防衛大臣記者会見

日時
令和元年9月13日(金)10:40~11:10
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

なし

2 質疑応答

Q:昨日の着任式等で、大臣は現場を大切にしたい、現場の隊員の思いを聞きたいという話がありました。今の段階で、国内外含めて出張・視察等、大臣がお考えのところはありますでしょうか。

A:なるべく色んなところへ足を運んで、部隊の激励をしたいと思っております。今朝もニュースで千葉県の災害の状況が大きく報道され、自衛隊も千葉、それから神奈川で入浴支援、給水支援、あるいは、停電からの復旧のための倒木、土砂の除去といったことに当たってくれていますので、できれば、そうした部隊の視察・激励に行きたいと思っております。ただ、こうした災害復旧のときは、私が防災担当大臣をやったときに、閣僚が続けざまに視察に行くと現場が滞ってしまうということがあるので、なるべく落ち着いてからにしてほしい、ということを申し上げておりました。自衛隊の場合は、出動する部隊がかなり自己完結でやってくれておりますので、視察に行っても他の邪魔にはならないだろうと思っておりますが、千葉の中でも、落ち着いて物事が動いているところを、まず見た方がいいかなと思っております。そこは少し状況を見ながら考えていきたいと思っています。

Q:今、千葉とおっしゃいましたけれども、時期としては大体いつ頃とお考えでしょうか。

A:現場の状況を見ながら、そこは相談をしたいと思います。落ち着いているようであれば、防衛大臣が行って作業の邪魔にならない、作業が遅れたり等にならないようところがあれば、そこはしっかり激励に行きたいと思っております。

Q:千葉を巡って、政府の対応が若干遅かったのではないかという批判が上がっています。今後、自衛隊を増派するとか、更なる対応をとる考えはあるのでしょうか。

A:千葉県知事からは、正確なところは調べていただかないといけませんが、10日の朝の未明に既に要請があって行っているのだと思います。昨日の段階で、入浴の支援を拡大要請がございましたので、昨日まで館山でやっていたと思いますが、八街を始め、全部で8つの市町に入浴支援の展開をしようということで、各部隊出て行ってくれております。給水支援も様々やっておりますので、自衛隊として要請があればしっかり受けていきたいと思っております。私が熊本の地震のときに、防災担当大臣で責任者をやっておりましたが、当時はゴミの収集から入浴支援まで、本当に様々なことを自衛隊の部隊にやっていただいて、非常に地域からも感謝されておりました。こういう状況でございますので、是非要請に応えてやっていきたいと思います。

Q:先日の会見のときに、中小企業の防衛産業を支えるサプライチェーンの支援の必要性を強調しておられましたが、この年末に予定ですけれども、F2後継戦闘機の大まかなデザインを示す予定ということで、改めて、国内の防衛装備産業の機能維持とか支援について、現時点でどのようにお考えでしょうか。

A:非常に重要な案件だと思っておりますので、様々しっかり話をまず聞いていきたいと思っております。日本国内での能力の維持、日米同盟の中でのインターオペラビリティの確保が重要なことになってくると思いますので、しっかりと決断すべきものは決断して、前に進めていきたいと思います。

Q:災害活動についてお尋ねします。大臣自らのツイートで、先日の会見でも明言されたように、その災害活動、救援活動、給水支援活動等こまめにツイートによって情報発信されています。その狙いを改めてお尋ねしたいのと、前大臣は比較的に情報発信を控えていた印象でしたけれども、こうした情報発信をしていく意義についてお聞かせください。

