防衛大臣臨時記者会見

日時
令和元年9月11日(水)22:05~22:36
場所
防衛記者会会見室
備考
河野防衛大臣就任会見

1 発表事項

 防衛大臣を拝命しました、河野太郎です。随分遅くまでお待たせをして申し訳ございません。防衛大臣を拝命いたしまして、大変、光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いであります。官邸の記者会見でも申し上げましたが、上皇陛下が、平成の時代は近代の日本の中で初めて戦争のない時代だった、ということをおっしゃられて、この令和も必ずそのようにしなければならないと思っているわけでございます。本当に、この日本の国の平和、国民の生命・身体・財産、これをしっかり守ると同時に、世界の平和と安定を抜きに日本の平和もあり得ないわけでございますから、世界の平和、そして、この国をしっかり守っていくということに努めてまいりたいと思っているところでございます。防衛省・自衛隊の組織は25万人、本当に、どの役所、どの企業でも団体でも、現場、最前線というのが一番苦労が多く、また、大切なところでございます。特に、自衛隊という組織は、現場、最前線が本当に大変な、今日も倒木の処理ですとか、給水ですとか、あるいは、入浴支援等、災害対応でやっているわけですが、資源、予算、そうしたものをしっかりと現場が動くときにきちんと動ける、現場が効果的、効率的に動ける、そういうような視点でいかなければいけないと思うところでございます。

2 質疑応答

Q:先ほど総理の記者会見で、総理から大臣に対して、「世界を回った経験を糧に、ダイナミックな安全保障政策を展開してもらいたい」と発言がありました。ダイナミックな安全保障政策とはどのような取り組み方をしていかれるでしょうか。

A:日米「2プラス2」だけでなく、日英あるいは日仏、日豪、日印というのもあります。「2プラス2」まではいかなくとも、2国間、多国間、様々な協力関係というのを作り出す中で、日本の平和、あるいは、地域の安定、世界の平和と安定というものを作っていかなければならないだろうと思います。そこは、そうしたところにしっかり目配りをしながら、この世界の中で、日本が平和と安定を維持できるように、努力していきたいと思います。

Q:大臣は、外相在任中に韓国の康京和(カンギョンファ)外相との非常に良い関係を作られました。それが日韓関係の外交上も安全保障上も冷え込んでいるところがあります。韓国からすると、大臣の大統領への発言、注文を付けたり、リーダーシップを求める、といった発言がありましたが、それに対して反発をしていると報じられました。そうした中で、今後、韓国との安全保障上、防衛協力をどのように構築していこうとお考えでしょうか。

A:日韓関係は、韓国の大法院の判決からやや厳しい状況が続いております。また、このGSOMIAの問題、あるいは、日本の輸出管理に対するやや感情的とも思えるようなリアクションといったようなことがあって、やや政府間、厳しい状況にあるのは現実でありますが、その中でも北朝鮮の脅威に向き合うためには、やはり日米韓がしっかり連携をしていくということが大事だと思います。先ほど申し上げましたが、日米韓がしっかり連携していくためには、日米、日韓それぞれきちんと連携が取れていることが大事だろうと思いますので、しっかり東アジアで安定が図られるように努力をしていかなければいけないと思います。

Q:ホルムズ海峡の自衛隊派遣について、6月に日本の関係のタンカーが襲撃を受けてから、ホルムズ海峡周辺の安全確保の必要性が訴えられるようになりました。アメリカは「海洋安全保障イニシアティブ」の構築で日本の参加を呼びかけているわけですけれども、大臣は、自衛隊の中東地域への派遣について、どのようにお考えでしょうか。

A:昨日まで、イランとフランスとこの問題で外交的にどうするか、という話をしていたのが、一夜明けて、自衛隊をどうするかという質問を受ける側になりまして、やや驚いておりますが、ホルムズ海峡を日本が輸入する原油の8割が通過しているという、エネルギー安全保障の上での現実がございます。また、日本とイランというのは、伝統的に非常に友好的な関係にあったということ、また、アメリカというのは日本の同盟国でありますので、そうしたことをしっかり総合的に判断をして物事を決めていきたいと思っております。タンカーが攻撃をされたという事案がありましたが、あれは日本の旗を掲げていたわけでもなく、積み荷が日本行きであったということで、あるいは、日本の関連の船舶を狙ったものではないだろうと、当時から私は申し上げておりました。あれ以降、特に日本に関連する船舶への攻撃というのはないわけですので、そうした現実を踏まえながら、今申し上げたようなことを総合的に判断して、今後どうするか、政府内でしっかり協議していきたいと思います。

