防衛大臣記者会見

日時
令和元年9月6日(金)11:46~12:10
場所
防衛記者会会見室
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 冒頭、私から2件御報告がございます。まず、国際防衛ラグビー競技会・IDRCでございます。9月9日から9月23日までの間、第3回国際防衛ラグビー競技会・IDRCが開催されます。IDRCは、4年に1度のラグビーワールドカップに併せて開催される、各国の軍隊等が参加するラグビー競技会でございます。今回は、ラグビーワールドカップ2019日本大会に併せて、わが国で開催されます。自衛隊チームと招待国の軍隊9チームを合わせた10チームのトーナメント方式によりまして、優勝チームを決定することとしております。初戦敗退チーム同士による親善試合も併せて行うこととしております。防衛省としては、IDRCを主催することによって、スポーツ分野での交流を通じて、参加する各国軍との相互理解・信頼関係を促進したいと考えております。国民の皆様におかれましても、ぜひラグビーワールドカップ同様、関心をお寄せいただければありがたいと思っております。次に、日豪共同訓練・武士道ガーディアンについてでございます。航空自衛隊は、9月11日から10月8日までの間、千歳基地や三沢基地の周辺空域におきまして、オーストラリア軍との間で、国内では初めてとなる空軍種間の共同訓練を実施いたします。これは一度企画されていたのですが、北海道胆振東部地震の関係で、見送られていたものでございます。この共同訓練は、航空自衛隊の戦術技量の向上のほかに、オーストラリア軍との防衛協力の深化を図ることも目的としており、航空自衛隊のF-15戦闘機とF-2戦闘機、オーストラリア空軍からはF/A-18戦闘機等が参加して、要撃戦闘訓練等を行う予定です。オーストラリアはわが国と普遍的価値や戦略的利益を共有する「特別な戦略的パートナー」でございます。防衛省・自衛隊としては、今後ともこのような共同訓練等を通じまして、オーストラリアとの防衛協力を一層強化するとともに、わが国及び地域の平和と安定に貢献していきたいと考えております。

2 質疑応答

Q:昨日まで、大臣、沖縄を訪問されて、辺野古と普天間を視察されましたが、その成果をお願いします。

A:昨日まで沖縄を訪問しておりました。今回の訪問では、玉城知事、名護市の渡具知市長、及び久辺三区の区長の皆様とお会いしました。沖縄の基地負担の軽減や、普天間飛行場の辺野古移設に関する考え方について、御説明するとともに、直接皆様の御意見、御要望をお伺いすることができました。また、キャンプ・シュワブを訪問し、昨年12月から埋立てを開始している南側の海域の埋立工事の状況等を視察しました。職員からも詳細な説明を受けましたが、自然環境や安全性にも配慮しつつ、工事が丁寧に進められていることを確認することができたと思っております。更に、その後、普天間飛行場を視察し、そこでクラーディ四軍調整官とお会いし、先日発生したCH-53Eヘリコプターの窓の落下を受けまして、事故発生時の速やかな通報、安全管理の徹底、再発防止策の徹底について、申入れを行ったところです。これに対して、クラーディ四軍調整官からは、航空機の運用の安全確保は最優先事項であるので、再発防止等に努めていくという回答があったところであります。今般の訪問を踏まえまして、普天間飛行場の一日も早い全面返還の実現と沖縄の基地負担軽減に、引き続き、全力を尽くし、一つ一つ成果を出してまいりたいと考えております。

Q:昨日の訪問の中で、有識者検討会を企画するということがありましたが、会議の目的、メンバーをどのような基準で選んでいるか、今後のスケジュール等について教えてください。