A:災害のときにいつまで待てばいいのかというのが、色々な人が決断をされる上で大事な情報だと思っております。東日本大震災のときに、ガソリンが足らなくなって、ガソリンスタンドに長蛇の列ができたということがありましたが、あのときに、どこの地域には明後日ガソリンが入ります、あるいは、ここは1週間かかります、あるいは、日本海側から青森を経由して下りて来るのでいつ頃こういう量が行きますというのが、自民党本部で入手できましたので、それをツイートで出したところ、それなら待つよ、と言われる方もいらっしゃいました。明後日までならそんなに車に乗る必要もないし、ここで長蛇の列で待っているなら、改めて、出直してくる、ということもありましたし、熊本のときには、現地の対策本部長をやってくれました松本文明代議士が、水道・電気・ガスのインフラをいつ復旧させるか目途を言え、と。それは一つの目途だから、きちんといつまで待ったらいいんだというのを言ってくれ、と。インフラを担当する各企業なりが、電気はいつまでとか、自治体が水道はこんな感じで、というのを出してくれて、それだけかかるのなら親戚のところへ行こうとか、あるいは、それならば、あと2日風呂に入れないけど頑張ろうとか、色々な人がそれなりに判断をしてくれました。また、あのときに、レストランが明後日ならこうしようとか、何月何日ならそれまでお店を掃除して待ってようとか、買い出しにはいつ頃行こうとか、色々な行動をするときに情報が予め分かっているというのが大事だったというのがありますので、そういう情報がある程度しっかりしている形で出せるのが大事かなと思っております。自衛隊の多くの部隊が、今、出動してここへ向かっています、というのを流してくれていますので、それは、一つはそれだけの支援が来るよ、という勇気付けになると思いますが、今、各部隊にはそれに加えて、いつどこで給水をやるとか、いつどこで入浴支援をするとか、そういう先々の情報もできる限り、負担にならない限りで流してほしいという要請をしていますので、そういうのが流れ始めたら、ツイッターでは私がリツイートしようと思っていますし、こういう情報がここにありますよ、と自治体も流してくれていますが、それに加えて、自衛隊の方でもそういう情報が分かれば、部隊ごとに情報を出してください、とお願いをしているところです。

Q:大臣の今後のツイートのあり方ですが、あくまで災害支援に関する部分だけであって、例えば北朝鮮のミサイル関連、防衛政策ですとか、インテリジェンスに関わるものに関しては控える、分野毎に使い分ける、というお考えは大臣お持ちでしょうか。

A:基本的に、私のツイッターは私の暇つぶしでございまして、なるべくほんわかとしたコミュニティ、お蔭様でフォロワーが随分いてくれますが、何となくあいつのツイートを見ていると和むよね、というのがいいのかなと思っていますので、ギスギスしたことはやるつもりはありませんし、ブログ、メルマガも出していますので、政策的なことはブログやメルマガを見てもらう。ブログを更新すれば、ツイッターでブログの更新をしましたよというのは出しますが、140字で防衛政策を語れるかというのは、無理だと思いますので、そういうのはツイッターでやるつもりはありません。それはメルマガに登録をしていただくなり、ブログを見ていただくなりしていただいて、やりたいと思っておりますし、防衛機密の問題もありますので、そこはしっかり確認をとった上で情報発信をやっていきたいと思っています。

Q:大概の情報をより多くの人に見ていただかなくてはなりませんが、ツイッターでブロックをするという指摘をされることがありますが、その辺は今後、どのように対応されていくお考えでしょうか。

A:先ほども申し上げたように暇つぶしでやっている話ですし、ほんわかとした癒しのコミュニティみたいにしたいと思っていますので、誹謗中傷する人には御遠慮いただきたいと思っております。そのやり方については変わりません。

Q:ブロックをするのは、誹謗中傷に対してやるということですか。

A:そうです。

Q:北朝鮮の弾道ミサイル、先日、飛しょう体について弾道ミサイルと認定をされましたけれども、具体的な飛行距離など、更なる分析情報についてあればお願いします。

A:現時点までに得られた情報を総合的に勘案すると、9月10日のミサイルは、8月24日のものと同系統の短距離弾道ミサイルと推定しております。9月10日7時前後に北朝鮮のケチョン付近から短距離弾道ミサイルが2回発射され、東方向に最大で300kmから350km程度を飛翔したと推定しているところです。更なるものについては、まだ分析中のものもございますので、今申し上げられるのはこの程度です。

Q:関連で、GSOMIAは今のところ有効期間内ですが、岩屋前大臣は継続する考えを示していましたが、大臣としてどのような対応をするお考えでしょうか。

A:韓国とはやや色々なことがあって厳しい状況ではありますが、こういう北朝鮮情勢の中でございますから、韓国には賢明な判断をしていただきたいと思っております。それは、GSOMIAも含めて。

Q:インテリジェンス、情報は従前どおりのやりとりを。

A:やり取りの詳細を申し上げるのを良いのか分かりませんが、そこについては、こういう状況の中で、日米韓しっかり連携をしていくことが重要であるということは申し上げたいと思います。

Q:今日、新しい副大臣に山本朋広さんが就任されましたが、山本さんは国防部会長のときに、レーダー照射問題の際、韓国に対して嘘つき呼ばわりする、そういう厳しい発言を繰り返していましたが、そういう方が副大臣に就任することで、今後の韓国との防衛交流ですとか、関係修復にどのような影響があるとお考えでしょうか。

