防衛大臣記者会見

日時
令和元年6月18日(火)09:12~09:29
場所
官邸エントランスぶら下がり
備考
岩屋防衛大臣閣議後会見

1 発表事項

 2点御報告がございます。1点目は、イージス・アショア関連でございます。昨日、防衛省にイージス・アショア整備推進本部を設置いたしました。これは、イージス・アショア配備に関しまして、秋田県・秋田市に御説明した資料に誤りが確認され、また、住民説明会において職員による極めて不適切な対応があったことから、この反省に基づいて、防衛省としては今回のことを重く受け止め、省内の体制を抜本的に強化することといたしました。イージス・アショア整備推進本部は、防衛副大臣を本部長、それから政務官2名を本部長代理、事務次官を副本部長とし、本部員は各幕僚長、防衛装備庁長官等で構成される推進本部ということになりますが、当然、私が最終的な責任者となります。防衛省としては、今後、新たな体制の下で、地元の皆様の信頼を回復できるように着実に取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。もう一つは、「瀬取り」に関してでございますが、国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対しまして、海上自衛隊第1護衛隊所属の護衛艦「はたかぜ」が、5月13日未明から14日の午前にかけまして、北朝鮮籍タンカーと船籍不明の2隻の小型船舶が、東シナ海の公海上、上海の南約400kmの沖合で、計6回にわたって接舷していることを確認しました。わが国として総合的に判断した結果、これらの船舶は、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していたことが強く疑われるとの認識に至ったところでございます。わが国としては、北朝鮮の全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法での廃棄の実現に向けまして、引き続き、国際社会と一致団結して、国連安保理決議の実効性確保に取り組んでいきたいと思っております。

2 質疑応答

Q:昨日の大臣の会見で、イージス・アショアについてですが、他の国有地について、現地調査を行うという考えを示されましたが、具体的にいつから、どこで、どのような形で調査を行うのかを教えてください。

A:昨日、立ち上げた推進本部で、できるだけ速やかに最初の会合を行って、今後の方針について定めたいと思っておりますので、今日の段階で、今のお尋ねにお答えはできませんが、他の国有地の検討について、現地での実施調査を含めて、速やかにやり直して、資料を修正するなり、見直すなりして、もう一度丁寧に説明できる体制を整えたいと思っております。

Q:イージス・アショアの関連で、今朝の新聞報道で、報告書の中に記載されていた山の標高についても誤りがあったという報道がありました。この事実関係についてはいかがでしょうか。

A:これは、誤りがあったことは事実でございまして、このことについてもお詫びを申し上げたいと思います。当初、グーグルアースを使用したわけですが、山頂付近と思われる任意の位置を標高として記載しておりまして、御指摘の山についても、説明資料には712mと記載をしたところでございますが、これは正確には715mの誤りでございました。このことを踏まえて、現地の調査もしっかり行い、また、資料も修正して、具体的で、より分かりやすい説明ができるように調整していきたいと思っております。

Q:報告書の中で誤りが相次いでしまったことについては、どのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

A:誠に申し訳なく思っておりまして、あってはならないことだと思っておりますので、二度とこういうミスが起こらないように、厳しく私からも申し渡したところでございますが、推進本部において、そのことをもう一度確認をしたいと思っております。

Q:今の山の高さの件ですが、仰ぎ見たときの角度がまた変わってくるということがあるのかどうか、その点はいかがでしょうか。

A:今度は国土地理院の調査によって、既に修正はしておりますが、更に現地での調査を加えることにしたいと思いますので、精緻な数値を出していきたいと思っております。

Q:説明している角度の変更は、今のところ生じないという理解でよろしいでしょうか。

A:基本的にはそう思いますが、念のために現地でしっかり調査をしたいということでございます。

Q:先日、グーグルアースを使った手法には問題がないという考えを示されていますが、例えば、標高についても間違いが発覚したということで、改めて、グーグルアースの手法については、どのようにお考えでしょうか。

A:グーグルアースというのは、御承知のように、最新の衛星情報が掲載されているデータでありますから、これを正しく用いれば正しい数値を導き出すことは決して不可能ではないと思いますが、正しく用いることができなかった、そのような重大なミスがあったということでございますので、それに加えて、実際に人間が現地に行って、そして、計測を実際に行うという作業も今回はしっかり加えて行いたいと思っております。

Q:今までの一連のミスを見ていると、より正確なものを求めようとしたというよりも、検討するに当たって、おおよそ問題なければいいという範囲での検討だったのかと見受けられるのですが、実際、どのような検討だったのでしょうか。

A:そういう姿勢が誤っていた、ということだと思います。おおよそ分かればいいのではなく、やはり正確に分からなければいけないということだと思います。

Q:ホルムズ海峡の件で、海上自衛隊の護衛艦による日本に関わる船の警護は必要ないとの御見解をなされましたが、仮に、攻撃主体の特定ですとか、攻撃の継続性が判明した場合、防衛省として、日本関連船舶の警護については、どのような枠組みがあるとお考えでしょうか。

