防衛大臣記者会見

日時
令和元年11月26日(火)11:31~11:44
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 豚コレラ、CSFの対策として、野生イノシシに対する経口ワクチンを入れた餌を空中から散布するという農林水産省の計画に、協力を自衛隊として行っていきたいと思っております。CSFのウィルスを野生イノシシが拡散をしてしまうために、農林水産省において、CSFウィルスに対する経口ワクチンを地上で散布するという計画を進めているところですが、その一環として、経口ワクチンを入れた餌を空中散布する検討を農林水産省で行っているところでございます。今月28日に農林水産省が、群馬県の畜産試験場において、経口ワクチンの空中散布の実証実験を行うこととなりましたので、防衛省は、陸上自衛隊のヘリコプターUH-60JA1機、これは相馬原駐屯地の第12旅団第12ヘリコプター隊ですが、このUH-60JA1機により、実証実験に協力をいたします。具体的には、農林水産省の職員を自衛隊のヘリコプターに乗せて、経口ワクチンを実際に投下することによって、高度や速度など適切な散布方法を確認することになります。

2 質疑応答

Q:今回のバーレーンの出張の成果をお願いします。

A:今回のバーレーン出張、マナーマ対話で日本のこれまでの貢献ぶり、あるいは、中東地域における安全保障の重要性についてのスピーチを行いました。思っていたよりも質問が随分ございましたので、日本の貢献に対する関心の高さというのをうかがい知ることができました。また、バーレーンをはじめ、フランス、ヨルダン、イエメンといった各国の防衛大臣あるいは大統領顧問とのバイの会談、あるいはサウジアラビアのジュベイル外務担当大臣等と昼食の傍らで様々な意見交換をすることができました。日本が検討していることについても会談、あるいは昼食の懇談会等で申し上げました。そのほか、CTF151の司令部へ行きまして、CTF151の状況の確認、あるいは日本から出ている司令部要員とも話をしました。また、中東各国に対する防衛装備品の協力についても少し意見交換することができました。そうしたことを踏まえながら、アセットの派遣についてしっかり検討していきたいと思います。

Q:今回のバーレーン訪問で、大臣は、中東地域に自衛隊派遣の検討について理解を求められてこられましたが、現在の検討状況と結論を得るまでのスケジュール感をお聞かせください。

A:特に期限を決めているわけではありません。しっかりと検討して結果が出たところで、きちんと御説明をしていきたいと思っております。

Q:日韓GSOMIAが韓国側による終了通告が停止されている状態ですが、この状態に期限はあるのでしょうか。また、今後、どのように正常化に向けて韓国側と向き合っていかれるおつもりでしょうか。

A:現在のGSOMIAの状況については、外務省に協定上の解釈についてはお尋ねをいただきたいと思いますが、私の理解においては、今回の通告の停止は、一時的なものと理解しております。協定の本則に基づいた安定した状況になるように、韓国側には引き続き、賢明な対応を求めていきたいと思っております。状況としては、やや一時的な状況ではありますが、GSOMIAに基づいて、適切に情報のやり取りをやってまいりたいと思います。

Q:豚コレラに関連してですが、空中散布ですと、感染地を包囲するように、かなり広範囲にまく可能性がありますが、現在、どの県に空中散布する予定なのか、あるいは実証実験の後の本格的にまく時期について教えてください。

A:地域その他については、農林水産省にお尋ねをいただきたいと思っております。地上でまく分と、地上からはアクセスが難しく、空中から散布をする方が良いと判断する場所と両方あるというのが、私の理解です。時期については、葉が落ちてからなのか、それ以前なのか、それは農林水産省の検討と思いますので、農林水産省にお尋ねいただけたらと思いますが、自衛隊としてしっかり協力してまいりたいと思います。

Q:まずは実証実験ということで、今後、どれ位までワクチン散布に防衛省として協力していきたいのか、規模、期間、どういった形で今想定をしているのかお聞かせ下さい。

A:今回、群馬県で一度やってみて、どういう状況になるのか、実際にその散布したものをイノシシが食べるのかどうかということも含め、確認が行われると理解をしておりますので、まず今回の実験をやった上で、農水省の方で効果的なものかどうかという判断があるのだろうと思います。その上で、自衛隊として検討していきたいと思います。

Q:こういったワクチンの空中散布というのに、自衛隊が協力してきた例というのはこれまであったのでしょうか。

A:調べさせます。

Q:イージス・アショアに関連して、昨日、佐竹秋田県知事が記者会見で、新屋演習場について、「住宅地に近すぎる。県有地を売却する議案を提出できる状況にない。」と話されて、一層、新屋演習場への配備が困難になっているという状況だと思うのですが、知事への御説明や視察は、今のところ、考えている予定はあるのでしょうか。

A:まず、再調査をした上で、ゼロベースでしっかり検討していきたいと思います。

Q:GSOMIAについて、協定上の解釈は外務省にお尋ねくださいとのことでしたが、とはいえ、GSOMIAを担うのは防衛省・自衛隊であるのでお尋ねします。本来、GSOMIAは一度延長すると自動的に一年間延長されることになっておりましたが、先ほど、一部触れていましたけれど、今回はあくまでも一時的な延長で、韓国が「やはり破棄します」と言えば、その時点でGSOMIAは終了すると理解されているということでよろしいでしょうか。

A:行政取決めですので、両国の合意があれば様々なことが可能だと理解をしております。現時点でGSOMIAは有効ですので、それに則って適切に情報交換をしていきたいと思います。この協定の解釈は、外務省にお尋ねいただきたいと思います。

Q:GSOMIAに関して、正常化に向けてとおっしゃっておりますが、大臣としても、先方の国防当局に何か働きかけをしているところはあるのでしょうか。

A:外交当局並びに国防当局は、GSOMIAの必要性については、韓国側は十分に理解をされておりますので、韓国側がそれに基づいた賢明な対応をとることを期待したいと思います。

Q:今回の破棄の停止の発表後もそういったやり取りというのは、防衛省としてはしているのでしょうか。それとも外務省が全部やっているのでしょうか。

A:韓国側の外交当局、防衛当局、GSOMIAの重要性は既に十分理解をしておりますので、韓国側の賢明な対応を求めてまいります。

Q:今の御発言なのですが、外交当局と防衛当局は理解していると、理解していないのは青瓦台だというような趣旨にも聞こえるのですが。

A:外交当局並びに国防当局はよく理解をしていると申し上げました。

Q:フランシスコ教皇が日本を離れます。日本にいる間、核兵器の廃絶を訴えていましたけれども、そういったメッセージを防衛当局としてどういうふうに受け止めたか、また、教皇来日についての意義について、大臣ご自身はどのように受け止められていますでしょうか。

A:非常に地球上に数の多いカトリックの最高指導者といってもいいと思いますが、数十年ぶりの来日というのは、非常に重要な御訪問だったと思っております。広島、長崎を経験した日本としては、核のない世界をつくるというのが究極の目的であり、それに向けて日本政府としても努力をしていくというのは、必要なことだと思っております。現実の安全保障環境を見据えながら、それに向けて日本としてもしっかり努力をしていかなければいけないと思います。

Q:大臣は、核兵器禁止条約についてどうお考えでしょうか。

A:核兵器禁止条約は、残念ながら現在の安全保障環境をベースにしたものではありませんので、核兵器国、あるいは核の脅威に晒されている非核兵器国、いずれも支持を得られておりません。残念ながら日本としてこれに署名をする考えはありません。

以上