防衛大臣記者会見

日時
令和元年11月19日(火) 9:22~9:40
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 今回、バンコクで行われたADMMプラス及び日ASEAN防衛担当大臣会合に出席するとともに、インド太平洋地域の各国の国防大臣との間で、バイ、マルチを含め、10回の個別会談を行いました。ADMMプラスでは、地域の安全保障課題に関し、率直な意見交換が行われ、南シナ海問題について、私から、あらゆる一方的な現状変更の試みに強く反対する旨を申し上げ、「法の支配」に基づく国際秩序を維持していくことの重要性を訴えました。日ASEAN防衛担当大臣会合においては、新たな日ASEAN防衛協力の指針「ビエンチャン・ビジョン2.0」を発表し、ASEAN側から、新たなビジョンへの歓迎と、今後の日ASEAN防衛協力への更なる期待が表明されました。個別の会談で申し上げれば、日米韓の3カ国では、北朝鮮情勢を含む地域の安全保障に関する課題や日米韓の連携の方向性について議論し、緊密な協力を継続していくことで一致しました。アメリカとの日米防衛大臣会談では、引き続き緊密な連携を維持し、日米同盟の一層の強化に取り組むことで一致しました。韓国とは、様々な課題について、わが国の立場を伝達するとともに、防衛当局間の意思疎通を継続していくことで一致したところです。インド、ニュージーランド、ASEAN各国との会談では、「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンの下、2国間の関係を一層進展させていこうということで一致をしたところです。色々と率直な意見交換が行われたというのは非常に大きな成果であり、様々な国との今後の防衛協力のあり方について、大きく寄与することができたのではないかと思っております。

2 質疑応答

Q:日米韓の緊密な連携という御発言がありましたが、日韓GSOMIAについて、日韓防衛相会談の方でも平行線に終わったようなのですが、失効まで1週間を切っておりまして、それまでに大臣から韓国側へどのような働きかけをしていきたいか、何かお考えがあればお願いします。

A:日韓防衛大臣会談の中で、韓国に対して賢明な対応を求めたところでございます。

Q:今日で、安倍総理の在職日数が歴代最長に並ぶということでその受け止めと、大臣は閣僚の一員として様々なことに取り組んできたと思うのですが、御所感をお願いします。

A:日本の政治が非常に安定しているというのは、外交安全保障の面から言えば、非常に良いことだと思います。総理とトランプ大統領の間で、首脳の個人的に非常に良好な関係に支えられ、安定した日米関係を築いてまいりましたし、様々な国際会議の場でも、総理がどの会合でもベテランの域に達しているということで、日本の発言に重きが置かれるようになったということはあろうかと思います。そういう意味で、外交安全保障について、政権が安定しているというのは大きなプラスであったと思っております。

Q:昨今、閣僚の辞任や桜を見る会や英語の民間試験の問題も出てきております。長期政権の緩みではないかというような批判もありますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

A:内政的なことについては、様々言われていることがあるかもしれませんが、少なくとも私が担当してまいりました外交、今回の防衛ということについては、プラスであろうと思います。

Q:河野大臣はかねてより、次期の総裁選にも出馬の意欲ということで、民放の番組でも発言されておりますが、今のお気持ちはいかがでしょうか。

A:まずは、きちんと自分の仕事をやるということだろうと思います。

Q:長期政権が築かれたことで、今どういった課題が生じているとお考えでしょうか。また、安倍政権が長く続くことで、その次を担う人物には、政権運営に当たって、どういった難しさがあるとお考えでしょうか。

A:先ほど申し上げましたように、外交安全保障の観点から言えば、安定政権はプラスだと思います。いつの時代にも、政権運営は難しいもので、特にどうということはないと思います。

Q:桜を見る会について、安倍総理から説明が続いているのですが、詳細については証拠品等が廃棄されたとして事実関係を確認できない状況となっています。こういった事態について、どのように受け止めていらっしゃいますか。また、総理の説明は十分と言えるのか、国会の質疑で説明をする必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:桜を見る会は内閣官房で取りまとめていると思いますので、そちらへ聞いていただきたいと思います。

Q:日米防衛相会談に関連して、FMS調達に関してかねてから大臣、改善意欲を示されていると思うのですが、会談でどのようなやり取りをされて、今後どのように改善していくか、意気込みをお聞かせ下さい。

A:今回、装備品の調達については議論になりましたが、FMSについて、今回の会談で突っ込んだやり取りはありませんでしたが、今、米側と未納になっているものの中で単なる書類の手続き、事務手続きの遅れで未納扱いになっているものがある、あるいは、納期が遅れているものに関しては、FMSの調達をやっている国の間でも少し問題意識を共有して、どのように対応することができるかという議論をスタートしているところでありますので、既に日米の間、あるいは、FMSの調達をやっている国とアメリカの間で、問題の改善について取組を行ってきているところであります。しっかりと問題点を改善できるようにやってまいりたいと思います。

Q:GSOMIAに戻りますが、一部報道で、仮にGSOMIAが破棄、失効された場合でも、日米韓3カ国の既存の枠組みを使って、似たような役割を果たせるように、という報道があるのですが。

A:ごめんなさい。何ですか。

Q:日米韓の3カ国での情報共有の取り決めを、今あるものを更に補強するかたちでGSOMIAがなくなった分を補うという報道があるのですが。

A:どなたが言っているか分かりませんが、韓国側が賢明な対応をすると思っております。

Q:日米韓防衛相会談の中では、そういった話題には及ばなかったのでしょうか。

A:ありません。

Q:今回の日米韓、日韓の会談を通じて、特に韓国との間に様々な課題がある中でどういった成果を生み出すことができたとお考えなのか、また、韓国側に重ねて賢明な対応を促しましたが、何らかの姿勢の変化を引き出せたとお考えでしょうか。

