防衛大臣臨時記者会見

日時
令和元年7月3日(水)11:20~11:32
場所
山口県庁
備考
岩屋防衛大臣山口訪問時の臨時会見

1 発表事項

 本日、イージス・アショアの配備に関しまして、秋田県秋田市に御説明した「他の国有地」の検討の一部に誤りがありましたこと、また、電波環境調査の数値に転記ミスがあったこと、そして地元説明の場において、防衛省職員による誠に不適切な対応があったこと、こういったことによって山口県の皆様にも大変な御心配と御迷惑をおかけしたことにつきまして、村岡知事、柳居県議会議長、藤道市長、横山市議会議長、花田町長、末若町議会議長にお目に掛かって、御説明とお詫びを申し上げたところでございます。
 一連のミスや、不適切な対応はあってはならないことでございまして、大変申し訳なく思っております。山口県の皆様に対しましても、改めて、深くお詫びを申し上げる次第です。こうした事態が二度と起こることのないように、私から事務方に対して、再発防止を徹底したところでございます。防衛省としては、体制を抜本的に強化いたしまして、緊張感をもって対応せよと厳しく指示いたしました。体制強化につきましては、6月17日に、副大臣を長とした「イージス・アショア整備推進本部」を立ち上げたところでございます。内局はもとより、装備庁の関係職員、陸・海・空自衛隊の関係自衛官を参画させまして、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。秋田県に関する「他の国有地」の検討における数値の誤りにつきましては、国有地と遮蔽物の角度をより精緻に把握するために、現地での測量、部外専門家の活用も含めて、正確かつ適切に進めていく考えであります。また、山口県の皆様に説明した資料のうち、西台の標高について、いくつかの数字があったとのことで、誤解を招き、御心配をおかけしております。今後、これについても、現地での測量をしっかり行った上で、精緻な数値をお示しできるように、しっかりと取り組んでまいります。それから、地図データの取扱いについては、更に慎重を期し、専門家によるチェックをしっかりと行ってまいりたいと考えております。また、今日もいただきました、地元の皆様からの御指摘を踏まえまして、これまでの説明内容について確認と見直しを実施し、資料を補正、修正するなどして、十分な説明ができるようにしっかりと準備をした上で、改めて、御説明に臨みたいと考えております。今日は、こういう考えについて、県知事をはじめ、皆様にお伝えさせていただきました。今日いただいた御意見を私ども、真摯に受け止めて、しっかりとその声に応えていきたいと思っております。大事なことは、何より正確なデータに基づいて説明を行うということだと思っております。なお、ミサイル総合防衛体制の構築は、わが国の防衛体制にとって、不可欠な、重要な要素であると考えておりますので、丁寧な説明を尽くし、地元の皆様の御理解をいただきながら、一歩一歩前に進んでまいりたいと考えております。

2 質疑応答

Q:今回、大臣自ら山口県を訪問して陳謝されたわけですが、地元で広がっている不信感の払拭に繋がったとお考えでしょうか。

A:今日の私の説明だけで、すぐに信頼が回復できるとは思っておりませんが、今日お邪魔させていただいたことを機に、更に、防衛省としてしっかりと取組を行って信頼回復に全力で努めてまいりたいと思っております。

Q:阿武町中心に、地元では反対又は不安の声が強く残っていますが、今後、地元の理解は得られるとお考えでしょうか。

A:誠心誠意を尽くして、御理解をいただいてまいりたいと考えております。

Q:地下水についてですが、阿武町の住民から阿武町側にも地下水の流れはあるのではないかという指摘がありますが、その点についてはいかがですか。

A:各種のボーリング調査等必要な調査を行いまして、それに基づいてシミュレーションをした結果、阿武町側にはその水は流れないと判断をしているところでございます。シミュレーションについて、色々と御意見はありますが、そのシミュレーションに必要なデータというのは、しっかりと調査を行って得た上でのシミュレーションでございますから、もう一度丁寧に御説明をして、御理解をいただいていきたいと思っております。

