防衛大臣記者会見

日時
令和元年7月23日(火)11:30~11:54
場所
防衛記者会会見室
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 人事について御報告をいたします。本日の閣議におきまして、令和元年7月30日付の防衛省の事務官等の幹部人事3件について、内閣の承認がなされました。防衛装備庁長官の深山延暁の退職を承認する。大臣官房長 武田博史を防衛装備庁長官に昇任させる。内閣総理大臣秘書官 島田和久を防衛書記官 大臣官房長に採用する。以上の3件でございます。

2 質疑応答

Q:日曜日の投開票された参議院選挙の結果について、全体的な受け止めをお願いいたします。与党は改選過半数を確保いたしましたが、議席は減らしました。その結果をどのように受け止めていらっしゃるかについて教えてください。

A:全体としては、与党が安定過半数をいただいたということでございますので、国民の皆様は、安定した政権基盤の下に、それぞれの課題にしっかり取り組みなさいという御審判、御判断をいただいたものと思いますので、個々の選挙区の結果について、コメントをすることは控えたいと思いますが、全体の状況としては、そういった状況であると思いますので、国民の声をしっかりと踏まえた上で、負託に応えていくことが政権与党の使命であると考えております。

Q:秋田選挙区で、イージス・アショアの配備反対を訴える候補が当選いたしました。イージス・アショア配備反対の民意が示されたとも言えますが、これを受けて、配備計画に与える影響や、これからどのように地元に理解を得ていくかということについて、御所見をお願いいたします。

A:先ほども申し上げたように、個々の選挙区の結果についてのコメントをすることは控えたいと思います。その上で、弾道ミサイル防衛態勢、総合ミサイル防衛態勢というのは、わが国の防衛にとって不可欠な大きな柱であると思っております。そのために、イージス・アショアという装備を導入しようとしているわけでございますので、これをできるだけ速やかに実現することができるように、引き続き、地元の皆様の御理解をいただくべく、そして、信頼を回復すべく、防衛省として全力を尽くしていきたいと思っております。

Q:有志連合の関係ですが、19日、ホルムズ海峡の有志連合に関する会合がアメリカで行われましたが、ここで説明された内容と、先日の会見で、防衛大臣は「引き続き有志連合に参加する考えはない」とおっしゃられましたが、それに変わりはないのかということについて、お伺いしたいと思います。

A:先日、お話したのは「現時点では」と申し上げたと思います。その上で、今のお尋ねにお答えしますと、19日の御指摘の会合には、在米日本国大使館員が出席しましたが、当該説明会は非公開の会合でございましたので、中身の詳細については明らかにすることは控えたいと思います。今後の対応について、予断を持ってお答えすることは控えたいと思いますが、引き続き、中東情勢について、米国を始めとする関係諸国としっかりと連携をして、まずは情報をしっかり集め、そして、総理もおっしゃっていますが、中東における緊張緩和に向けて、外交努力をしっかり継続していくということが、わが国政府の現段階での基本的な方針だと思います。引き続き、情報収集はしっかり行って、情勢を注視していきながら、今後の対応を判断していきたいと思っております。

Q:大臣は「現段階では」とおっしゃっておりましたが、中東の付近に艦艇を派遣するニーズがないということを原因にあげられたと思うのですが、それは、米側の方針によって、新たなニーズが生まれてきたということでしょうか。

A:米側の方針がニーズとは考えておりませんが、日本に関係する船舶については、一度攻撃がありましたが、その後については起こっていないという意味で、小康状態であると申し上げたのですが、しかし、御承知のように、その後、米側がイランの無人機を撃ち落としたと発表がありましたし、また、イランは英国のタンカーを拿捕したということがありましたので、全体としての緊張が解けているということではないと認識をしております。したがって、何度も繰り返しになりますが、この地域の情勢をしっかり情報収集して、分析して、今後の対応については判断していかなければならないと思っておりますが、今の段階で、すぐに自衛隊を派遣するというような状況にはないと考えております。