Q:先ほど、安倍総理が記者会見の中で、北朝鮮が10日に発射した飛しょう体については、弾道ミサイルだと指摘されましたが、現状、最新の分析状況をお願いします。

A:10日に発射されたミサイルと、その前の8月24日ですか、同系統の短距離弾道ミサイルといってよろしいかと思います。これは明らかに安保理決議違反ということでございますので、そうした情報を基に、日米でしっかり今後協議をし、対策を考えていかなければならないと思います。

Q:韓国との関係ですが、韓国海軍が昨年12月に海上自衛隊機に対して、火器管制レーダーを照射した事案がありましたが、韓国側は照射を否定したままの状態です。韓国海軍としての新たな3海里以内に軍用機が入った場合、火器管制レーダーを照射、警告するといった新たな運用指針を作ったのですが、その撤回についても応じていません。岩屋大臣時代もこれは残された課題だと思いますが、大臣としてはこの問題について、どう対応していくのでしょうか。

A:日韓の軍事的、あるいは、安全保障的なことについては、先ほど申し上げたとおり、北朝鮮の脅威がある中で、しっかり連携をとっていくことが大事だと思いますので、一つ一つ色々な問題がありますが、しっかり解きほぐしていきたいと思います。

Q:米軍普天間飛行場の辺野古移設について伺います。防衛省は昨年の12月に辺野古沖で土砂投入を開始して現在も工事を続けています。一方で沖縄県では、今年2月に県民投票が行われ、それ以外に国政選挙等でも辺野古移設反対の民意が繰り返し示されていますが、この移設工事を続けるのかどうか、大臣のお考えをお聞かせください。

A:沖縄の思いというのは真摯に受け止めながら、日米同盟の抑止力というものを考え、また、この普天間基地の危険性の除去ということを考えると、やはり辺野古移設というのが唯一の解決策だと思いますので、御理解を得られるようにしっかり説明をしていきたいと思います。

Q:イージス・アショアについてお伺いします。先ほど、大臣は、再調査をしっかりやるとおっしゃっていましたが、それに関連して岩屋前防衛大臣は、配備候補地の理解を得なければ、特定の配備先を前提とした予算計上はしないと繰り返し述べられていましたが、大臣は、その点に関しては、同じようなお考えということでよろしいでしょうか。

A:やや対応に不適切な部分があって、御不信を抱かれているということがございますので、しっかりと再調査をした上で御説明を申し上げるということと、岩屋大臣もおっしゃったように、ゼロ・ベースできちんと考えて進めていくということだろうと思っております。

Q:そうしますと、地元の理解を前提とした予算計上という考え方に変わりはない、ということで受け止めてよろしいでしょうか。

A:これから再調査をしっかりやっていきますので、それを基にきちんと説明をしていきたいと思います。

Q:憲法改正の考え方についてお伺いします。総理は今回の内閣改造と党役員人事を踏まえて、憲法改正の意欲を改めて示しました。総理が主張する自衛隊の保持を明記する形での9条改正に対する大臣の考えをお聞かせください。

A:憲法の改正というのは、国会で議論して発議されるものですから、国会で議論を待ちたいと思います。

Q:関連で、総理はこの憲法9条改正に関連して、2月の党大会で、自衛官募集、これの自治体協力の必要性の観点から、9条改正の必要性を訴えました。この自治体協力の根拠となっている自衛隊法、あるいは自衛隊施行令かと思いますが、これを現時点で改正する考え、必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

A:そこまでまだ検討しておりません。

Q:先ほど、北朝鮮対応で、日米の連携が重要だとおっしゃいましたが、トランプ大統領が、北朝鮮の短距離弾道ミサイルを事実上問題視しない考えを示している中で、本当に日米の連携というのはとれているのかという点と、ボルトン大統領補佐官が解任されましたけれども、今後の日米関係にどういった影響があるとお考えでしょうか。

A:北朝鮮のミサイルについては、日米の政府間で認識を共有しております。それは事実関係にしろ、それがもたらすものはどういうことか、ということについても、外務大臣当時、ポンペオ長官を始め、当時のボルトン補佐官、その他と話をしましたが、そこの認識は一枚岩といってよいと思いますが、トランプ大統領が色々おっしゃっているのは、金正恩委員長を対話へ呼び出したいということから、色々と発信をされている、そういうことというふうにお互い理解をしております。また、ボルトン補佐官とは、私も何度もお目にかかりましたし、いろんな意味で意見の一致するところ、若干意見は違うが、なぜそう考えるのかという説明をかなりクリアにしてくださる方であって、一緒に仕事をしていても、仕事のやりがいのある方といってもよかったのかも知れません。マクマスター補佐官も、お目にかかった直後に、ツイッターで解任ということがありましたので、また、今度はどなたがなられるか分かりませんが、そこはしっかり、人間関係の構築を新しい方とやらなければいけないと思いますし、またチャンスがあれば、ボルトン大統領補佐官ともいろんなものの見方、意見交換をやっていきたいと思っております。

