防衛大臣臨時記者会見

日時
8月23日(金) 10:01~10:10
場所
A棟1階エントランス
備考
韓国による日韓秘密軍事情報保護協定の終了に係る岩屋防衛大臣臨時会見

1 発表事項

 昨日、韓国政府から、日韓秘密軍事情報保護協定、いわゆる日韓GSOMIAを終了させることを決定した旨の発表がなされました。この協定は、平成28年11月23日に、日韓両国政府の間で署名を行い、同日発効され、日韓・日米韓の安全保障分野における協力と連携を強化し、地域の平和と安定に寄与してきていると認識をしておりました。これまで毎年、自動延長されており、日韓双方にとって意義ある役割を果たしてきたと考えております。日韓間に様々な案件があることは事実ですが、私からも累次にわたり申し上げてきたとおり、北朝鮮がミサイル発射を繰り返すなど、わが国周辺並びに地域の安全保障環境が厳しさを増している中で、日韓・日米韓の連携は重要であります。それにもかかわらず、今般、韓国政府が本協定の終了を決定したことは、現下の地域の安全保障環境を完全に見誤った対応であり、失望を禁じ得ず、極めて遺憾に思っております。政府として、昨晩の内に、韓国側には強く抗議を行っているところです。防衛省としては、北朝鮮問題等の連携すべき課題については、今回の決定後においても、日韓・日米韓での間で適切な連携が行われるよう、韓国側の賢明な対応を強く求めてまいりたいと思います。

2 質疑応答

Q: この件について、アメリカ側からも強い懸念と失望したという声が上がっておりますが、その点について受け止めをお願いいたします。

A: 私も、いわゆる外交案件と安全保障の問題は、次元が違うということを何回も申し上げてまいりました。そのことが御理解いただけなかったことは、失望を禁じ得ないと思っております。

Q:大臣は、かねがね会見等で、韓国がGSOMIAに残ることを期待するというメッセージを発してこられたと思いますが、大臣ないし防衛省、政府全体として、韓国をGSOMIAに繋ぎ止めるための働きかけをどれくらいされてきたのかということと、働きかけは十分だったとお考えでしょうか。

A:GSOMIAについては、条約・協定でございますので、外交ルートを通じて、再三にわたって、継続されるべきである、というわが国の意思は先方に伝えてきていると思っておりますし、私も累次の会見の場で、そのように申し上げてきておりますので、先方には十分、私どもの意思は伝わっていたものと考えております。

Q:韓国側に対しては、賢明な対応を求めるとおっしゃられましたが、今回の破棄によって、具体的に、安全保障環境に対して、どのような影響が出てくるとお考えでしょうか。

A:それについては、予断をもってお答えすることは控えたいと思います。私どもとしては、わが国の安全の確保に支障が一切ないよう日米関係を基軸に万全を期していきたいと思っておりますが、何度も申し上げますように、地域の安全保障を考えた場合に、日韓・日米韓の連携は、引き続き、重要だと思いますので、韓国側に再考と賢明な対応を強く求めていきたいと思います。

Q:GSOMIAの破棄によって、北朝鮮の弾道ミサイル防衛に関して、直ちに何か影響が出るような状況ではないという認識でよろしいでしょうか。

A:影響がないように、万全を期してまいります。

Q:これまで、日本と韓国とのそれぞれの情報は、具体的に、弾道ミサイル防衛対処の際、どのような役割が担保されていたのでしょうか。

A:秘密情報を交換するための協定ですので、その中身については、詳しく申し上げることは控えたいと思いますが、累次にわたった北朝鮮のミサイル発射事案につきまして、双方から有用な情報の交換がしっかりなされてきたと認識しております。

Q:事実関係を確認させていただきたいのですが、現時点で、外交ルートを通じて、文書で破棄についてというのはあったのでしょうか。

A:それは、まだなのではないでしょうか。しかし、韓国政府を代表して、公式な見解があったわけですから、残念ながら、そのような結果になるであろうと思っております。

Q:今の韓国政権の下では、再延長は難しいのかもしれませんが、今後、中長期的に見て、改めて、GSOMIAの再締結を韓国と目指すお考えについてはいかがでしょうか。

A:先ほどから申し上げているとおり、韓国側に賢明な対応・再考を求めてまいりたいと思っております。

Q:日本側としては、対応にはあくまでも非はなかったという理解でよろしいでしょうか。

A:全くなかったと考えております。

Q:日韓の防衛交流に関してですが、日韓のレーダー照射事案以降、連携すべきところは連携するということが基本的な立場だと思いますが、今回の事案以降も、その基本的な立場に変更はないのでしょうか。

A:基本的な考えに変更はございませんが、こういった事態を迎えて、バイの防衛交流は益々困難となりつつあると思いますが、しかし、その中においても、わが国の安全、地域の安全確保のために、必要であれば、適宜適切に判断をしてまいりたいと思っております。

Q:これまでシンガポールでの防衛相会談を行うなど、安全保障面では、外交問題と切り離して、関係を続けていくという努力をしてきたと思いますが、それに対して、今回の決定の受け止めを改めてお願いします。

A:韓国政府の中で、どのようなやり取りがあったのかということは、私は分かりません。推測でものをいうことは控えなければならないと思っていますが、おそらく、韓国軍当局はそのように思ってはいなかったのではないかと想像をしております。

Q:バイの防衛交流が困難になるということでしたが、今後、観艦式への招待等の対応はいかがでしょうか。

A:全体状況を捉まえて、適切に判断していきたいと思っております。

Q:今後の対応について、韓国側に再考、賢明な判断を求めたいとおっしゃっておりましたが、防衛省として、働きかけを何か考えていらっしゃいますでしょうか。

A:今後のことについては、まだ何も決めておりません。

以上