A:本日、第1回目の技術検討会を14時30分から開催する予定であり、終われば、記者団の皆様にもブリーフィングを事務方からさせていただく予定です。この技術検討会を作りましたのは、今年の1月に、沖縄防衛局において、様々なボーリング調査等を行った結果、大浦湾側の護岸の埋立施工は、一般的で施工実績が豊富な工法によって、地盤改良工事を行うことが可能ということが確認されたところですが、今般、今後の事業の実施に当たって、護岸や埋立地等の設計・施工・維持管理を合理的なものにするために、技術的・専門的見地から、客観的に有識者からの提言・助言を得るべく、「普天間飛行場代替施設建設事業に係る技術検討会」を開催することとしたところです。技術検討会は、地盤、構造、水工、舗装の各分野に精通した有識者で構成されております。本日の第1回目の検討会の内容については、先程申し上げたとおり、後刻、事務方より概要を御説明させていただきたいと思っております。

Q:昨日から、ソウルで安保対話が開かれておりますが、日韓の間でも対話があったということですが、実際にはどのようなお話があったのかについて、また、どういった人が参加したのかということについて教えてください。

A:9月4日から6日にかけて、韓国のソウルで韓国国防部主催による国防次官級の多国間安全保障会議、「ソウル・ディフェンス・ダイアローグ」、ソウル安保対話といっておりますが、これが開催されました。防衛省からは、吉野幸治国際政策課長が代表として出席いたしました。そして、この会議の場で、日韓防衛当局の担当課長同士が会う機会がありました。その場で、最近の日韓防衛当局間の様々な課題について、日本側の立場を改めて伝えたところです。私どもからは、北朝鮮がミサイル発射を繰り返す等、地域の安全保障環境が大変厳しい状況にある中、日韓・日米韓の連携は、引き続いて重要であり、適切な連携が行われるように、韓国側に賢明な対応を求めたいということをお伝えしたところです。

Q:相手側の反応はいかがでしょうか。

A:具体的なやり取りは控えさせていただきたいと思いますが、わが方からは、私どもの考えをしっかりとお伝えしたということです。

Q:昨日、自民党秋田県連の議員から防衛省側にアショアに関して話があったと思いますが、その中では防衛省のやり方について、ずさんだという指摘もありました。これについて大臣の受け止めをお願いします。

A:昨日、自民党秋田県連から、イージス・アショアの配備に関して、御意見を頂戴いたしました。防衛省の説明のあり方がずさんであったり、不適切なものがあったり、ミスがあったということは御指摘のとおりでございまして、これについては、改めて、お詫びを申し上げたところでございます。その上で秋田県連からは、住民に対して説得力のある説明を行うこと、当初候補地として当たった全ての候補地を公平に検討すること、住民の安心・安全の確保について、対策をしっかり講じること、主にこの3点について申入れをいただきました。私どもとしては、自民党秋田県連からのこの申入れを重く受け止めたいと思っております。防衛省としては、わが国の防衛上、防護範囲が最も重要な考慮の要素ですので、秋田県や山口県がその条件を満たしていると考えておりますが、他の国有地の検討に当たりましては、様々な条件に関する検討を踏まえまして、配備候補地となり得るか、総合的にゼロからもう一度評価をしたいと思っております。今後の検討に際しましては、新屋演習場、弘前演習場及び他の国有地18カ所について、ゼロ・ベースで配備候補地となり得るか否か、公平にしっかり検討してまいりたいと思います。その上で、地元の御理解が得られるように、丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

Q:辺野古の技術検討会に関しまして、昨日のぶら下がりでも言っていたと思うのですが、一般的で施工実績が豊富な工法で対応が可能だというこれまでの説明で、難なく工事ができるという印象をもっているのですが、その中に、敢えてこの会議を設置する狙いについて教えてください。

A:難なく工事ができるとは考えておりません。実績が豊富な、一般的な工法で可能だと考えておりますが、やはり、難工事であることには違いがないので、専門家の知見や助言というものをしっかり得た上で進めてまいりたいということで、今回、技術検討会を設けさせていただいたところでございます。

Q:アショアについて、大臣は今しがた、先月30日も、山口と秋田が最適だという考えを示していらっしゃいますが、その他の国有地ということを考えると、山形や青森も入っているということで、それらも含めてゼロでという形、その理屈をもう少し整理してお聞かせいただけますでしょうか。