Q:有志連合の話に戻ってしまうのですが、政府は、アメリカ、同盟国との間とイランとの友好的な関係、というそのはざまで、総合的な判断をするとのことだと思うのですが、今月末、国連総会もあり、安倍総理がイラン大統領との首脳会談も調整されているという中で、判断の時期ということに関しては、今、どのようにお考えでしょうか。

A:昨日までの話だと、安倍・ロウハニ会談というのを国連で模索をし、ルドリアン外務大臣とつい最近も2回ほど電話会談をやらせていただいて、いろんなことを動かそうとしておりますので、そういう状況、外交的なものの動きを見ながら、判断をするしかないのかなと。今、外交的に物事が動いている訳ですから、その中で今、いつ、と予断を持っていうのは難しいと理解をしていただきたいと思います。

Q:国連総会というのは、一つの判断のきっかけというか、結構な理由には。

A:何か、そういうカレンダーというよりは、実際に物事が動いている中で、必要性を判断していくということで、10月の15日、とか12月の6日、とかそういう人為的に物事を決めるということではないと思っています。

Q:冒頭、自衛隊の組織が膨大だということにも触れられて、具体的に文民統制を担われる、骨格を担われる大臣になった訳ですが、自衛隊の活動が非常に多様・活発になっている中で、文民統制というものをどう意識して、大臣を務められるか、御所見をお願いします。

A:民主主義の国の中で、こういう組織をしっかりと文民統制をするというのは、必須のことでありますから、国会にしろ、内閣にしろ、あるいは、防衛省にしろ、様々なレベルで、国会ならば法律・予算を議決する、あるいは、内閣ならば、文民の総理、防衛大臣がしっかりと見る、この防衛省にあっても、大臣以下がしっかりと統制をする、という色々な意味での文民統制というのは、やはりきっちりとやっていかなければならないと思います。

Q:役員人事についてお伺いします。この度、北村滋内閣情報官が国家安全保障局長に就任されました。国家安全保障局長というポストが、全省庁の情報が集約されている、非常に大事なポストと伺っているのですが、北村滋氏は以前、米国NSS、NSAへ国民の監視の手法などを習いに行った、公安のトップの人間で、安全保障や軍事は素人のはずですが、このような方が国家安全保障局長というポストについている人事について、どのようにお考えになられるでしょうか。

A:私は任命権者ではありませんので、任命権者に聞いていただきたいと思います。

Q:大臣は、外交で得られた経験と人脈を今後、防衛省でどのように活かしていかれるお考えでしょうか。

A:これだけ世の中が国際化している中で、何事も、日本単独ではできないわけですから、そういう中で、色々な国と様々に意見交換、情報交換ができるというのは大事なことだと思っております。また、防衛というのは、外交と表裏一体でありますから、これまで培ってきた人脈というのは、使えるところはしっかりと使っていきたいと思います。

Q:日米以外に、日英、日仏、日豪、日印と色々な二国間の協力関係がありますが、中国の海軍力を始めとした、急速な防衛力の発展、ないしは、海洋覇権について、どのように見てらっしゃいますでしょうか。また、中国が進めているサイバーや宇宙関係の戦力増強について、現時点についての御認識をお願いいたします。

A:中国がこれだけ経済発展をしている中で、防衛予算が伸びるというのは、あるのだろうと思いますが、やや透明性に欠ける部分というのがある。それから、東シナ海、南シナ海で一方的に現状変更をしようという試みが行われているというのは、国際社会の中でも強い懸念を呼び起こしていると申し上げてよろしいかと思います。そういう中で、我々としては、この動きをしっかりと注視していかなければいけないと考えているところです。

Q:朝鮮半島についてお伺いしたいのですが、大臣は先程、直近の北朝鮮のミサイル、8月24日と同型と判断しているとおっしゃいましたが、どういった根拠を基に判断されたのでしょうか。また、韓国との関係を一つ一つ解いていきたいといってらっしゃいましたが、大臣の中では、来月の観艦式というのは、それに足り得るとお考えなのか、もう少し、間を置いた方がよいとお考えなのか、お聞かせください。

A:どういった分析をしたかということは、手の内をさらすことになりますので、申し訳ありませんが、差し控えたいと思います。韓国には、色々な場面でしっかりと賢明な判断をしていただきたいと思っているところであります。

Q:辺野古の話題に戻りたいのですが、先程、大臣は、工事の理解をしっかりと得られるよう説明したい、とのことでしたが、玉城知事は、対話での解決を求めておりまして、現時点で、玉城知事とお会いして、工事について意見を交わすような機会を設けたいとのお考えはありますでしょうか。

