防衛大臣記者会見

日時
令和元年12月10日(火)11:07~11:25
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 今日の午後、陸上自衛隊朝霞駐屯地において行われる、日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ」を視察いたします。今回で、77回目になると聞いておりますが、陸上自衛隊とアメリカの陸上部隊が実施する指揮所演習としては、最大規模でありますので、日米の共同作戦を実施するための指揮幕僚活動を訓練し、能力の維持・向上を図る訓練でございます。日米の隊員が緊密に演習に取り組んでいるところを確認すると同時に、双方の隊員を直接激励してまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q:週末行われた北朝鮮の燃焼実験について、これについて、重大な実験を行ったと話しております。防衛省の分析と今後の見通し、それと、米朝プロセスを後押ししていくという日本の立場に変わりがないかについてお聞かせください。

A:分析その他については、公に申し上げるのは手の内を晒しかねませんので差し控えますが、日本として、米朝プロセスの中で、北朝鮮が大量破壊兵器及びミサイルのCVIDを実行するというのが、最も望ましいという立場に変わりはございません。

Q:中東派遣についてお伺いします。昨日、与党の部会が開かれ、国民の理解を進めるべきだという意見や派遣される自衛官が憂うことがないようにという意見が出ました。これについて、大臣としてどのように受け止めてらっしゃるのかということと、今後の見通し、プロセスについてどのように検討をされているのでしょうか。

A:様々、与党からも御意見を頂戴いたしましたので、それをしっかり検討の中で反映できるようにしていきたいと思います。

Q:米軍普天間飛行場内でPFOSを含む泡消火剤が漏れていたことが分かりまして、政府のこれまでの答弁では、PFOSを含まない泡消火剤に切り替え中ということでしたが、事実関係について教えてください。

A:今回漏出した泡消火薬剤は、PFOSが含まれているものであったということでございます。現時点で、ほぼすべての量が回収され、基地外に出たものはないということでございます。

Q:これまで、泡消火剤をPFOSを含まないものに切り替え中ということで、含むものが残っているという理解でよろしいのでしょうか。

A:切り替え中と聞いておりますので、切り替えが終わったということではないようです。

Q:先日、金武町で見つかった照明弾ですが、いずれも米軍のものであると、米軍側が認めました。大臣の受け止めをお願いいたします。

A:米軍から、米軍の照明弾であったということと、訓練を一時中止して、原因の究明をしているということでございますので、米軍の調査の結果を待ちたいと思います。米軍に対しては、地元の御理解を得るためにも、安全をしっかりと心がけてやっていただきたいと思いますし、問題が起きたときは、きちんと調査し、その結果をなるべく早く公表してもらうように努めていきたいと思います。

Q:「ヤマサクラ」についてお伺いいたします。日米で共同演習を重ねる意義と、それが今の東アジア情勢の中においてどのような意味を持つかについて教えてください。また、今回、サイバーなどの新領域の訓練が含まれているとのことですが、こういったことを日米で連携して演習することの意義について教えてください。

A:「ヤマサクラ」は、陸上自衛隊と米軍の陸上部隊が共同で行う指揮所演習最大のものでありますが、様々なレベルの指揮官の判断能力あるいは幕僚の調整能力の向上を図るという演習と理解しております。東アジアにおける安全保障環境が厳しい中で、日米の抑止力・対処力を維持・強化していくために、こうした日米共同の訓練・演習は非常に意義があると思っております。また、新領域と呼ばれる宇宙・サイバー・電磁波の中で、宇宙を除く、サイバー・電磁波については、今回の演習の対象とするわけでありますが、新領域について、日米でどのように対応していくか、演習の中でそういったところも見ていきたいと思っております。

Q:名護市の辺野古についてお伺いします。今月14日で政府が土砂を投入して1年になりますけれども、埋立ての進捗状況を教えてください。加えて、現在、埋立てを行っている区域、いわゆる②と言われる地域と②-1は、当初計画では6カ月で埋立てが完了する予定だったと思いますが、今後の見通しをお聞かせください。

