防衛大臣記者会見

日時
令和元年9月17日(火)17:08~17:26
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 千葉県の災害対応の件ですが、給水並びに入浴の支援、ブルーシート展張といったことは、引き続き、行っております。この業務で合わせて約千名、ブルーシートの展張は10の市と町で行っております。給水については、少しずつ縮小しておりますが、入浴につきましては、まだニーズがあるところはしっかり続けていきたいと思います。停電からの復旧に係る倒木の除去につきましては、東京電力の本社並びに東電が千葉県を6つの地区に分けておりますので、それに合わせた編成をして6つの拠点に連絡員を送っております。それぞれの地区で今、作業隊が動いてくれておりますが、停電からの復旧に関する優先順位を東電につけていただいて、それに沿った倒木の除去を行っております。全部で3千名ローテーションをするために、約1万名態勢で動いているところでございます。それから、倒木の撤去については、環境省と林野庁からリエゾンをその6つの拠点に出していただいて、いい加減にやると後々が大変ですので、倒木の撤去については、環境省と林野庁と調整をしながらやってまいりたいと思っております。ブルーシートは各地から輸送機などで約37トン、それぞれの市町村の市役所、役場に配付が終わっているところです。

2 質疑応答

Q:中東のサウジアラビアで、石油プラントへの攻撃がございまして、イランとアメリカの対立が激しくなっており、中東情勢の緊張が高まっておりますが、これについて日本としてどのように対応していくかということについて教えてください。

A:ドローンであったり、あるいは、巡航ミサイルだとする説もあるようですが、今、何が起きているのか、しっかり把握するように努めているところです。また、サウジアラビアの石油の生産量がこれによってしばらくの間、かなり落ちるということもいわれており、原油の価格が上昇しておりますが、わが国には、200日分を超える備蓄がありますので、当面の心配はいらないと思っております。いずれにしろ、エネルギーの安全保障に関することでございますので、防衛省としては情報収集に努めていきたいと思っておりますし、また、イラン、あるいは、ヨーロッパとの続けてきた外交努力というものをしっかりと続けていかなければならないと思っております。対応については、政府一丸となって当たりたいと思っております。

Q:航空宇宙自衛隊についてお伺いします。総理が今朝の自衛隊高級幹部会同で、航空自衛隊の宇宙作戦隊に触れた上で、航空宇宙自衛隊への進化も夢物語ではない、と言及されました。総理の発言を踏まえて、宇宙分野に関する自衛隊の組織改編、これを目指す考えが大臣におありか、また、その必要性を含めて、ご所見をお願いします。

A:キラー衛星なるものの実験が行われていたり、あるいは、様々なそうした兵器の開発が行われている中で、この宇宙で様々なことが起きるというのは、SFの世界だけではなくなりつつある、という認識を持たなければならないと思っております。日本としても、そうしたことへの防護するための能力の構築をやらなければならないと思いますし、これは日米間の連携というものも強化していかなければならないと思っております。自衛隊としても、作戦隊を作っていくわけですが、人材の育成、あるいは、技術の開発をしっかりやっていきたいと思います。

Q:将来的な組織改編はいかがでしょうか。

A:将来的にどうするか、というのは、まだまだ見通せませんが、必要に応じた組織、あるいは、人員の育成、技術の開発というものを考えてやっていかなければならないと思います。

Q:宇宙分野では、大臣がおっしゃられたように、兵器の開発、特に米中露が軍事利用に向けた研究開発をしているかと思います。一方で、国際的なルール、モラルづくりが確立されていない状況の中で、日本も関連技術の研究に着手すると、専守防衛から逸脱しかねないという懸念が生じる恐れがあると思います。この点について、大臣の認識についてお願いします。

A:宇宙の分野であっても、専守防衛という考え方には変わりはありません。これまでよくいわれていたのが、デブリ、宇宙ゴミが急速に増えているという状況の中で、様々人工衛星にも害が及びかねないという状況の中で、このデブリの除去等をどうするか、これは日本も色んなところが、様々開発を行っているところです。日本の技術でこうした宇宙の平和に寄与できる部分というのはありますので、そういうところは積極的にやっていく必要があろうかと思います。

Q:サウジアラビアの石油施設攻撃について伺います。攻撃の主体に関して、フーシ派が犯行声明を出しているということで、イランの関与も取り沙汰されています。昨日のシンポジウムで、フーシ派による攻撃と言及もありましたが、日本として、攻撃主体はフーシ派であるという認識でよろしいのかお伺いします。

A:フーシ派が声明を出していると認識をしております。その他の情報もございますが、そちらについては確認ができておりません。

Q:日本としては、現状ではフーシ派による犯行だという。

A:その可能性が強いと思っております。

Q:サウジアラビアの油田の攻撃に関して、シーレーンへの影響というのはどのようにお考えになっているのでしょうか。今回、陸上での攻撃の案件が、シーレーンへの影響というのがどこまであるのかということをお伺いします。

A:シーレーンというよりは、石油が生産されて日本に入ってくる輸送路の攻撃でありますから、深刻と言わざるを得ないと思います。シーレーンはタンカー1隻1隻への攻撃ですが、これは生産拠点がある面、攻撃をされている訳ですから、その意味では市場への影響も大きいものがございましたし、より深刻に捉えていかなければならないと思っております。これはサウジアラビア国内ですから、サウジアラビアがしっかりと防衛をしていただくことを期待したいと思っております。

Q:有志連合への参加の判断について、外交努力を中心に進めていて、まだ、今、逼迫した状態ではないという分析だったと思うのですが、今回の事案を受けて、有志連合への判断というのは何か影響がありますでしょうか。

