衛隊が一番燃料費を使っているかと思いますが、主な原因としては、護衛艦がタービンエンジンを使って30kt以上の機能を求めているからだと思いますが、これは、28ktとか27kt、これはヨーロッパなどはそうですが、それを落とすと燃費が下がるとあります。また、併せて、統合電気推進、海上自衛隊は運用を始めていると思いますが、こういうものを進めるということはお考えでしょうか。

A:いい御提案だと思いますので、検討してみます。

Q:今回発表された内容について、小泉環境大臣と何か意見交換はされたのでしょうか。

A:当然、してきております。

Q:以前伺った話ですが、事務方から回答があったことですが、私が医官の部隊の充足率を中谷大臣時代に2割程度でこれをどの程度改善したのかと伺ったと思いますが、事務方から自衛隊全体の医官の充足率しか回答が来ないんですよ。何でこれは部隊の充足率に関して回答できないのでしょうか。

A:部隊の充足率は後日出させますが、私は部隊の充足率は重要だと思っておりません。部隊は、かなり訓練された人員が配置されているところでありますから、そこに医官を配置しても医官のトレーニングにはなりません。部隊の充足率が低いのは、その分研修その他に医官を出しているところに起因しているところが大きいと思っておりまして、部隊で何か起きれば近所の病院もあるわけですから、部隊の充足率が問題となっているとは思っておりませんが、そういうデータがあれば、後ほど事務方から出させます。

Q:護衛艦もほとんど医官が乗っていない状況なんです。この間もお話があったと思うのですが、それで本当に戦時に戦えるのですか、と思うんですが。駐屯地にしても、普段の健康管理すら満足にいかないのではないでしょうか。薬剤官が売薬を配っている程度で、本当に隊員の健康維持はできるのでしょうか。

A:特に問題があるという報告は受けておりません。

Q:陸上自衛隊のメディックは、大体一人当たり150人なんですけれど、諸外国で言うと、これはユーロ団軍なんかもそうなんですが、大体15人に一人なんです。非常にメディック軽視なのではないですか。衛生軽視というふうに見えるのですが、いかがでしょうか。

A:調べてみましょう。

Q:辺野古の関係なのですが、先ほど大臣は、まだ公に申し上げるようなものはないとおっしゃいましたけれども、そもそも軟弱地盤といわれるものが見つかって、工期が延びるということは従前から言われておりますけれども、それについて改めて大臣として、工期の見通し、普天間返還時期の見通しについて、今後ずれ込む見通しですが、今どのようにお考えになっているのか、改めて伺うことはできますでしょうか。

A:先ほど申し上げましたように、検討しているところでございますので、何とも申し上げるものはございません。

Q:中東派遣について、先週末イランの大統領がいらっしゃって、理解を示すというような御発言もあったと聞いているのですが、色々と与党のプロセスも終わり、大統領への説明も終わり、環境も整ってきたところだと思うのですが、閣議決定についてはいかがでしょうか。

A:まだ閣議決定について、何ら決まったものはございません。

Q:過日、19式自走りゅう弾砲についてお伺いした際に、事務方のほうから連絡があったのですが、今のOH-1とか、観測ヘリコプターがほとんど飛んでいないじゃないか、というふうにお伺いしたのですが、それに対して、UH-1とかUH-2、過去に言われていたUH-Xですけれども、これがあるので別に問題ない、と回答があるのですが、ということは、輸送ヘリコプターを転用する訳なので、当然有事の輸送力が減るのですが、それは防衛省としては是とするんでしょうか。 

A:後ほど事務方から答えさせます。

Q:さらにもう一つ、自衛隊の陸自のヘリパイに関して言うと、年間の訓練時間は約90時間になっているんです。以前は120時間あったんですね。機体の数も最盛期は約500機位あったのですが、これは今300位にまで減っているんです。航空部隊の練度とか能力、減っているのではないでしょうか。

A:良い問題提起をいただきましたので、しっかり私の方で調べたいと思います。

Q:以前もお伺いしたのですが、今度の新小銃について、1丁30万円位で30年かけて調達されるという話なのですが、大臣は特に問題ないとおっしゃっていたのですが、ドイツの例ですと、12万丁の新小銃を約2億4,500万ユーロ、7年間で調達するというふうに言っています。調達単価でいうと、約27万円なのですが、これに、光学サイトであるとか、銃剣とか、諸々アクセサリー類は全部入っていると。大体値段的に言うと、単体でいうと10万円前後なんです。しかも米軍が今6.8ミリ弾を導入すると話を進めておりまして、それは陸幕に確認したのですが、彼らも認識はしていると。ただ、そうすると、近々それが採用されるのであれば、ほぼ決定が覆らないのであれば、10年以内には米軍は6.8ミリ弾になってしまうと。その後でも、延々と30年間も5.56ミリ弾の新小銃を調達されるのでしょうか。

A:その予定です。

Q:他の国で、例えば30年かけて新小銃を調達しているような国って、諸外国で存在するのでしょうか。

A:知りません。

Q:私の知る限りは全く存在しません。大体、7年から長くても10年位で調達されているのですが、ジェット機の時代に大名行列で行くようなこういう調達システムが、89式の時代から続いているのですが、これを変えるつもりはないのでしょうか。

A:中期防のとおりです。

以上