防衛大臣記者会見

日時
令和元年9月20日 (金) 11:42~12:06
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 本日、令和元年防災功労者内閣総理大臣表彰が官邸で行われました。平成30年7月豪雨における中部方面隊災害派遣部隊及び同協同部隊・同支援部隊と、平成30年北海道胆振東部地震における第7師団災害派遣部隊及び同協同部隊、同支援部隊の2部隊が受賞いたしました。そして、台風15号の災害派遣ですが、今日は、4,200人をもって、停電復旧のための倒木除去、そして、ブルーシートの展張の要望がきておりますので、倒木除去からブルーシート展張に、必要に応じて人員を割り当てるといったことも行うよう、態勢の強化をしたいと思っております。給水支援及び入浴支援については、日々、場所等が変わりますが、要望に応じて、追加でやるべきところはやりますし、「ありがとうございます」というところは、ブルーシートの展張等に転用できるようにしたいと思います。また、部隊についても、逐次、交代しながら災害派遣に当たっていきたいと思っております。

2 質疑応答

Q:一部報道で、アメリカの有志連合に関して、バーレーンで会合があり、55隻の監視体制という説明があったということですが、事実関係と日本政府として、どのように対応するかについて教えてください。

A:バーレーンに派遣されている2名の3佐と1尉の連絡員が出席しております。会合は、非公開ということで、内容について申し上げるのは差し控えたいと思います。

Q:ソロモン諸島が台湾との断交を発表しました。政府が、豪州、ニュージーランド及びインド等と進めている「自由で開かれたインド太平洋構想」に楔を打ち込んできたのではないかという声もありますが、大臣としてどのように認識されていますでしょうか。

A:わが国の「自由で開かれたインド太平洋構想」というのは、この趣旨に賛同していただける全ての国に開かれている構想ですので、自由な、そして、開かれたシーレーンを維持確保していこうという、そのための質の高いインフラプロジェクトで連結性を高め、海上における法執行能力の支援を行いながら、海上における法の支配を確立しようという考え方に賛同していただける国、全てにオープンな構想でありますので、どの国であっても、そうした考え方に共鳴している国は、歓迎であります。

Q:統合気象システムの器材換装に伴う撤去作業についてお伺いいたします。契約から約1カ月程で、硫黄島を含む全国約340カ所の器材を撤去するということが、そもそも見込みが甘かったと思うのですが、撤去作業の契約について、適切な予算執行だったと思われるのか、大臣の御所見をお願いします。

A:わが国の予算制度には繰り越しという制度がございますので、期日、予算期限に間に合わない時は、繰り越しの手続きをとる必要があると思いますが、今回は、それが行われなかったということで、今、事実関係の調査を行わせているところです。本来、繰り越し、あるいは、一旦解除ということが行われるべきところ、そうでない対応が取られたことについて、誠に申し訳なく思っております。きちんとした調査が行われた上で、対応をしっかりと考えていきたいと思っております。

Q:災害派遣についてお伺いしますが、千葉県の台風15号の被害では、大規模な停電ということで、他の災害と違った対応を求められたと思いますが、今回の事案を受けて、停電への対応について、教訓や新たな対策を検討されているかどうかについてお聞かせください。

A:自衛隊は今、停電復旧のための支援ということで、主に倒木の除去に当たっているところですが、停電の復旧は、電流が流れている訳ですので、なかなか素人の自衛隊が、おいそれと手が出せるものではありませんので、東京電力としっかり組んで、作業に当たる必要があると思います。おかげさまで、東京電力と本社並びに6事業所で共同調整所を立ち上げて、一緒になって現場に行って作業をするということが、スムーズに動いておりますので、停電の件数もかなり減っているところでございますが、最後の御家庭への低圧の引き込みのところの問題で、停電になっているところがあると、様々な方から伺っております。これは、おそらく東電側も気が付かないことですから、周りの電気がついているのに、うちだけ電気がついてないという方のために、東電が電話窓口を開設しているので、周りを見ていただいて、もし、うちだけついていないということであれば、低圧の引き込みの話ですので、東電に連絡をして対応していただくということが必要になるかと思います。自衛隊でもなかなか対応できるものではございません。自衛隊として、一日も早く、復旧ができるように頑張ってくれているところでございますので、部隊の交代などもしっかりやりながら、頑張っていきたいと思います。

Q:日曜日に視察に行かれたときに、6地区に自衛隊を編成して、リエゾンを派遣して、東電と連携してやっていくということですが、発災直後からそういった体制を作ってやっていく必要もあったのかと思いますが、今後、停電の対応ということについて、東電との連携をより早い段階から行っていく体制の構築と新たな対応について、今後の対応はどのようにお考えでしょうか。

