防衛大臣記者会見

日時
令和元年10月29日(火)11:17~11:33
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 私から冒頭3点あります。まず、昨晩の私の発言で、不快な思いをされた方にお詫びを申し上げたいと思います。発言の趣旨は、度重なる自然災害に自衛隊の隊員諸君が災害派遣の要請を受け、度々出動し、被災者に寄り添いながら士気高くこの災害派遣の業務に当たってくれている。そんな中で大臣として、隊員の健康管理に気を使いながら、また、こうした災害派遣に出動中の隊員の処遇の中で、改善が必要となることについては、しっかり改善をしていかなければいけないということを申し上げたのが趣旨でございますが、不快な思いをされた方には、改めて、お詫びを申し上げたいと思います。2つ目でございますが、昨日、在日米軍から嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練に関するノータムが発出されました。天候を条件として、嘉手納でパラシュートの降下訓練が度々行われていることは、明らかにこのSACO合意に反することでありまして、受け入れることはできません。SACO合意違反と言わざるを得ないと思います。昨日、在日米軍の司令官に防衛省からメールで申入れをし、あるいは、関係各省と電話連絡をし、在京の米大使館にもこの訓練を嘉手納でやることを中止するよう申入れをいたしました。 その後、ワシントンに連絡を取り、局長級の電話会談を行ったところでございます。何度も天候が悪化して、予定された訓練がかなりの期間、天候が悪くできないというようなことならば、それは御相談をしなければいかんこともあるかもしれませんが、今回のような、ただ単なる例外的ということではいけないと思います。これは地元の御理解をいただくというのは同盟を維持・強化していく上での最も基本的なことでありまして、週末の富士山会合でも、米側の安全保障の専門家あるいは在京のヤング大使代理、シュナイダー司令官がいらっしゃる前で、私としてはこの在日米軍の強化に努めていく、そういうことを申し上げた矢先でございますので、私としては非常に残念でございますし、これはある面、由々しき問題、由々しき事態と言わざるを得ないと思っております。この問題は沖縄の首長さんからも現地で色々御連絡をいただいておりますが、きっちりと対応できるようにしていかなければならないと思っておりますし、年間の訓練のスケジュールがあるわけですから、その中でこの天候の悪化というのも当然、使用の条件としてスケジュールが組まれていかなければならないというふうに思います。3つ目でございますが、本日、イージス・アショア整備推進本部が実施する各種調査について技術的見地から検証を行い、助言をいただくため、外部有識者で構成する専門家会議を設置いたしました。専門家会議の委員には、電波、土木・水文、建築の各専門分野に精通された外部の有識者をお願いし、東北大学大学院の風間聡教授、首都大学東京の多氣昌生特別教授、横浜国立大学大学院の田才晃教授の3名を選定したところでございます。第1回目の会議は明日30日14時から防衛省で行います。今後、有識者の知見も活用しながら、地元の皆様に対し、より丁寧で正確な説明を行うことができるよう準備をしてまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q:嘉手納のパラシュート訓練について、お伺いします。伊江島ではなく、嘉手納で実施する理由について、例外的というお話がありましたが、今回、米側からどのような説明があったのかお聞かせください。

A:少なくとも、しっかりとした説明がなされていないという認識です。

Q:先日、救助ボートの使用のために本部港が使えなかったというケースがありましたけれども、こういったことが影響しているとお考えでしょうか。

A:米軍の訓練のスケジューリングについてはよく分かりませんが、少なくともSACOの合意で伊江島でのパラシュートの降下訓練は行うことになっておりますし、嘉手納は例外ということでございます。今年既に嘉手納での訓練が3回行われているということを私としては重く受け止めておりまして、外務大臣当時から米側に対して、こうしたことは是正が必要であると申し上げておりました。

Q:防衛予算についてお伺いします。大臣は昨晩のパーティーで、日韓の防衛費の伸び率の比較ですとか、中国やロシアの動向も踏まえた上で、日本の防衛予算が厳しいことを説明されました。日本の場合、1.1パーセントの縛りがあるということも強調されましたが、今後の防衛予算のあり方について大臣としての働きかけ、取組をされるお考えはありますでしょうか。

