防衛大臣記者会見

日時
8月30日(金)16:47~17:00
場所
官邸エントランスぶら下がり
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:概算要求について伺います。先ほどの省議で、過去最大5兆3千億円規模の概算要求が了承されました。改めて、この受け止めをお願いします。

A:令和2年度の概算要求においては、昨年末に閣議決定をいたしました防衛計画の大綱並びに中期防衛力整備計画の2年目の予算ということになります。真に実効的な防衛力としての大綱にうたっております「多次元統合防衛力」の構築に向けて、一層の効率化・合理化の努力をしながら、防衛力を着実に強化していくための概算要求になっております。具体的には、新領域である宇宙・サイバー・電磁波といった領域における能力の獲得、これらと一体となって各種事態に対処するための従来の領域における能力の強化、更には、後方分野も含めた防衛力の持続性、強靭性の強化、そして、人的・技術基盤の強化といったものに力点を置いた概算要求となっております。それらに必要な経費といたしまして、今、御指摘がありましたように、SACO・米軍再編関係経費等を除いて、総額5兆3,222億円の概算要求を計上いたしました。これらの予算の獲得を果たして、防衛力を着実に充実・強化してまいりたいと思っております。

Q:イージス・アショアについて、お伺いします。28日に秋田、山口両県に、今後の再調査の進め方の説明を行いましたが、秋田県では、やはり新屋ありきなのか、という反発も広まっています。今後、地元に対して、どのように説明を尽くしていくか、という点と、外部業者の入札の時期など、スケジュール感も併せてお願いします。

A:秋田県については、今後の検討に際しまして、新屋ありきではなく、ゼロベースで調査を実施すると説明をさせていただいております。最初に候補に挙がった18の国有地を含めて、もう一度ゼロベースで配備候補地となり得るか否か、公平にしっかりと検討したいと考えております。この調査の一環として、現地での測量、あるいは、インフラ条件等の検討について、専門的技術を有する民間業者に委託をすることとしております。山口県につきましては、演習場の近くに位置する西台の標高について、現地での実測を行うこととしております。近日中に、これら調査の契約に向けた入札公告をしたいと思っております。これらの調査を終えた後に、防衛省として、その結果を取りまとめ、可能な限り速やかに、関係自治体や住民の皆様に御説明をしたいと思っているところであり、時期については、まだ明確に申し上げることはできません。できるだけ早く、作業を終えたいと思っております。

Q:概算要求に関して、今回、過去最大の要求額ということで、防衛費の膨張について懸念する見方もありますが、今後、国民にどのように理解を求めていくお考えでしょうか。

A:中期防衛力整備計画の枠内で防衛力の整備を行っていく訳でございます。従いまして、5年間の総額は27兆5千億円程認めていただいておりますが、実際に予算を付けていただくのは25兆5千億円を目途に、ということですので、一層の厳しい合理化・効率化を図らなければ、その枠の中に収まっていかないと考えております。既に撤廃された枠組みでありますが、今の日本のGDPは550兆円近くございますので、今般の防衛省の予算も、その比較で言うと、今なお1パーセントに達していないということでございますから、厳しい安全保障環境の中にあっても、努めて抑制的に防衛力の整備をし、しかし、安全保障環境に応え得るような、しっかりとした防衛力を整備するという方針の下に、作業を行っているところでございます。

Q:米軍普天間飛行場所属のCH-53ヘリが、沖縄本島東の海に、27日に窓を落下させたことが、昨日分かりました。2017年の普天間第2小での事故と同型機ですが、その辺りも含めて、大臣の受け止めをお願いします。

A:今、御指摘があったように、8月27日17時30分頃に、沖縄県東岸沖から約8kmの海上におきまして、米海兵隊普天間飛行場所属のCH-53Eヘリコプターが、プラスチック製の窓を落下させたという報告を受けております。現時点において、被害が生じているという情報はございません。防衛省としては、28日夜に、在京の米大使館から第一報を受けましたが、不明な点がありましたので、事実関係について、改めて、米軍に確認をしましたところ、29日午後に、米軍から回答が得られたため、直ちに、関係自治体にお知らせをしたところでございます。非常に、事故発生から時間を要したということは誠に遺憾であり、防衛省としては、米側に対して、機体の点検・整備及び安全管理の徹底並びに実効性のある再発防止策を講じるとともに、事故発生時における速やかな通報を申し入れたところでございます。引き続き、以上の点を米側に強く申し入れていきたいと思っております。