A:何がどのように起きているかということを、認識するのに時間がかかるということはあろうかと思います。熊本でもかなり大規模な停電があり、その復旧を各地の電力会社から人員を出していただき、やっていただきました。私はそのときの防災大臣として責任者をやっていましたが、今回の千葉は、おそらく熊本のときの規模を上回る人員と作業車が各電力会社から入ってきてくれていると思います。それは具体的に確認していただきたいと思いますが、それだけの部隊が入ってきていますので、それを割り振る作業もおそらく熊本のときよりは時間がかかったのではないかと思います。全部終わってから、どのようであったというレビューは当然、防災担当大臣のところでやられると思いますが、おそらく熊本のときを上回る他電力からの支援というのが、おかげさまで入ってきていると感じております。それに併せて自衛隊も部隊を組んで動かしているところでございます。

Q:自衛隊としては、今週から人員を増やして対応していくと思いますが、それ以前に出せなかった理由は情報不足、東電から情報がこなかったからということでしょうか。

A:自衛隊は災害派遣の場合に、都道府県等からの要請に応じて部隊を災害派遣していますので、自衛隊としては要請に応じてなるべく速やかに必要な部隊を出すことでやってきております。

Q:要請がなかったから、大規模にならなかったということでしょうか。

A:おそらく当初、どのような状況になっているかと把握をするのに時間がかかったということがあるのかもしれません。そこは終わってから何が起きたのかということは、防災担当大臣の方でレビューされると思いますので、私の方から何か断定的に申し上げるのは難しい訳でございますが、終わったときのレビューでどのようであった、ということは行われると思います。

Q:安全保障関連法についてお伺いします。火曜日の会見で大臣は、日米同盟強化の観点から意義を述べられましたが、安保関連法の一方で自衛隊の任務の拡大、それから海外での武力衝突と思われるリスクの増大が指摘されています。安保関連法そのものに対する懸念に、大臣はどのように答えて国民の理解を得ていきたいとお考えでしょうか。

A:平和安全法制によって、憲法の範囲内であらゆる事態に切れ目なく対応をすることができる、ということになった訳でございまして、こうしたことを国民の皆様の御理解が得られるように、分かりやすく説明に努めていきたいと思っております。

Q:その説明なのですが、安保関連法で可能となった武器等防護について、防衛省・自衛隊の情報公開が乏しいのではないかという指摘があります。具体的に、実施件数、対象国、艦船、飛行機といった防護対象に、公表情報がとどまっていて、時期、場所といった、活動の具体的な詳細はこれまで明らかにされていません。法律も政令で3つ通し、総理は可能な限り最大限開示して、丁寧に御説明をすると御発言をされていましたけれども、この武器等防護に関する説明の在り方、これが適切であるか等、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:ちょっと調べてみます。

Q:安保関連法について、野党側が憲法違反だとして、これまでも数度にわたって廃止法案を提出しています。10月からの臨時国会でも、廃止法案を出す構えですけれども、この野党側の姿勢、それにどのように対応、御説明をされるのかお考えをお聞かせください。

A:平和安全法制は相当長い時間、国会で御審議をいただいて、成立をした法律でございますので、世の中にその内容を含め、しっかりと御説明をしていきたいと思います。

Q:現時点で国民の理解が深まっていると大臣はお考えですか。

A:様々な事態に切れ目なく対応することができるようになっているということについて、少しずつ認識は高まっているのではないかと思います。

Q:台風被害に関連して、一部で先ほど大臣がおっしゃられていたように、どういったことが起きているのか、認識に時間がかかったというふうにおっしゃったと思うのですが、一部では胆振東部地震のときのように、自衛隊の部隊を状況把握任務のために出すべきだったのではないかという指摘もございますけれども、こうした指摘に対して、大臣はどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

A:そういった指摘は、特に聞いておりませんが、災害復旧が終わった後、防災担当大臣が様々レビューをされると思いますので、その中で色々なことが分かってくるのではないかと思います。

Q:先日、茂木外務大臣と新旧引継ぎをされたときに、茂木外務大臣の方から、「私は訪問国の記録によりも記憶に残る外交をしたい」という発言がありましたが、大臣としては、どのように受け止めていらっしゃいますか。

A:それは茂木外務大臣に聞いてください。

Q:イージス・アショアについてお伺いします。秋田県の佐竹知事が、昨日の県議会でイージス・アショアについて、CEC、共同交戦能力を導入しないのであれば、自己防衛能力はないという発言をしていますが、その受け止めと、CEC搭載について、大臣のお考えをお願いします。

A:その発言を認識していませんので、調べます。

Q:CECの能力を導入するのか否かはいかがでしょうか。

A:調べてみます。

Q:佐竹知事が、配備候補地である陸上自衛隊の新屋演習場について、適地ではないと発言をされております。それについて防衛省としてはどのように捉えられたでしょうか。また、今、秋田県内の市町村議会で、イージス・アショアに反対する請願が採択されているようなところが多数でてきていますが、どのようにお考えでしょうか。