Q:真下に湧き水があることも、防衛省は把握していらっしゃらなかったということがあったのですが。

A:いずれにしても、今後追加が必要とされる調査については、しっかりと調査をした上で、御説明をしっかりと行っていきたいと思っております。

Q:グアムを守る米国の前線基地になるというアメリカのシンクタンクの論文がありますが、これで住民の理解は得られると思いますか。

A:論文については、私も拝見しておりますが、このミサイル防衛体制というのは、あくまでもわが国の防衛のために行うものでございますので、米国を防衛するという御指摘は当たらないと思っております。もとより、米国は、わが国よりも、ある意味で相当に強固なミサイル防衛体制を既にお持ちであると理解しております。

Q:山口沖にイージス艦を置けば代わりになるのではないですか。

A:イージス艦の場合は、船でありますので、隙間が生じることになります。24時間365日、ミサイル防衛に専念できる装備、部隊、施設が必要だと考えております。

Q:陸でも海でも同じじゃないですか、イージス・ミサイルシステムは。なぜ、海上ではだめなのですか。

A:海上の場合は、ミサイルの発射手段が非常に多様化してきておりますのであらかじめ兆候を察知して、そこに向かって船を出すというのが非常に難しくなってきております。地上で万が一のミサイル攻撃に備える体制を作るということは、非常にわが国のミサイル防衛体制にとって、不可欠だと思っております。

Q:山口沖に置くのと、むつみ演習場で何が違うんですか。

A:イージス艦においては、常に山口沖に置くというわけにはいかないということです。

Q:8隻もあるから余っているじゃないですか。

A:そんなことはありません。イージス艦の任務は多用でございますので、ミサイル防衛だけに特化して運用するわけにはいかないのであります。

Q:西台の数値のずれで、国土地理院のデータではなくて、あえてグーグル・アースを選ばれた理由について、改めてお伺いします。

A:あえて選んだということではございません。グーグル・アースも、最新の衛星情報を用いて作られている一つのデータでございますから、それを使ったということでございますが、国土地理院のもので示してみたり、グーグル・アースで示してみたり、また、出典をきちんと申し上げなかったことで誤解や心配を招いたと思いますので、それについては、しっかりと現地での実測を行って、精緻な数字を出していきたいと思っております。と申しますのも、山については、しっかりとした標高が出ているわけですが、高台となりますと、必ずしも正確な数値がそれぞれのデータにおいて出ているわけではないということだと思いますので、現地でしっかりと実測をしたいと思っております。

Q:西台については、高さを実測されるという御説明があったのですが、今後、山口については、どの位の範囲で他の分野についても再調査をされるつもりか教えてください。

A:近傍の国有地については、あらかじめ調査をしておりますが、改めて、そこを再点検したいと思っております。

Q:再調査では、外部の専門家の活用も視野に入れるということですが、具体的にどういった形で外部の専門家を活用されるのでしょうか。

A:測量等に長けた民間事業者、あるいは、学識経験者等の知見なども活用して、という意味でございます。自衛隊ももちろん、そのような作業をする能力を持っておりますが、私どもだけで作業をするということではなくて、外部の知見、あるいは、力を活用して、という意味でございます。

Q:町長は町づくりに関して、Uターン、Iターンで、人が減っていくということを懸念しているんですね。先ほど大臣がおっしゃられたのは、自衛隊員が来ることによって自衛隊員も町づくりに加わります、とおっしゃいましたが、町長はそれについてもなお、そういう町づくりを目指しているのではなく、独自の定住対策をやっていく、それと相容れないから反対しているんだ、という話をしております。それについて大臣はどうお考えでしょうか。

A:まず、町長のお声はしっかり受け止めたいと思っております。仮に、イージス・アショアを配備することになっても、私どもは、進めてこられた町づくりに悪影響が出ることがないように、最大限の努力をさせていただきたいと思っております。こういった施設は、もちろん、抑止のために設ける、つまり、能力はしっかり備えるが、それが決して使われることがないような安全保障環境をしっかりとつくり上げていくのが、私どもの使命でもございますので、イージス・アショアの配備が終わった後、町づくりに決して影響が出ないように、私どもとして、最大限の努力をさせていただきたいと考えております。

以上