Q:参議院選ですが、沖縄選挙区では、地元の基地建設工事に反対する候補が当選しまして、最近の沖縄の選挙では、県知事選や、名護市の衆院補選も含めて、反対の候補者が当選しておりますが、この辺りを含めて大臣の受け止めと、工事そのものへの影響についてお願いします。

A:これも先ほどと同様のお答えになりますが、個々の選挙結果についてコメントすることは控えたいと思います。その上で、この問題の原点は、世界で最も危険だと言われる普天間基地の危険性を除去しなければいけない、23年も前に合意したことが未だに実現されていない、これを今回はしっかり実現して、沖縄の負担軽減にもつなげていきたい、最終的には普天間基地の全面返還を必ず成し遂げていきたいという思いで実施させていただいているところでございまして、この普天間基地の危険性を除去しなければいけないということに関しては、政府も沖縄も認識は同じだと思いますので、玉城知事を始め、沖縄の皆さんと今後とも対話の機会を持って、御理解、御協力が得られるように、引き続き全力を尽くしてまいりたいと思っております。

Q:ホルムズ海峡の関連ですが、有志連合の参加については、他国の状況等を見ながら、とお答えしているのですが、イギリスのタンカー拿捕を受けて、イギリスの外務大臣が有志連合とは別に、欧州の国々が集まって海上警備をするような動きがあり、呼びかけもしていますが、そういった状況を見ながら、日本はどのようにホルムズ海峡付近の警備というところで貢献していくことができるとお考えでしょうか。

A:今の御指摘は、ハント英国外相が22日、英国議会に対して、「欧州主導の海運保護ミッション」を組織して、この重要な地域における乗組員及び貨物の安全な航行を支援するように努めるという、更なる措置について説明をされたと承知しております。いずれにしましても、わが国としては、引き続き、米国を始めとする関係国とも連携しながら、情報収集を行って、判断をしていかなければならないと思っておりますので、今後の対応について、この段階で予断を持ってお答えすることは控えたいと思います。中東地域、特にホルムズ海峡は、日本の関連する船舶でいうと、年間1,700隻くらいが通過しています。わが国のエネルギー安全保障上、極めて重要な地域ですあり、国際社会にとっても重要な地域ですので、この地域で緊張が高まるというのは好ましくないことです。外交努力をしっかり続けていくと同時に、全体状況を見ながら、わが国として何ができるかということを判断していかなければいけないと思っております。

Q:ホルムズ海峡に自衛隊を派遣する場合の話ですが、そうなった場合の法的枠組みが改めて問われますが、海上警備行動が判断の一つになるのでしょうか。

A:まだ判断をしている段階ではございませんので、仮定の御質問にお答えするのは控えたいと思います。

Q:大臣、総理が外交努力を続けていくこととおっしゃっておりますが、外交努力というのはどこに対しての、どういった外交努力をイメージされていますでしょうか。

A:総理が度々おっしゃっていられるように、米国は同盟国でございますし、イランとは長い間の友好関係があるということで、双方に対してということだと思います。

Q:日韓のGSOMIAに関してですが、韓国側で政府の高官が破棄をする趣旨のコメントをしていますが、日本としてはどのように考えていますでしょうか。

A:韓国政府関係者のコメントに直接コメントすることは控えたいと思います。GSOMIAについては、平成28年の締結以来、これまで毎年、自動延長してきております。この地域の平和と安定を考えた場合に、外交上はもちろん色々な厳しいやりとりがありますが、安全保障の面では、日米、日韓、日米韓の連携は非常に重要だということに変わりはないと思っておりますので、我々としては、連携すべき課題については、韓国ともしっかり連携していきたいと考えておりますので、適切に対応していきたいと思います。

Q:適切な対応というのは、現時点では破棄するという考えはないのでしょうか。

A:私どもには、そういった考えはございません。

Q:日米地位協定についてですが、先日、米軍機事故のガイドライン見直しについて、「遠からず合意できるのではないかと期待している」とおっしゃっておりましたが、現状の状況と見直しされることで、日米関係等、日本にとってどういった影響があるとお考えでしょうか。