A:イージス・アショアにつきましては、まず、きちんと再調査をした上で、しっかりと御説明をしていきたいと思っているところでございます。

Q:再調査なのですが、スケジュール感というのは、まだ、詳細にはできないのでしょうか。

A:調べてみます。

Q:先日の石油関連施設への攻撃に関してですが、今、イラン製のドローンや巡航ミサイルが使われたと言われていますが、改めて聞くのですが、軍事用のドローンの脅威に対して、今回のケースも踏まえて、大臣としてどのような御認識をお持ちでしょうか。

A:このサウジアラビアの件につきましては、まず、米国等と連携しながら、今、情報収集・分析を進めてきたところでございます。もう少し時間がかかるかと思います。ドローンについては、一つはドローンの技術が非常に進んできている、しかも、これまでの巡航ミサイルその他と比べて、価格が安く、また、レーダーにも映りにくいといった意味で、少し、ゲームチェンジャー的な要素があると思っております。今、国際的にもLAWSを積んだ自律型ロボット兵器の規制の議論がございますが、私も最初、LAWSの議論をしたときは、ターミネーターのようなAIを積んだロボットみたいなものを想像していましたが、軍事の専門家に言わせると、極めて小型な、ハチドリのようなサイズのドローンが、大量にAIを搭載して、編隊を組んで、場合によっては、そこへ、高性能の太陽光パネルが付いて、というものを想定している専門家もいらっしゃって、更に革命的なことになってしまうのではないかと思っております。今回のこととは少しずれるかもしれませんが、LAWSについて、どのように考えていて、どのように対応し、自衛隊としてどのように取り組んでいくのかという議論は、しっかりやらなければならないと思いますし、外務大臣当時、LAWSについて、最終的にどこかで人間の関与が必要だということを国際ルールの中に盛り込もうということで、議論をしてまいりましたので、防衛省だけでなく外務省とも、こうしたことは連携をしていく必要があると思っています。

Q:防衛省としての新年度予算では、ドローンをジャミングする装置を購入するための予算を積んでいますが、現状、ミサイル防衛のレーダーに引っかかりにくい面もあると思いますが、自衛隊の装備や能力において、どこまで対応できるかという意味で、現状の課題をどのようにお考えでしょうか。

A:一つは、国内の様々な、今回のG20サミットを始め、色々なところでドローンの規制をさせていただいておりますので、そういった面でのドローン規制は、重要になってくると思います。来年のオリンピック、パラリンピックを踏まえ、ワールドカップも今日から始まりますが、テロ対策という部分でドローンをどのようにするかということは、政府内も行ってきたわけです。まずはそういうところからスタートすることになろうかと思います。

Q:ドローン対策では、昨年策定された中期防衛力整備計画では、高出力レーザーを使った対空防衛システムなどの研究開発などが明記されていますが、一方で、高出力化が進むと、大臣がおっしゃられたように、LAWS、レーザー兵器などを規制する制限条約に抵触するという懸念もあります。高出力レーザー等、対応を強化しつつ、条約に抵触しないか、そのバランスについては、どのようにお考えでしょうか。

A:そこまで専門的なことを防衛大臣に聞かれてもお答えはできませんので、そこは関連部署からお答えさせていただきます。

Q:サウジの関連ですが、攻撃を受けて、アメリカとイランが戦闘の準備等、武力衝突を匂わせるような発言が、お互いに相次いでいますが、そもそも国連憲章の中では、国家間での武力衝突を防ぐための仕組み作りをしてきたと思いますが、国連総会を前に、大臣は国家間の武力衝突が起こりそうな現状をどのように捉え、日本としてどのような役割を果たすべきとお考えでしょうか。

A:日本としてはこれまで、イラン、あるいは、アメリカ、そしてヨーロッパ各国と外交努力を続けてまいりましたので、防衛省としてというよりは、外務省を中心として日本の外交努力で緊張をいかに緩和するか、ということだと思います。

Q:北朝鮮に関連して、アメリカの研究機関で、SLBMを搭載できる潜水艇が進水する準備をしているという話や、寧辺に秘密の核施設を造っているのではないかという話を発表していますが、SLBMとなってくると脅威のレベルが変わってくるのではないかという指摘もありますが、大臣としてどういった認識をしていらっしゃるのか、また、SLBMの動きについてどのように見ているのか、お聞かせください。

A:SLBMの発射の準備をしているというのは、報道はこれまでにもあったということは承知しております。北朝鮮の軍事技術の動向については、機微な情報でありますので、私から公の場で申し上げることはできません。

以上