防衛大臣記者会見

日時
令和元年12月20日(金)11:20~11:37
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 冒頭三つございます。閣議で令和2年度予算案の閣議決定が行われました。防衛関係費につきましては、SACO・米軍再編関係経費等を含め、前年度比559億円の増、5兆3,133億円が計上されました。中期防2年目でございますので、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域における能力の獲得・強化、海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力の強化等、必要な経費を計上し、防衛力整備を着実に推進するものとしています。また、自衛隊の装備品の維持整備や隊員の日々の活動や生活に必要な日用品の整備等、後方分野に関する強化にも資源を重点的に分配したところです。しっかりと格段に悪化していく安全保障環境にしっかりとできるようにしていきたいと思います。また、二つ目ですが、令和元年度及び令和2年度のF-35Aの取得方法の変更につきまして、国家安全保障会議において決定され、引き続き、閣議で了解をいただきました。令和元年度及び令和2年度のF-35Aの取得について、国内企業が最終組立・検査を実施することが、完成機輸入に比べ、より安価な手段であるということが確認されましたので、取得方法を国内企業が参画した製造に変更いたします。昨日までの2日間、防衛大臣として10年ぶりの中国訪問をしました。魏鳳和国防部長と防衛相会談を行い、2時間弱、かなり率直に意見交換をさせていただきました。東シナ海、特に尖閣周辺における中国の動き、あるいは、南シナ海における動きについて、懸念をしっかりとお伝えし、中国側の前向きな対応を求めました。また、不測の事態を防ぐためにも、様々な防衛交流を深めていくことによって、お互いの意図をよく理解し、透明性を高めていくという観点から、防衛交流の強化で一致しました。北京の北部にあります、陸軍警衛第3師団の部隊視察を行いました。直接、中国の部隊を見ることができたのは、有意義だと言って良いと思います。来年春、習近平主席の訪日を控える中で、良好な環境を醸成していくためには、中国側に多々努力をしていただかなければならない、ということをしっかりとお伝えすることができたというのは、今後の日中相互の理解につながると思いますし、今回の訪問を双方の透明性の向上、相互理解につなげていきたいと思います。

2 質疑応答

Q:昨日、中国から帰ってきてから、アメリカのエスパー国防長官と電話会談をされたと思うのですが、そのときに中国訪問の報告について等お話をしたのかということと、今日、イランのローハニ大統領が訪日されるのですが、それについても意見交換、また、有志連合についてもお話はしたのでしょうか。

A:中東を巡る全般的な情報交換を主に行いました。中国から帰ってきたばかりですから、防衛大臣として10年ぶりの訪問になったということは申し上げました。

Q:北朝鮮問題も、話題にはあがったのでしょうか。

A:北朝鮮についても、話題にはなったと思います。

Q:中東派遣について、一部報道で27日にも閣議決定とありますが、それに向けて国民にどういうふうに大臣として説明をしていくのか、御所見をお聞かせください。

A:中東派遣について、閣議決定の日程等が決まったということはございません。

Q:国民に対してはどのように御説明をしていきたいと。

A:発表後、しっかりと御説明をしてまいりたいと思います。

Q:新年度予算案について伺います。自衛隊の中東派遣に要する経費を含んだ予算案が、先ほど大臣がおっしゃったように閣議決定されました。防衛省は、予算額を中東派遣が正式に決定されるまで公表しない方針ですが、その方針に変わりがないかお聞かせください。

A:変わりございません。

Q:関連して、予算案が閣議決定されているものの、その中身について明らかにしないというのは、通常あまりないことだと思うのですが、これについてはどう思われますでしょうか。

A:内容についてはまだ発表しておりませんので、当然だと思います。

Q:予算の関連で、今回、防衛予算6年連続過去最大になっているものの、伸び率は1.1パーセント、中期防で定めた平均値だと思うのですが、大臣は、かねがね中国や韓国の防衛費の増大、年で7パーセントほど伸びている現状等を指摘されています。日本が防衛費の伸び率が決まっている中で、防衛体制をどのように強化していく必要があるとお思いでしょうか。

A:今回の予算につきましても、当然、中期防の枠内ということでございます。1.1パーセントの伸びということで、これは中期防に沿った防衛力の整備をするということでございます。ただ、その中であっても安全保障環境の悪化と言ってよろしいかと思いますが、かなり急速に進んでいる中で、様々な装備品の調達の前倒しができるものは、しっかりと前倒しをしていきたいと考えております。また、一方で、隊員の日常あるいは生活状況については、改善すべきものは改善する必要があると思いますので、しっかり、これからも取り組んでいきたいと思います。

Q:今回、後年度負担ということで、2兆5千億円あまりに増えております。安全保障環境が厳しくなる中で、そういった措置を進めていくということで、後年度負担の支払いで38パーセントを支払いに充てているということで、予算もかなり柔軟に運用することに制限がかかっているような状況ですが、後年度負担についてはどのようにお考えでしょうか。

A:中期防の枠内でしっかりと議論をしてまいりたいと思います。防衛予算が後年度負担によって硬直化しているという議論はあるだろうと思います。そういった中で、今回、隊員の環境の改善ということにも、少し重点的に配分できたと思っております。難しい問題ではございますが、わが国の予算が決して良い状況ではないという中で、自ずと限界はあろうかと思いますので、そうした限界の中でどのように装備品の充実あるいは自衛隊の隊員の環境の改善ができるか、しっかりと考えていきたいと思いますし、事務次官をヘッドに、収入を得る、これは財務省からも先般の大臣折衝の中で、財務大臣からも話があったことでありますが、防衛省として、いかに収入を上げていくかということも、しっかり考えていかなければならないと思います。もちろん、それほど巨大な額になるとは思ってはおりませんが、やれることはしっかりとやりたいと思います。