A:私の下で副大臣を山本さんにやっていただくことになりました。そこは、私の考えの下でしっかりやってもらいたいと思います。私は、このような北朝鮮情勢の中で、日米韓の連携は重要であると思っておりますので、副大臣、政務官にも当然、そういうふうにやっていただきたいと思います。

Q:北朝鮮の漁船と見られるものが、日本の水産庁の船に銃口を向けて、政府が抗議した、と先ほど官房長官が言及されましたが、そうしたことの意図についてどう受け止められるのか、また、近年続いているミサイル発射関連について、大臣はどのように見てらっしゃいますでしょうか。

A:北朝鮮がどういう意図を持っているかというのは、推し量りづらいところもございますから、漁船の問題でどう考えているのかを申し上げるのは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、北朝鮮が、今の国際社会が安保理決議をしっかり履行しようとして一致団結している状況を、脱しようとすれば、大量破壊兵器及びミサイルのCVIDというのが必要になってきますので、そこは金正恩委員長が北朝鮮の国民のための判断をすることを期待したいと思いますし、国際社会としては、それを実現するまでしっかりと安保理決議を履行していくことが大事だという状況に変化はないと思います。

Q:今回の水産庁に対する北朝鮮の動きについては、大臣としてはどう見られますか。

A:具体的な情報を聞いてみたいと思っておりますが、安保理決議に基づいた経済制裁というのがある中で、北朝鮮としても水産物というのは食料として重要なものなのだろう、と捉えられると思います。

Q:ホルムズ関連について質問します。現在の中東の情勢についてどのような認識を持たれているのか、今後の「海洋安全保障イニシアティブ」のことも含めて、日本の対応についてお伺いできればと思います。

A:ホルムズ海峡を日本の輸入する原油の8割が通過しているという現実があり、このホルムズ海峡は日本のエネルギー安全保障にとって非常に重要な海路であるというのは、厳然とした事実であると思います。他方、総理と一緒にテヘランに行ったときにタンカーの攻撃がありましたが、一昨日、申し上げたかと思いますが、日本の日の丸を掲げている船ではありませんし、積み荷が日本向けであったということを考えると、意図的に、日本の船を狙ったとは考えられないと思っております。それ以降、特に日本に関連する船に関する事案が起きておりません。そうしたことを考えながら、依然として、中東をめぐる緊張は続いているといわざるを得ないと思いますので、そういう状況の中で、日米同盟の相手国であるアメリカ、日本と伝統的に友好関係にあるイラン、その他関係諸国と様々な情報交換、意見交換をしながら、日本として必要な処置を総合的に判断していかなければいけないと思っております。一昨日も申し上げたかと思いますが、特に、人為的に何月何日までに何をしなければならないということではなく、状況を見ながら、必要なときに必要な判断をする、ということなのではないかと思っております。

Q:GSOMIAの質問に戻るのですが、大臣は先ほど韓国には懸命な判断をしていただきたいとおっしゃられましたが、GSOMIA自体は11月22日まで有効期限があります。その期間の間に改めて韓国に破棄の決定を取り消すように働きかけをしていくようなお考えはありますか。

A:このGSOMIAが日米韓の連携に重要だという認識は、おそらく3カ国とも持っていますので、そこは韓国に賢明な判断をしてもらいたいと思います。

Q:例年この時期に行われている自衛隊の高級幹部会同についてお伺いします。この会同は、防衛政策に関する方針の周知徹底を図るものだと思いますけれども、現下の安全保障環境を踏まえて、大臣は訓示でどのように防衛省・自衛隊としての意識の共有を図るおつもりでしょうか。

A:まず、昨日の訓示がありましたので、もう少し時間をください。

Q:関連で、先ごろの会合では、自衛隊の最高指揮官たる総理が、持論の日本の憲法9条への憲法明記に意欲を示して、総理は野党から批判を浴びた経緯があります。憲法99条に定める、閣僚らの憲法尊重義務に違反するという指摘もあったのですが、自衛隊最高指揮官という立場で、そういう防衛省・自衛隊としての意識の共有を図る場で、憲法改正を論じるということの是非について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:日本の自衛隊というのは、憲法の定める枠内で行動する、枠内で定められた様々な法律に基づいて、文民統制の下、行動するということになっている訳であります。憲法をどうするかというのは恐らく、国会で議論をされることになろうと思いますので、それは国会の議論を待ちたいというのが私の防衛大臣としての考えであります。