A:今、本件については、情報収集に全力を挙げておりますが、現時点では、自衛隊を派遣する考えはございません。このように申し上げますのは、主体が必ずしも明確ではないので、仮に、海賊ということであれば、海賊対処行動の範囲を見直すことはあり得るかもしれませんが、それも定かではございませんし、海上警備行動にも、目下のところは該当しない。元々、乗員・船員に日本人はいなかったということでもございますし、現在のところは、引き続いての攻撃は行われていないということでもございます。更に、存立危機事態というのは、御承知のとおり、密接な関係にある国に対する攻撃によって、国民の生命、自由、幸福追求の権利が脅かされ、国の存立が危ぶまれる事態に陥ったときに、初めて判断される事柄でございます。そういった状況ではないということでありますので、現段階では、自衛隊を派遣するニーズはないと考えておりますが、事態がどのように展開していくのかについて注視をしていきたいと思っております。

Q:イージス・アショアは、ハワイに向かう弾道ミサイルを撃ち落とす役目もあるという指摘もございますが、大臣は昨日も否定されておりましたが、日本を越すような弾道ミサイルを、イージス・アショアで撃ち落とすということはないという認識でよろしいでしょうか。

A:まず、米国は、ハワイにもとよりイージス・アショアという施設を持っておりますし、ある意味わが国以上に、ミサイル防衛については強固な態勢を築いていると認識しております。わが国が導入しようとしているイージス・アショアは、あくまでもわが国のミサイル防衛のために導入を予定しているものでございます。それから、自衛権行使の三要件に、仮に該当することがあった場合、イージス艦の場合もそうですが、密接な関係にある国、例えば、同盟国に向けられたミサイルを撃ち落とすことは法理的には可能である、とお答えしてきておりますので、これはイージス・アショアになっても同じでございます。また、物理的に可能かどうかという問題については、わが方の能力を明らかにすることにつながりますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:自衛隊法82条の3では、わが国に飛来するおそれがある落下物による被害を防止するためのみに使えると記載されていると思いますが。

A:それは、警察権の行使の話です。私が言っているのは、三要件を満たし、ということは、存立危機事態に陥ったときは、他国に向かうミサイルを迎撃することは法理的には可能だ、ということを申し上げているのであって、平時の場合は、当然、わが国に落下するおそれのある飛来物は、国民に被害が生じるおそれがありますので、撃ち落とすことができるという規定になっております。

Q:山の高さの件で確認させていただきたいのですが、なぜ、職員の方が今回誤ったのかについて、グーグルアースには712mと書いてあって、それをそのまま引っ張ってきて間違えたのか、それともグーグルアースにも715mと書いてあったのに。

A:私が報告を受けていますのは、山頂付近と思った数値が712mと記載されていたとのことですが、グーグルアースの中にも715mということを確認することができるデータはあったと承知しておりますので、データの点検、はじき出すに当たっては二重三重の厳しいチェックが必要だと思います。今後はそういう体制をしっかりと取っていきたいと考えております。

Q:国土地理院で出している数値が715mということでしょうか。

A:そういうことです。

Q:間違いに気付いたのはどの段階でしょうか。

A:ここ数日内の話です。

Q:普天間飛行場の名護市辺野古の移設について、昨日、国地方係争処理委員会が行われましたが、大臣の受け止めをお願いします。

A:これは法令に基づいて、委員会が判断をなさったことだと思いますので、それについて、我々としてコメントは控えたいと思います。私どもとしては、普天間基地の危険性除去、ひいては普天間の返還を実現するために、引き続き、御理解を得られる努力をしながら、事業を一歩ずつ前に進めさせていただきたいと思います。

Q:玉城知事が今回係争委の決定を不服として、国交相を相手に高裁へ提訴をすると発言がありましたが、工事を進める防衛省として、再び司法闘争となりそうですが、いかがでしょうか。

A:これにつきましても、沖縄県の対応を我々として評価、コメントすることは控えさせていただきたいと思います。しかし、先般、玉城知事にお目にかかったときにも申し上げましたが、国と沖縄の認識がいつまでもずれたままであっては、結果として、普天間の返還が遅れていく、最悪の場合は固定化に繋がっていくと、これだけは断じて避けなければいけないと思っておりますので、引き続き、知事をはじめ沖縄の皆さまとあらゆる機会を捉えて話し合いを進めていきたいと思います。

Q:米軍のFCLPについて、日米の2+2で鹿児島の馬毛島が移転候補地と明記されて8年になるのですが、改めて、合意の重要性と交渉が長引いている現状について所感をお願いします。

A:FCLPの恒常的な施設は、是非造らなければいけないと思っておりまして、現在所有者であるタストンエアポート社と交渉を続けているところでございますが、できるだけ速やかに、結論を得ることができるように、引き続き、努力をしてまいりたいと思っております。

Q:長引いている現状については。

A:できるだけ速やかに、交渉が整うように、私どもとしても、できる努力をしっかりやっていきたいと思います。

Q:地元の方に、1月に原田副大臣が説明に行っていますが、その後、地権者の社長交代などで状況が変わっていると思いますが、改めて、地元に現状を説明する予定はありますでしょうか。

A:会社の中の事情で、少し交渉が遅れていることは事実だと思います。状況に応じて、地元に報告をする必要が出てくると思いますが、まずは交渉を前に進めることに全力を挙げたいと思っております。

以上