A:青森県と山形県の国有地についても、公平にしっかりと検討したいと思っておりますが、先ほど申し上げたとおり、配備地の検討に当たっては、防護範囲がどうなるか、ということが一番最重要の要素になると思います。つまり、何のためにこのイージス・アショアを導入し配備するのか、総合ミサイル防空体制をつくっていくためにどういう要素が最も重要なのか、という観点からすると、その防護範囲が重要であることに変わりはないと思います。導入をした結果、それでも死角が生じる、隙間が生じるということであっては、配備をする意味がないということになりますので、それは重要な要素ではありますが、青森県や山形県の国有地についても、こうした観点も含めて、もう一度しっかり、ゼロ・ベースで検討をし直させていただくと申し上げている訳でございます。

Q:ゼロ・ベースでということは、既に行った、ミスがあった前回の調査については、一回ゼロに白紙に戻すということなのか、その結果も踏まえて改めてゼロ・ベースで調査をするのか、そこはどういうつながりがあるのでしょうか。

A:前回行った調査で正確な調査が行われている分については、これをなしにするという必要はないと思っておりますが、新屋ありきではなくて、もう一度、全ての候補地を俎上に上げて検討をし直すということでございます。

Q:辺野古の話を伺わせていただきます。軟弱地盤の改良工事の調査報告書で、耐震性能について、震度4程度を想定して、一方で沖縄県は震度6弱を想定していると報道がありましたが、この辺の事実関係と、耐震性能の妥当性についてお考えをお願いします。

A:普天間代替施設建設事業については、施設の用途を踏まえまして、耐震性能のレベル1地震動を前提に設定をしております。耐震性能のレベルというのは、気象庁が発表しております、気象庁の震度階級、いわゆる震度というものとは別のものでございます。レベル1地震動というのは、75年のうち一度は受ける可能性の高い地震動のことを指すようでございます。それから、これは1と2しかレベルがなくて、レベル2というのが想定される地震動のうち、最大規模の強さを有するものという区分けになっているようでございます。そして、護岸等の構造物につきましては、「港湾の施設の技術上の基準・同解説」、これは国土交通省の港湾局が監修し、日本港湾協会が発行しているものでございますが、ここにおいて、レベル1地震動に対応した設計をすべからく行っていると承知をしております。従いまして、キャンプ・シュワブ北側、いわゆる大浦湾側の工事につきましては、より合理的な設計・施工になるように検討を進めているところでありますが、この耐震性も含めた所要の安全性や運用が確保できるように、しっかりとこの基準に沿って進めていきたいと思っております。

Q:その中で、地震の加速度を示すのが40ガルという数字が出て、そうするとやっぱり震度4程度というのが予測できるのかなと思うのですが、そのあたりについては。

A:先ほど申し上げたとおり、いわゆる気象庁の震度階級と護岸等の構造物に当てはめている耐震性能の基準というのは違うものでございますので、当然そういうものにも対応できるという意味で、レベル1の地震動を前提としているということだと思います。

Q:アメリカの在日米軍基地の費用について、アメリカの国防総省がメキシコの壁を建設する費用として、在日米軍基地費用を転用すると発表したわけですが、これが日米安保環境に与える影響をお聞かせください。

A:米国がメキシコとの国境沿いの壁の建設費用に国防予算を転用すると発表したことは、承知をしております。この発表においては、その中に、岩国、嘉手納、横田、横須賀、グアム等における施設の建設事業の予算が転用される旨の言及がなされていると承知をしておりますが、米国政府内においても、これから議会の中においても様々な議論がなされると承知をしておりますので、現段階で日本政府として、コメントをすることは控えたいと思いますが、今年4月の日米「2プラス2」でも確認をしておりますように、日米同盟の抑止力を維持しつつ、沖縄をはじめとする地元の負担軽減を図るという観点から、在日米軍再編を着実に進めていくとしておりますので、これらの事業に影響がないように期待をしたいと思います。

以上