A:キャンプ・シュワブ南側の埋立工事の11月末の進捗率は、所要の高さ、海水面から3.1mまで埋立てを行うのに必要となる量に対して、②-1は7割、埋立地域②については約1割となっております。当初計画6カ月でありますが、工事全体の工程を含めた変更承認申請に向けた検討を行っているところであります。今後の見通しについては、現時点では確たることを申し上げるのは困難であります。

Q:次世代戦闘機の開発について、夏の時点では開発費は事項要求となっていましたが、年末の予算獲得に向けてはいかがでしょうか。これは関係議員から、検討して早く開発方針を定めてほしいという声があるのですが、年末の予算の獲得について大臣の意気込みを教えてください。

A:概算要求の時点では、事項要求となっておりました。現在、財政当局と調整中でありますので、結果が出次第、また、お話申し上げたいと思います。

Q:関連ですが、先の週末には航空機の開発関連で、三菱重工を視察されたのですが、その感想と国産技術の維持という観点からどういう所見を持たれたのか、お聞かせください。

A:F-35を始め、非常に情報の保全がきちんとコントロールされた中で行われているのを確認することができました。F-2が段々と数が少なくなっていく中で、それを置き換えていく次期戦闘機をしっかりと開発していくのは大事だと思いますし、F-15の能力向上が、部品の多くがFMSの対象となりますので、やはり次の戦闘機に関しては、改修の柔軟性、能力向上の柔軟性というものを重要視する必要があるかなと思います。

Q:次世代戦闘機を国産主導で開発するという意味合いについて、どうお考えでしょうか。

A:長く使う戦闘機ですから、様々な技術の向上に当たっては、やはり能力向上の都度やらなければならない。それをきちんと日本が自らできるという能力向上、改修の自由度を維持していくというのは、非常に重要なことだと思っております。また、そうした防衛産業の基盤の維持ということを考えても、いろいろと考えていかなければならないことは多々あると思います。

Q:横田空域についてお伺いします。敗戦国の中で、ドイツ、イタリアはないと思うのですが、わが国だけはいわゆる横田空域がありまして、日本の主権が制限されている、米軍が管理している空域になりますけれども、これは主権の問題として問題ないとお考えでしょうか。

A:横田空域に関しては、現在、米軍に管制をしてもらっているところでございます。将来的には、日米の間で色々と検討することが必要だろうと思います。

Q:それはいつぐらいという、例えば完全に取り戻すというようなことはいつぐらいと考えていらっしゃるのでしょうか。

A:特にありません。

Q:駐留経費の件で、先ほど大臣も日米対処力を強化していかないといけないとおっしゃった中で、来年、特別協定の見直しの交渉があると思いますが、協定の交渉自体は外務省が主管だと思いますが、日米の駐留経費の交渉にどのように当たっていくことが日米の抑止力強化に向けても重要になっていくとお考えでしょうか。

A:日本が駐留経費を他国と比べても非常に多く負担をしているのは、日米双方で了解をしている事項ですので、在日米軍の駐留がきちんと行われる、また、在日米軍の即応力が日本でしっかりと維持ができる、そういうことが大事だと思っております。

Q:トランプ大統領が、安倍首相に増額を迫ったというようなことを公言されていたりしますが、その辺の受け止めというのはどのようにお考えでしょうか。

A:トランプ大統領は色んなことを色んな分野でおっしゃいます。

Q:先ほど北朝鮮の一連の挑発的な動きについて、技術的な分析については明らかにすることを差し控えるというお話がありましたが、技術的な評価ではなく、この一連の振舞いについて、防衛を預かる立場からどのように評価をしているのか。また、年末に向けて米朝協議がスタックしていく可能性がもし出てきた場合に備えての対応を、どのようにお考えでしょうか。