Q:収入を得るとおっしゃいましたが、大臣としてどのようなイメージを持っていらっしゃるのか、また、2年度予算が5兆ですが、後年度が2兆と増えているという予算の組み方についてはどのように考えていらっしゃいますか。

A:後年度負担が大きくなっている現実の中で、日本の財政の現実を考えれば、かなり狭いスペースの中で泳いでいかなければならないだろうと思っております。これまでの収入としては、例えば、病院収入、物品の売却というようなことで収入を得ておりましたが、病院収入は、例えば、収入が上がっても薬剤費は防衛予算から支出が増えることにもなりますので、その辺の増えた収入は国庫へ、出ていくコストは防衛予算からということでは、なかなか号令をかけても収入が増やせるというわけにはいかないと思いますので、増えた収入がしっかりと防衛予算の改善に充てられるような枠組みを含め、検討していかなければいけないと思います。

Q:装備品の海外移転等についてはどのようにお考えでしょうか。

A:装備品の海外移転等もしっかりやっていかないといけないと思っておりますが、それは収入を得るというのとは少し一線を画したものだと思います。

Q:今日、ローハニ大統領と安倍総理大臣との首脳会談で、中東への自衛隊派遣について話し合われると思います。一方で、アフガンで中村医師が射殺されましたが、日本人の海外での安全ということを考えますと、自衛隊の海外派遣というのが国際政治における日本の政治性を高めてしまって、かえって日本人の安全面にマイナスの影響を与えるのではないかという指摘もありますが、この点について大臣はどうお考えでしょうか。

A:特にそうは思いません。

Q:F-35の取得方式ですけれども、昨年、完成機輸入という閣議了解をして1年で方針転換ということですが、見通しが甘かったということも考えられますが、その辺大臣はどうお考えでしょうか。

A:先日、三菱重工のF-35の組立工場の視察をしました。工程の改善が急速に進んでいるというのを拝見しました。やはり、日本の製造業、現場の力というのは非常に強いと思います。私も96年初当選する前、メーカーにおりましたが、やはり現場でコストを軽減する力というのは、日本企業は鍛えられていると思いますので、今後も更にコストが軽減できるように努力してもらいたいと思います。

Q:関連してなのですが、組立ては三菱重工で行うということですが、部品納入に関しては輸入が続くと聞いていますが、このことについてはいかがでしょうか。

A:部品納入についても、未来永劫に輸入ということではないだろうと思っておりますので、勿論、米国の承認は必要でありますが、品質がきちんと維持されコストが安いものであれば、当然に置き換えることは可能だと思います。様々な分野で頑張っていただきたいと思います。

Q:予算案の辺野古移設関連の経費についてお伺いします。軟弱地盤の改良工事に伴う関連する経費が今回計上していないということですが、この理由については、有識者会議等でまだ検討が継続中ということを踏まえて見送っているということでしょうか。

A:承認申請の時期、その他まだ不明確でありますので、そういうことになっております。

Q:変更申請について、沖縄県知事は承認しない構えを見せていますが、そうしたことも含めて、時間を要することというのも念頭にあるのでしょうか。

A:いつ申請を出すのかということを含め、まだ不明確ですので、そうしたことを含めてということでございます。

Q:今日、夕方、安倍総理とローハニ大統領の会談が予定されていると思いますが、それに対する期待や中東派遣を巡っても議論されるかと思いますが、どのようなことに言及されていますでしょうか。

A:これまで度々、イランに対しては透明性を持って検討の前提、状況を説明しておりますので、イラン側にはそうしたことを踏まえて理解いただけるのではないかと思います。

Q:昨日、沖縄県金武町の照明弾の件で、海兵隊の方から訓練再開の連絡があったようなのですが、その受け止めと説明等は防衛省の方から行われたのかどうかお願いします。

A:強風の影響というふうに聞いております。米軍としては、しっかりと再発防止策を徹底するということでございますので、しっかりと安全対策を取っていただくようにお願いをしたいと思います。

Q:沖縄県の方が、説明が不十分であるということで、再度説明を求めているのですが、それについてはいかがでしょうか。

A:すみません。どのような説明が沖縄県に対してなされているか承知しておりませんので、しっかりと地元に説明することは大事だと思っておりますので、そこのところはきちんとやりたいと思います。

Q:自衛隊の馬毛島基地の関連で質問させてください。現時点で、硫黄島でFCLPの訓練をやる際に、岩国、三沢、厚木の3基地が予備施設に指定されていますが、今回、馬毛島にFCLPの恒久施設ができることで、これら3つの基地が予備施設としての指定から除外されるのか、今回、馬毛島に基地ができることで地元にとってどんな負担軽減につながるのかをお願いします。

A:予備を含め、どういうふうに指定していくかはこれから米軍と相談をしていくことになると思いますが、基本的に馬毛島が整備されればFCLPは馬毛島で行うということにしていきたいと思います。

Q:馬毛島の件ですが、地元では騒音であったり、米軍機の事故等についての不安がありますが、それについては大臣どのように軽減に取り組んでいくのでしょうか。

A:地元に対してしっかりと御説明していきたいと思います。

Q:現時点でどのような影響が生じるとお考えでしょうか。どの程度の影響が騒音だったり漁業だったりに生じるのでしょうか。

A:様々な調査をこれから行っていくことになると思いますので、その結果を見たいと思います。

以上