A:先般、「遠からず」と申し上げましたが、交渉も大詰めの段階にきているという報告を受けております。今回の改善のポイントは、米軍施設・区域外で発生した合衆国軍用機の事故に関して、わが国当局による適切な対応がより一層確保されるようにしていくということでございます。そういうことが実現すれば、国民の皆さまの御理解も更に広まって、米軍の円滑な駐留ということにつながっていくと思いますし、もって日米同盟による抑止力という役割というものが、より適切に果たされるようになっていくのではないかと思っております。

Q:日米関係についてですが、エスパー氏が近々国防長官に就任されるということですが、一部報道で、エスパー氏が8月上旬に来日されるという報道が出ています。現時点で把握されている情報についてお願いいたします。

A:エスパー陸軍長官については、現在、国防長官候補として、上院の承認手続きが行われていると承知しておりますので、無事手続きが終了することを期待しておりますが、私もかねてより、米国の国防長官にはできるだけ早くお目に掛かりたいと考えているところでございます。エスパー長官とは6月25日に電話で話をさせていただきまして、その時に、「できるだけ早くお目に掛かりましょう」という話をし、長官も「そうしましょう」と言っていただいているので、訪日の日程について決まっているということはございませんが、できるだけ早く会談が実現するよう、我々としても努力したいと思っています。

Q:イージス・アショアについて、選挙結果について言及できないというお話でしたが、選挙を通じて、イージス・アショアに対する反対の声、防衛省に対して政府与党内からも言語道断だ、総理もそういった話をされていましたが、こうした中で、どのように配備を進めていくことができるのでしょうか。

A:個々の選挙の結果について、コメントは控えますが、選挙期間を通じて、この問題に関して、様々な厳しい御指摘や御意見があったことは承知しておりますし、しっかり受け止めなければならないと思っております。その上で、私どもとしては、配備候補地の再調査をしっかり行って、精緻な数字を基に資料を作り直して、再説明の機会をいただくべく、引き続き、努力をしていきたいと思っております。

Q:政府与党内から、政府が進める政策について「言語道断だ」と公言されるようなことは中々異例の事態だと思いますが、それでもこの計画の遅れは生じないのでしょうか。

A:与党からも厳しい御指摘を受けたのは、政策そのものではなく、私どもの説明の在り方、資料の作り方等について、非常に厳しいお叱りをいただいたものと思います。これについて、真摯に反省をいたしまして、やり直すべき調査はやり直して、もう一度正確な資料を作って、説明に臨ませていただきたいと思っております。

Q:再調査は、今のところ、防衛省としてはまだ開始をしていないという理解でよいのでしょうか。

A:そうです。今、どういった項目を、どういった方法で調査をするかというところを詰めておりますので、検討が終われば、できるだけ早く、調査に入りたいと思っております。

Q:一連のミスや、本部を立ち上げてから結構な時間がかかっていますが、中々再調査を開始というところまできていないと思うのですが、いつ頃を目途に再調査を行う予定でしょうか。

A:どういった項目について、再調査をしっかり行うかといった詰めは、だいたいでき上がりつつありますので、今後、できるだけ速やかに、調査を開始したいと思っております。

Q:F-35の飛行再開は、だいぶ遅れてきておりますが、選挙も終わって、色々なことが、政策、物事、進み始めましたが、どのような目途で進むのでしょうか。

A:F-35Aについては、先般、事故原因についての調査結果の報告をさせていただきましたが、やはり、対策をしっかり行わなければいけない、また、地元の御理解をしっかり得なければいけない、今、この2つの課題に取り組んでおります。パイロットにつきましては、いわゆるバーティゴ、空間識失調に陥ったときの、対処の在り方を身につけていただくために訓練を行っております。また、機体の点検・整備を行っております。何カ月もエンジンを止めていたので、飛行はまださせておりませんが、今、エンジンを動かして機体をチェックすることは実施させていただいております。地元の青森県を始めとする関係自治体への説明も同時に行っており、これらの3つの作業がしっかりとできがり次第、飛行再開に向けての判断をさせていただきたいと思っております。

以上