Q:昨日、大臣は訓示の中で、「多次元統合防衛力」を迅速に構築していくとおっしゃっていましたが、具体的にどのように構築されていくお考えなのかお伺いします。

A:宇宙・サイバー・電磁波という3つの分野の重要性が、ますます大きくなってきているというのは、日米の「2プラス2」を始め、いろんな場で議論になっておりますので、そういう分野において、しっかりと人材を育成し、技術を開発し、それなりのスピード感を持って達成していかなければいけないと思っております。予算の制約その他ございますが、アメリカもそうした分野における危機感というのか、重要性というのは強く認識しているというのが「2プラス2」を始め、様々、日米の意見交換の中でも感じたところでございますので、日米同盟の中で、日本としてできる部分はどの分野でもしっかりやっていく必要があると思います。

Q:北朝鮮のミサイルについてなのですが、先ほど2回発射というふうにおっしゃっていましたけれども、専門家の分析や海外の報道では、3回発射している、一つは失敗したのではないか、という指摘もあるのですけれども、その可能性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:先ほど申し上げたところまでが、今の分析の結果として対外的に申し上げているところでございます。それ以上の分析途上のことについて、今、私から申し上げるのは差し控えたいと思います。

Q:内閣支持率についてお伺いします。先の改造を受けた弊社の世論調査で、内閣支持率は5ポイント上昇して、55パーセントになりました。どういった点が評価されたと大臣は考えるのかというのと、噂される年内の解散総選挙についての大臣の御所見をお伺いします。

A:解散総選挙については、総理に聞いていただくしかないと思いますので、私としては、衆議院は常在戦場でございますから、準備はいつでもしておりますが、総選挙がどうなるかというのは総理に聞いていただきたいと思います。内閣支持率が上がったというのは、いろんな要素があろうかと思いますが、小泉進次郎さんが戦後3番目の若さで入閣をされたということもあるでしょうし、色んな要素があろうかと思います。その支持率を更に上げられるように、しっかりと自分の分野で頑張りたいと思います。

Q:同じ調査で、次期総理にふさわしい政治家として、大臣は、総理、石破元幹事長、小泉進次郎環境大臣に次ぐ4番手となりました。その受け止めと、先日も大臣は、総理の座というのは初当選時から目指されているというお考えを示されていますけれども、今、防衛大臣としてどのような取組を積み重ねていくことが総理の座に近づくとお考えでしょうか。

A:どこにあっても自分の担当をしっかりやるということなのだろうと思います。担当をしっかりやることで、必ずしも人気が上がるばかりではないと思います。行革のときはいろんなところの予算を締め上げるということもやりましたし、数字で一喜一憂せず、やることをしっかりやるのが政治家として大事なことだと思います。4番目に御支持をいただいたというのはありがたいかもしれませんが、どちらかというと知名度が重要な要素にもなるということを聞いたことがありますので、あまりそこに一喜一憂せずに頑張りたいと思います。

Q:ホルムズ海峡の話に戻るのですが、もし船舶を護衛するとなれば、あそこには1700くらいの日本関係船舶があるのですが、便宜置籍船といいまして、便宜的に他国に船籍を置いているものもあります。それも含まれて何かしらの対策となれば、日本籍船以外でも含まれるのでしょうか。

A:まだ何をどういうふうに、必要性を含め、検討しているところでございますので、いずれ検討した上で、きっちりお答えをしたいと思います。

Q:所管内の安全保障について伺いたいのですが、原発についてはテロ攻撃とかサイバー攻撃とか、あるいはミサイル攻撃、色々懸念があるかと思うのですが、今の防衛省・自衛隊にとって何が足りないと思われますか。

A:原発に対する、原子力発電所、あるいは、使用済み核燃料プール、あるいは、核燃料サイクル関連施設といったものに対する攻撃に対して、これがどの程度の安全性であるのかというのは、防衛大臣としてしっかり把握をしていく必要があると思っておりますので、これは、防衛大臣に就任してから、秘書官に少しこのことについてきちんと情報をあげてほしいということを申し上げました。今、おっしゃったサイバーも重要な要素だと思いますので、そうした分野について、まずきちんと情報を集めた上で、規制庁、あるいは、規制庁を所管している環境大臣、あるいは、経産大臣と、どこかの場で意見交換できればと思っています。

Q:今、防衛省・自衛隊にとって、原発を守る上で何が足りないと思われますか。

A:まず、現状がどうなのかという情報をきちんと伺った上で判断をしていきたいと思っております。当問題については、機微な情報であまり対外的に言えるものでもない訳ですが、気にはしておりましたが、関わってきたことはございませんでした。一度きちんと情報を集めた上で考えていきたいと思います。


以上