A:サウジアラビア国内の話ですから、今まで議論しているホルムズ海峡とは少し状況が違うと思っております。むしろ、外交努力を積極的に進めていく必要があるということになろうかと思います。

Q:本日午前中に、沖縄県本部町の本部港ゲート前に、米軍の大型ボート1隻を載せた米軍車両が到着しました。河野大臣が外務大臣のときに答弁されていた、伊江島のパラシュート降下訓練で使用するために、米軍が新たに導入するとなっていたボートになるのでしょうか。

A:そういうことだろうと私は理解をしておりまして、これまで伊江島でパラシュートの降下訓練を行っていましたが、天候が悪化して波が高くなると、伊江島で訓練ができず、嘉手納でやらざるを得ないという状況がございまして、私は、かなり強く米側に申入れをして、米側が伊江島で多少波が高くても訓練ができるように、大型のボートを設置するということを決めて、実際にやってくれた訳でございます。このことがあれば、今まで以上に嘉手納でやらずに伊江島でやることができるわけですから、そうしたことを是非理解をしていただきたいと思いますし、これは、地元からもなるべく嘉手納のパラシュート降下訓練をやらないように、という強い要請を受けてやったことでございますので、是非そこは御理解をいただきたいと思っております。

Q:一方で、本日もそうですが、米軍の船舶が民間港湾を使用することについて、市民から反発がでているのですが、今後もこのボートが本部港を利用する可能性はあるのでしょうか。

A:そこはよくわかりませんが、今までは、嘉手納マリーナの方へ持って行ったが、本部の方が運搬する距離が短いということもあって、地元への負担も軽くなるということなのではないかと思っております。

Q:米側からそのような説明があった訳ではなくて、恐らくそうしたのではないかと。

A:そういうことだろうと思っております。

Q:安全保障関連法の成立から、19日で4年になるのですが、大臣も高級幹部会同の中で、米艦防護の実績などについて触れられていましたが、日米連携が拡大しているというふうにおっしゃっていましたけれども、トランプ米大統領は日米安全保障条約の片務性を指摘する等の状況もあります。安全保障関連法の成立から4年を受けて、改めて、成果だったり、今抱えている課題について、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

A:憲法の範囲内で、様々な事態に切れ目なく対応することができるようになった、という平和安全法制の意義は大きいと思っております。東アジアが、非常に厳しい安全保障環境が続く中で、日米同盟がきちんと強化されていきているという側面は、非常に大きいと思っております。これからも日米同盟というのが日本の安全保障のカギになりますので、そこはしっかりと同盟の強化というものに努めてまいりたいと思っております。

Q:先ほど、サウジの攻撃について、フーシの可能性が強いと思っていると、大臣おっしゃられましたが、一方、アメリカ、トランプさん始めとしてイランの攻撃を極めて強く示唆しております。そうではなく、フーシだというのは何か、どういったことから大臣はおっしゃっているのでしょうか。

A:先ほど申し上げましたように、フーシ派が声明を出しているということ、他の情報についてはまだ確認ができておりません。これは米国を始めとする様々な国と情報を交換しながら分析をしているところで、断定しているわけではございません。

Q:国際防衛ラグビー競技会が行われていまして、ラグビーワールドカップに先だって。日本は日曜日の大会で惜しくもフランス軍に敗れましたが、次、明後日にトンガ軍と対戦すると思います。期待はどうでしょうか。

A:できれば決勝戦、閉会式に行きたいと思っておりまして、当然に決勝戦の片側は日本かなと思っておりましたが、残念ながら負けてしまったと。ただ、非常に健闘して勝ちそうだったという話も聞いておりますので、残りの親善試合も是非頑張っていただきたいと思っております。

Q:残りの試合に大臣が足を運び、観戦するおつもりはございますか。

A:可能ならば決勝戦、閉会式には日程が許せば行きたいと思っております。これは色々な状況次第でございます。

Q:台風15号の関連で、かなり被害の状況が中々長引いている状況ですが、政府としての対応に今回、落ち度がなかったのか、この点、自衛隊も含めてですが、大臣としてはどのようにお考えでしょうか。

A:知事からの要請を受けて、自衛隊諸君、かなり迅速に動いてくれたと思っております。神奈川県鎌倉市の倒木除去は既に終結し、知事から撤収の要請をいただいて、撤収をしたところでございますが、千葉の方は、1万人態勢で、これから停電の復旧に向けて東電の優先順位に従ってしっかりやりたいと思っております。かなり高圧の部分があったりしますので、自衛隊単独では中々やれない業務でありますので、東電としっかりと連携をし、環境省、林野庁の協力を得ながら、自衛隊としてしっかりとやっていきたいと、そのための1万人態勢を組みましたので、なるべく予定を前倒しして復旧できるようにしたいと思っております。

Q:パラシュート降下訓練についてお伺いしたいのですが、地位協定では、緊急時には米軍が民間港を使用することは認める趣旨の文言があるようですが、緊急時に、距離が当たるのかどうかお願いします。

A:すみません。それについては調べます。

Q:イランの関係でお聞かせください。今日、安倍総理は国連総会に併せてイランのロウハーニー大統領と会談する意向を示されました。トランプ米大統領との会談にも意欲を示されていますが、サウジアラビアの石油施設の攻撃等がある状況下で、日本がどのような役割を果たす必要があるとお考えでしょうか。

A:これまでも日本は、イランあるいはフランス、アメリカと様々連携をして、現在の中東の緊張緩和に向けて様々動いております。それは今でも続いているはずですので、人為的に国連総会で何とかということにはならないかもしれませんが、その外交努力はこれからも続けていくことになるかと思います。

以上