A:防衛予算が厳しい状況にあるという認識を持っております。正面装備もそうですが、やはり、隊員の処遇ということを考えたときに、やるべきことをきちんとやれているのか、今、さまざま処遇改善が必要なところについて、報告を求めているところでございますが、正面装備が防衛予算の中で大きな部分を取るから待遇が悪くていい、ということには決してならないと思っております。そういう面で待遇改善のことについて、きちんと報告を受けた後、どうしていくか考えていかなくてはいけないと思っております。

Q:先ほど、イージス・アショアの整備推進本部に関する外部有識者会議を開くということですが、これは、いつ頃までに結論を得たいとお考えでしょうか。

A:再調査をした上で、ゼロベースで考えようという中でしっかりとした助言をいただきたいと思っておりますので、スケジュールありきということではなく、きちんとした再調査と丁寧な御説明をすることに重点を置きたいと思います。

Q:嘉手納のパラシュート訓練に関して、現時点で米側の回答はあったのでしょうか。

A:最終的には、エスパー国防長官に私の懸念を伝えるのが、今のところ、最終でございます。

Q:エスパー国防長官と大臣が電話をして。

A:エスパー国防長官、今朝の5時頃までつかまりませんでしたので、局長間で電話会議をやってもらいました。向こうの局長から、エスパー国防長官に私の懸念を正確に伝えるということでございます。

Q:本部港の使用について、現時点で、米側から特に本部港が使えなくなっている現状については言及がないということでしょうか。

A:本部港については聞いておりません。

Q:イージス・アショアの件で、このタイミングで、外部の方の有識者委員会を立ち上げると判断をした理由と、有識者委員会の権限について、今、防衛省としても調査をしている段階だと思うのですが、どういう権限をもって、どういうことをしていくのか、もう少し具体的に教えてください。

A:専門家会議で、再説明に向けた再調査の一環として、外部の専門業者に委託する事項について、その仕様書の内容と調査結果の妥当性、電波環境調査について、計算手法等の考え方も含めた結果の妥当性、むつみ演習場に関する水環境への影響に係る各種調査について、その結果と、それを踏まえた対策の妥当性を検証するということをお願いしているところでございます。委員からいただいた技術的な助言は、調査手法あるいは調査結果に、しっかり反映をさせていきたいと思います。

Q:この段階で置くということを決めた、大臣としての判断はどういうところが一番ですか。

A:再調査をするわけでございますから、その再調査がきちんと行われるように、外部の知見を活かしていきたいと思います。

Q:昨夜の発言についてですが、大臣は、どの時点で問題になったということを認識されたのかということと、こういった件は、総理に報告をされて、どのような指示を受けたのかということについて教えてください。

A:ニュースに取り上げられているものを拝見いたしましたので、おそらく、不快に思っている方がいらっしゃると思います。そういう意味では、お詫びを申し上げます。今朝、総理にも私の発言がニュースに取り上げられていることについて、お詫びを申し上げました。

Q:総理には直接お会いになってでしょうか。

A:閣議の後でした。

Q:総理からどういった発言があったのでしょうか。

A:お詫びをして、頭を下げておりましたので、リアクションは分かりません。

Q:国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが亡くなったというニュースが、先程、流れましたが、大臣の受け止めをお願いいたします。

A:緒方さんとは、元々、ジョージタウン大学の同窓ということで、勝手に親近感を抱いておりましたし、国連機関のトップに就かれ、天野さんもそうでしたが、緒方さんのことについて、色々な方から、先方からそういった話を切り出されて、緒方貞子は凄かったという話を聞いたこともあって、同じ大学だと言ったことがありました。東京でも、色々な夕食会のときに御一緒して、たまたま席が同じで、色々なことについて、かなりはっきりと意見をおっしゃっていたということがあり、さすがだなと思ったこともございました。お亡くなりになられたということを伺って、非常に残念でございますが、ご冥福をお祈りしたいと思います。

以上