Q:2017年の事故では、当日に、この機体の飛行自粛を求めておりますが、今回は飛行自粛を求めるお考えはありますでしょうか。

A:前回の事故は、極めて深刻で、小学校のグラウンドの中に相当重い物が落ちたということでございましたので、直ちに、飛行の自粛を求めた訳ですが、飛行の自粛を求めるというのは、個々の事案に即して適切に判断をしていかなくてはいけないことだと思っておりますので、今般は被害が生じたという情報もないということで、先ほど申し上げた点については、強く米側に申し入れましたが、飛行の自粛までは求めていないということでございます。

Q:洋上の事故とはいえ、飛行自粛を求めないという判断をしてしまうと、事故軽視ではないか、という批判もあたりそうなのですが、その辺りは。

A:全くそういうことはございません。先ほど申し上げたように、まず、速やかな事故の報告を求め、機体の点検・整備及び安全管理の徹底、実効性のある再発防止策を強く求めているところでございます。

Q:概算要求に戻るのですが、予算の中に、先ほど質問がありました、イージス・アショアについては、秋田県等から強い反発も出ておりますし、F-35Aについては、先般、墜落事故もありました。アメリカの政府監査院からも欠陥の指摘という形で報告書が出ておりますが、こういったものに関しても、課題がある中で、今回の概算要求に盛り込んだ考え方について、説明いただけますでしょうか。

A:イージス・アショアについては、わが国の総合ミサイル防空体制をつくるために不可欠な装備であると考えております。北朝鮮からのミサイル発射事案も続いております。速やかに、しっかりとした防空体制、ミサイル防衛体制を確立するためにも、もう一度、丁寧に説明を行って、御理解をいただきながら事業を進めてまいりたい、しかし、イージス・アショアにつきましては、特定の配備地を予定している予算は計上しておりませんので、そこは御理解をいただきたいと思っております。また、F-35A並びにBにつきましては、アメリカの会計検査院から指摘のあった事項については、すべからく私どもの方から問い合わせて、わが国に導入しているもの、F-35Bはこれからのことでございますが、F-35Aについては問題がないということを確認しておりますし、当然のことながら、F-35Bについても、同様の作業を行って、安全を確保してまいりたいと考えております。

Q:中東のホルムズについて、G7以降、アメリカとイランの首脳会談の呼びかけがあったりで、外交的局面の機運は高まっていると思うのですが、現時点で自衛隊の派遣や参加についてはどのようにお考えでしょうか。

A:御承知のように、一昨日、イランのザリーフ外相が訪日をされまして、河野外務大臣、あるいは、安倍総理と会談をしておられます。そのときにも、中東における緊張緩和と情勢の安定化に向けた意見交換は行われたと承知しておりますが、「海洋安全保障イニシアティブ」に関するやり取りはなかったと承知しております。これから国連総会において様々な外交努力がなされていくだろうと思っており、日本政府としては、この地域におけるわが国関連船舶の航行の安全を確保するために、どのような対応が最も効果的かつ適切かということについては、様々な観点から総合的に検討して判断を行っていきたいという考え方に変わりはありません。

Q:イージス・アショアに戻りますが、先日、説明に審議官が秋田県庁にいらした際に、青森と山形について、「予備的な位置付け」という話をされて、それに対して秋田県側から、それはゼロベースとは言えないのではないか、という批判がありますが、これについて大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:青森、山形の候補地についても、もう一度しっかりと調査をさせていただきますが、わが国全域のミサイル防空体制をしっかりつくる、という観点から申し上げますと、秋田県と山口県に配備することが最も適切だという考え方に変わりはありませんので、そのことを御説明させていただいた次第でございます。他の秋田県外の候補地についても、もう一度しっかり調査いたします。

以上