A:なるべく早い時期に沖縄訪問をしたいと思っております。

Q:日米地位協定についてお伺いいたします。大臣は、かつて、自民党内において、地位協定の改定案の策定等にも関わっていたこともあると思います。外務大臣に就任されてからは、こういった事例を持ち出すことはなくなっているわけですが、改めて、地位協定の改定の必要があるのかどうかということと、課題があるとすれば、どういったところなのかということについてお聞かせください。

A:地位協定は、外務省の所管でありますから、昨日聞いていただければ良かったと思います。

Q:諸外国との防衛協力についてお伺いいたします。大臣は、外務大臣として2年間で数多くの国々を訪問されておりますが、防衛大臣に代わられても、防衛相会談、幹事社の質問で、日豪、日印との連携もありましたが、そうした協力関係の構築に向けて、諸外国を数多く訪問していくようなお考えはありますでしょうか。

A:日印「2プラス2」は、今回、日本で実施しようと思ったのですが、なかなか日程が合わず、元々はインドで行おうという話でしたので、これは、日印「2プラス2」は総理の年末のインド訪問の前にできれば行いたいと、先程、茂木外務大臣とお話をしたところでございます。それ以外にシャングリラ・ダイアログを始めとした、色々な安全保障フォーラムの場というのはございます。そういうところで日本の情報を発信することは非常に有益だと思っておりますが、10月4日頃から国会が始まりますので、できれば、今日も災害出動している部隊がございますし、佐賀の方でも災害対応を行っている、豚コレラに関して動いている部隊もあれば、様々な訓練をし、日頃の準備をしている部隊もありますので、なるべく現場に足を運んで現場を見るということを優先したいと今の時点では思っています。それから、私が行革担当大臣だったときに唯一、「コストをもう少しかけた方がよいのではないか」と言ったのが自衛隊の弾の問題です。あの頃は、拳銃から様々ありましたが、それを造ってくれているサプライ・チェーンがこのコストで持つのかという議論になったことがありましたので、できれば、そういう日本の防衛を支えてくれている中小企業をしっかり拝見をして、どういうことが必要なのかという意見交換は、やりたいと思っております。防衛相会談は、電話でもできますし、日本とイギリスは秘匿回線を使ったテレビ会議が実はできるはずです。色々なやり方はあるだろうと思っております。そういう中で効率的・効果的に動けるかというのは考えていきたいと思っています。

Q:ツイッターについてですが、外務大臣のときも外交に関係のあることとそうでないことを活発につぶやかれていましたが、防衛大臣になっても、防衛に関係のあることとそうでないことを同じようなペースで発信されるのでしょうか。

A:多くの方にツイッターをフォローしてもらうと、その中で外交的な話を出して読んでもらえた、という部分がありましたので、できれば自衛隊の活動や安全保障政策について、あるいは、防衛省について情報発信を織り交ぜていきたいと思っています。私のツイッターは元々暇つぶしで始めたものですから、これだけフォローしてくれる方が増えましたので、それを使わない手はないなと思っております。

Q:台風15号の関係で、千葉県で停電等色々な被害が起きていて、自衛隊も活動されていると思いますが、一方、SNSでは自衛隊の活動が足りないのではないか、組閣をやっている暇はないのではないか等の批判が出ていますが、災害対応ということについてどのようにお考えでしょうか。

A:県知事から10日の朝、出動要請をいただいて動き始めていると思いますので、組閣と何かリンクするわけでもありません。部隊が動いておりますから、そこはしっかりと対応できるところは対応していきたいと思っています。

Q:自衛隊オスプレイの配備計画ですが、防衛省の当初計画から遅れていると思いますが、現状認識とこれからどのように進めていかれるか教えてください。

A:現地の県、市、漁協の方々に、これから御説明をしていくことになると思いますが、詳しいことはまた調べます。

Q:大臣自ら佐賀県に行くということはお考えでしょうか。

A:どこかの段階で行きたいと思っています。

Q:大臣の人事について改めてお伺いします。総理の会見の中で、外交政策と安全保障政策の連携がますます重要になってくる。その中で、外務大臣から防衛大臣になるということで、非常に重要な閣僚の横滑りだと思いますが、ポスト安倍という指摘が河野大臣に改めて当たっていますが、御自身としてポスト安倍というものを意識してこれから務めていかれるのでしょうか。

A:初当選したときから、いずれ総理になって自分の思っている政策をやりたいと思っておりました。ポスト橋本でもあり、ポスト小泉でもあり、色々なポストでしたので、いずれポストじゃなくなるときがくるように努力したいと思います。

Q:大臣は、かねて脱原発の考え方をお持ちでしたが、現在も変わらないのでしょうか。

A:所管外ですので、お答えは差し控えます。

Q:一政治家としては。

A:所管外です。

Q:なぜ答えないのですか。

A:閣僚ですので、所管の中のものを答えます。

以上