A:日本としては、北朝鮮がまず安保理決議をしっかりと遵守をするということが大事だと思っておりますし、米朝プロセスの中で、大量破壊兵器、ミサイルがCVIDに向けて着実に動いていくということが大事だと思っております。北朝鮮も様々な情報を発信しますので、それは、様々な分析をいたしますが、それについて一々コメントするのは適切ではないと思います。

Q:神奈川県の行政文書流出に関して、ブロードリンク社と防衛省の間で契約を結んでいると、前回の会見のときにおっしゃっておりましたが、その後の調査の状況をお願いします。

A:3年くらい前から、物が流出をしているということでございましたので、平成28年度まで遡った調査を行って、その結果、平成28年度以降にブロードリンク社と使用済みパソコンの売払い等の契約、直接契約11件、580万円相当の契約があるとのことでございますが、全てのこうした契約について、ハードディスクを破壊し、あるいは、取り外した上で引き渡されたということを確認しております。現在のところ、情報流出その他に関する被害は報告されておりません。また、昨日、このブロードリンク社に対して、現状の管理体制を踏まえると、防衛省の取引先としてふさわしくないということで、9カ月間の指名停止にさせていただいた次第であります。

Q:来年度の予算で、新小銃が要求されたと思うのですが、これはどのくらいの期間で調達するという予定なのでしょうか。現用の89式小銃を約30年かかっているのに更新が終わっていないのですが、いかがでしょうか。

A:事務方から答えさせます。

Q:大臣は御存知ないということなんですね。

A:はい。

Q:大臣が御存知ないことを、いわゆる普通の会社で言えば設備投資ですよね。それが何年でかかるのかだとか、総額いくらかかるかということを分からないで国会にこれを審議していただいているということなのでしょうか。

A:いえ、予算審議の前にはしっかりと説明を受けます。

Q:中東の派遣について、昨日、部会が開かれて色んな議論が出て、そもそも自衛隊派遣の意義を問う声も、外国船籍が目の前で襲われているときにどうしたらいいのかなど、技術的なお話、まだまだ議論が深まっていないような状況があったかと思うのですが、改めて、部会の状況などを報道や報告を受けて、どのように捉えていらっしゃるかを教えてください。

A:まだ、中東派遣については省内でも検討中でございます。派遣の前提となることについて、与党に対して御説明をして、様々御意見をいただいたところでございますので、昨日の部会の状況などもしっかり検討の中で反映をさせていきたいと思います。

Q:中東派遣関連で、昨日から与党プロセスが始まったということですが、国民の理解という意味では、通常国会とかそういった場面でも説明が必要とお考えでしょうか。

A:派遣について決まりましたら、国民の皆様に御理解をいただけるように、しっかりと様々な場面で説明をしていきたいと思います。

Q:それは、常会が始まる以前に派遣が決まった場合も。

A:派遣決定時期その他についても検討が続いているところですので、時期について申し上げるのは残念ながらできません。

Q:中谷大臣のときも質問しましたが、当時、自衛隊の部隊で医官の充足率が2割、これは掛け持ちをしている駐屯地を含めての話ですが、ほとんどの駐屯地に医官がおらず、薬剤官が売薬を配っている状態ですが、これは改善されているのでしょうか。

A:事務方から答えさせます。

Q:大臣は御存知ない。

A:知りません。

Q:これに関して、護衛艦にも医官はほとんど乗っていません。護衛艦の場合、海外派遣の場合のみ医官が乗っていると聞いていますが、そういう医官が少ない状態で、今後の中東派遣で更に追加の艦艇を派遣する場合に、医官がちゃんと回していけるかということは考えていますでしょうか。

A:艦船における医療体制については、調査するように先日、命じたところです。その結果を待ちたいと思います。

Q:約1カ月前に、お尋ねした件を、事務方から回答されると伺っていますが、未だに回答をいただいておりません。なぜでしょうか。

A:督促させます。

Q:能力が無いということでしょうか。

A:知りません。

Q:1年程になりますが、フリーランスの会見参加に関しては、進展がないように思いますが、なぜ1年近くかかって、進展がないのでしょうか。

A:慎重に検討していると思います。

以上