A:こういった北朝鮮情勢の中で、あるいは、東アジアの安全保障状況が厳しい中で、日韓防衛当局間、しっかり連携し、様々話し合いをしていこうと一致しました。また、先方の長官との間では非常にいい個人的な信頼関係を築くことができたと思っております。

Q:向こうの姿勢の変化は引き出せたと思いますか。

A:韓国側が賢明な対応をするだろうと思っております。

Q:ポスト安倍についてですが、大臣かねがねいつかは総理という話をされていますが、ポスト安倍に向けて、どういう取組をして、なぜそこを目指すのか、何を成し遂げたいと思って、そこを目指しているのでしょうか。

A:まずは、今の仕事をしっかりやるということが第一だと思います。

Q:そこまで何をしたいかといえば。

A:本書きます。

Q:GSOMIAの話に戻りますが、大臣、韓国のカウンターパートと個人的な信頼関係を築けたとおっしゃっていましたが、22日いっぱいで期限、このままいくと失効という状態の中で、まだ更に働きかけを大臣ご自身で続けるお考えでしょうか。

A:韓国側に賢明な対応を求めたところでございますので、韓国側がしっかりと対応すると思っております。

Q:今日、一部報道で大臣が外務大臣に在任中、中国の王毅外相とのやり取りの中で、ミサイルの配備に関するINF全廃条約の失効に伴って、地域に新たにミサイルが配備されることについて、懸念が示されたということがあったのですが、8月の日中韓の外相会談のときなのですが、実際そのテーマに関してやり取りはあったのでしょうか。また、防衛大臣として、その現状に対して、どのような課題認識をお持ちでしょうか。

A:私の方から、中国が、INFの次のラウンドでは、INFの条約にしっかり入って、軍縮に加わることが大事だということは申し上げました。先方の発言は、私から申し上げるのは差し控えたいと思います。

Q:昨日から防衛装備の見本市、「DSEI Japan」が幕張メッセで始まっているのですが、開催の意義についてどのようにお考えでしょうか。また、防衛装備移転の3原則が閣議決定されて5年が経つのですが、完成品の輸出の実績がまだないということで、現状をどのように受け止めているかということと、これから政府として、どのように取り組んでいかなければならないかとお考えでしょうか。

A:今回のDSEI、これはイギリスの展示会で、イギリス以外で開催されるのは今回が初めてと伺っております。そういう意味で日本の装備品に対する期待感というのがあると思っておりますが、おっしゃられたようになかなか装備の移転というのが進んでいないというのも現実としてあると思います。今回のADMMプラスの様々なバイのやり取りを含めたやり取りの中で、例えば、各国の軍が災害派遣、あるいは、災害復旧に果たす役割というのが増えている、あるいは、気候変動に端を発する自然災害が増えていることについて多くの国が関心を持っている。日本は地震ですとか台風ですとか災害が多い中で災害派遣というのが多くの国からしっかりやっているという評価がありましたので、そういう分野での日本との協力、装備品の移転の協力ということについては、かなり多くの国が興味を示しているということはありました。そういう意味で海難救助艇をはじめ、様々な分野で今後の防衛協力の一環として、装備品の協力というのは大きなテーマになり得ると思っております。ただ、そういう中でやはり日本の製品、良いけどコストが高いよね、という話はありますので、そこを相手国のニーズを取り入れた開発をする、あるいは、共同開発をすることがこれから必要になってくるのではないかと思います。

Q:中東のバーレーンで行われるマナーマ対話に関してですが、大臣は出席に意欲を示されていましたが、今は出席なさるお考えでしょうか。また、大臣はこちらの会議には外務大臣の時にも参加されていらっしゃいますが、今回、防衛大臣として、また、中東への自衛隊の派遣を検討されている立場として参加されることに、どのような意義があるとお考えでしょうか。

A:様々諸般の事情が許せば出席をしたいと思っております。このマナーマ対話はシャングリラですとか、ミュンヘンといった安全保障の一連の会合の中でも中東をテーマにした重要な会合だと思っておりますので、やはり日本としてしっかり出席して、主張をする、あるいは、意見交換をすることは大事だと思います。

Q:マナーマ対話の関係ですが、今、政府が自衛隊の中東派遣を検討している中で中東に行かれて、派遣について関係各国にどういったことを伝えようとお考えですか。また、バーレーンには第5艦隊や有志連合が置かれていますが、そういったところに視察なり意見交換するおつもりはありますでしょうか。

A:まだ、マナーマでの日程について固まったものがございません。行けば当然にセッションの中で話をすることになろうかと思いますし、様々バイの会談も行われると思いますが、今のところ、まだ決まっているものはありません。中東については、こういうことを検討しているということは、様々関係国に伝える必要はあるかと思います。

Q:DSEIについて伺いますが、大臣は死の商人という言葉に対してどういうイメージを持っていますか。

A:武器の開発・販売をする企業に対して、そういうことが言われていることは承知しております。

Q:今回のDSEIについて、死の商人との関係についてはどうお考えでしょうか。

A:装備品の中には、先ほど申し上げた救助艇、輸送機、そういった様々な分野で使えるものもあります。デュアルユースのものもあります。全てをそういう言い方で一括りにするというのは、適当ではないと思っておりますし、当然に、国土を防衛するためには武器が必要になってくるわけですから、そういう言葉遣いには少し気を付ける必要があろうかと思います。

以上